股関節をチェックすれば、腹横筋の衰え具合がわかる。
ブームが続く体幹トレーニングで体幹を鍛えると、姿勢も呼吸も改善される。体幹の安定性を左右する重要な筋肉は腹横筋だが、インナーマッスルだけに衰えているかどうかがイマイチわかりにくい。
「そこでチェックしたいのは、股関節につく腸腰筋の柔軟性。腸腰筋が硬いと骨盤が前傾し、骨盤につく腹横筋の動きが悪くなります。ということは、腸腰筋の柔軟性が低い人は、腹横筋も弱い可能性が高いのです」(フィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一さん)
腸腰筋は脊柱(腰椎)、骨盤、股関節をつなぐ大切な筋肉。オフィスワーカーのように座りっ放しの時間が長いと股関節が曲がったままでフリーズし、腸腰筋もガチガチになりやすい。
「腸腰筋が硬い人はストレッチでほぐして骨盤の位置を修正。あわせて骨盤と胸郭の連携を高める体幹トレを行いましょう」
トレーニング1:腸腰筋の静的ストレッチ1
- 左膝を床についてしゃがみ、右足を大きく前に出す。前後の膝を90度に曲げ、左手を左のお尻に当てる。上体は床と垂直に保つ。
- 上体を床と垂直にしたまま、左手でお尻を押して骨盤を前へ押し出し、左の股関節をストレッチ。左右を変えて同様に行う。

トレーニング2:腸腰筋の静的ストレッチ2

- 背もたれのない椅子に右のお尻だけ乗せて座る。右足を前に出して膝を90度曲げ、左脚を後ろにまっすぐ伸ばし、つま先も伸ばす。右手を右膝に置き、左腕は体側で下げる。この段階で腸腰筋は伸びている。
- 左腕をまっすぐ上げ、左手でリードしながら体幹を右側へひねり、左の腸腰筋をさらにストレッチする。左右を変えて同様に行う。
トレーニング3:骨盤と胸郭の連動性を高める体幹トレ(初級)
- 床に仰向けになり、両膝を腰幅に開いて曲げて立てる。両腕は肩の位置で真横に伸ばし、手のひらを上に向ける。背中を反らせてアーチを作る。
- 弧を描くように両腕を引き上げながら、アーチをつぶすように背中を床に押し付けて、両手のひらを胸の前で合わせる。元の姿勢に戻って繰り返す。
トレーニング4:骨盤と胸郭の連動性を高める体幹トレ(中級)
- 背もたれのない椅子を壁際で固定し、壁に背中を向けて座る。バンザイをするように両腕を上げて壁につけ、背中を反らせてアーチを作る。
- 両腕でバンザイをしたまま、アーチをつぶすように背中を壁にピタッと押し付け、元に戻って繰り返す。両腕を上げると背中が反りやすく効果的。
中野ジェームズ修一さん 体幹トレーニングの先生。「スポーツモチベーション」最高技術責任者。最新理論に裏付けられた丁寧な指導で、五輪選手からモデルまで幅広い層の体作りを手助け。
※『anan』2017年3月29日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・高島聖子 ヘア&メイク・村田真弓 モデル・Joy(サンクドゥアン) 取材、文・井上健二
(by anan編集部)
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