スマホを安く買う方法【2】

石野純也(いしの・じゅんや)さん IT・スマホジャーナリスト。出版社勤務を経て、ケータイジャーナリスト、ライターとして独立。幅広い媒体でスマホやネットワーク、コンテンツに関する連載を持つ。著書に『ケータイチルドレン』(SBクリエイティブ)など多数。
散財好美(さんざい・よしみ/31歳・フリーランス) 5年交際中の彼と同棲中。貯めたい意思はありつつも、推し活とちょこちょこ散財癖あり。スマホは1台持ちで、もっぱら動画視聴に利用。ギガ数が命。
中古スマホは身近な場所で購入できる。
好美:スマホを新たに購入する際は、自分がどんな機能を求めているのか、その優先度を明確にした上で、最新機種なのか型落ちの新品なのかを検討すべきというのが前回のお話でした。Appleギフトカードを使ったお得に購入するためのハックもしっかり頭に入れました。でもさらに、中古スマホという選択肢もあると。
石野:はい。ここ数年、中古スマホ市場は急速に拡大し、スマホ購入の新たな選択肢として存在感を増しています。
好美:中古スマホって、そもそもどこで買えますか? なんとなく、秋葉原のイメージがあるけど…。
石野:ブックオフやソフマップなどの実店舗、ヤマダデンキなどおなじみの家電量販店やそのネットショップ、さらに最近では中古スマホ専門ネットショップのにこスマなど、割と身近なところで購入できるんですよ。
好美:ちなみに、フリマアプリでも販売されているのを見ますけど、たくさんありすぎて何を基準に選んだらいいのやら…。“目利き”でないといい中古スマホを見つけるのは難しいイメージがあります。
石野:確かにフリマアプリの場合は、売り主の情報通りの状態のものが届くとは限らないので見極めが必要です。相手の評価など、しっかり確認しましょう。
好美:では、中古スマホ初心者が安心して買えるのはどこ?
石野:おすすめは、ドコモやソフトバンクなどキャリア各社の認定中古やAppleなどが扱う「整備済み品」ですね。例えばドコモでは、状態のいいiPhone11が回線契約すれば約1万5000円で買えることも。
好美:1万円台!? バッテリー容量とか外装とか、本当に問題ないんですか?
石野:認定中古のバッテリーは80%以上の容量がありますし、外装の傷などは、状態をランク分けしてきちんと表示しています。ただ、ケーブルなどの付属品はつかないので、そこは注意して。古い機種はOSのアップデートがどこまで対応しているかは確認したほうがベターです。
好美:なるほど。
石野:下は中古スマホ専門ネットショップのにこスマでの中古スマホ販売数ランキングです。予算次第で選択肢がいかに増えるか、わかりますよね。メイン端末で中古スマホを選ぶ人もいれば、サブ携帯を中古スマホで買う人も増えていますよ。
好美:iPhoneの最新機種、最上位モデルが約19万円からと知り絶望的になっていましたが、希望の光が見えた気がします!
2025年1月、中古スマホ販売数ランキング

機種/ストレージ容量、平均販売単価(税込み)、新品発売時価格(税込み)
1位 iPhone SE(第2世代)/64GB、2万2422円、4万9280円
2位 iPhone 13/128GB、6万7745円、9万8800円
3位 iPhone 12/64GB、4万2214円、9万4380円
4位 iPhone 8/64GB、1万6403円、8万5104円
5位 iPhone 7/32GB、9642円、7万8624円
6位 iPhone SE(第3世代)/64GB、4万98円、5万7800円
7位 iPhone SE(第3世代)/128GB、4万3044円、6万3800円
8位 iPhone 13 mini/128GB、5万8486円、8万6800円
9位 iPhone 12/128GB、5万2123円、9万9880円
10位 AQUOS sense3/64GB、8560円、3万1680円
中古スマホ購入金額 平均 3万8815円
にこスマを運営する伊藤忠グループのBelongが実施した「中古スマホ利用実態調査」では、10代、20代の10.9%が中古スマートフォンをメイン端末として利用。最も利用率が高い機種は「iPhone SE(第2世代)」という結果に。
出典:Belong中古スマホ利用実態調査
イラスト・小迎裕美子 取材、文・一寸木芳枝
anan 2436号(2025年2月26日発売)より