草分けの『幾星京都蒸溜室』ではモクテルさえも、驚きをもたらしてくれる。新進で注目を集めるのは『カクテルスタンド フレく ラボ』。町家でワインというらしさを楽しむなら週末の『アーキ コーヒー&ワイン』へ。
幾星(いくせい) 京都蒸溜室[五条木屋町]
植物の香りを抽出した水で作るカクテル。
大文字山の裏手にある薬草園で育てた薬草やハーブを使ったカクテルを提案する『喫酒 幾星』。そのラボ的存在の『幾星 京都蒸溜室』は蒸留器で香り成分を抽出したハーブウォーター「miatina」を作る場であり、魅力を伝える空間でもある。神代杉の「然仙」など3種類が揃う「miatina」。バーでは「神代杉のノンアルコールカクテル」¥1,500などを。夜が更ければ場所を移し、祇園にある『喫酒 幾星』で過ごしても。
●下京区早尾町164‐2‐1F TEL:075・708・2091 試飲と販売14:00~18:00、バー19:30~22:00 水・木曜休 @ixey_distillery
カクテルスタンド フレく ラボ[祇園]
京都の水と、香りの世界を開くラボ。
東山五条の町家に井戸を掘り、水と向き合う『カクテルスタンド フレく』をオープン予定の3人組が営むのは、開業までの期間限定の実験室のようなポップアップバー。紫蘇や柚子、黒文字など70種類以上の植物から抽出した芳香蒸留水を使い、幾重にも香りを重ねる「クラフトジントニック」¥1,500や、加える香りを選べるクラフトハイボールは、これまでのカクテルの概念をいい意味で裏切ってくれるもの。添えられたアトマイザーで香りを加える遊びも。
●東山区弁財天町19‐4F 18:00~翌1:00(24:00LO) 不定休 @cocktail_stand_furek
アーキ コーヒー&ワイン[壬生]
京町家にて、ワインとともに過ごす夜営業も。
町家というカルチャーを海外の人にも伝えたいと、築80年の京町家に手を加えすぎることなくリノベーション。自家焙煎の浅煎りコーヒーとナチュラルワイン、それに合うフードやスイーツを用意して朝から営業する。金曜と土曜だけの楽しみは18時から始まるワイン酒場。3~4種ほどの「グラスワイン」¥1,000~1,400とともに、「レモンとヤゲン軟骨の焼売」¥850や「アメリカンチェリーとブラータチーズ」¥1,800 、夜限定のスイーツなどを楽しみたい。
●中京区壬生高樋町65‐21 9:00~18:00(金・土曜~22:00)無休 @archi_kyoto
大和まこ 京都在住のライター、コーディネーター。雑誌『&Premium』では、京都に来た友人を案内するように街を切り取る連載「&Kyoto」を創刊時から担当。取材先で刺激され続け、物欲と闘う日々。
※『anan』2024年7月17日号より。写真・岡本佳樹 インタビュー、文・大和まこ
(by anan編集部)