インスタにパステルトーンのモダンな和菓子を見つけたときは、宝物を発見した気分になった。『和菓子屋 かんたんなゆめ』の、伝統と今がフュージョンしたチーズケーキのような味わいの練り切りは、コーヒーにもよく合い、和菓子と私たちの距離をぐっと縮めてくれたと思う。これまで渋谷のおでん屋を間借りして、じわじわとファンを増やしてきたが、ついに本格始動。この冬、新たに“日本橋別邸”をオープンした。
「新作のアソートは、和~洋のグラデーションを表しました」と、店主で若き和菓子職人でもある寿里さん。ジン香る琥珀糖やスパイスを利かせた洲浜といった洋のニュアンスの和菓子から、白味噌と和三盆のクッキーなどの和のエッセンスを潜めた洋菓子まで。5つの小さなお菓子は和洋の境目を超えて、自在においしさを紡ぎ出す。さらに日本橋別邸で楽しみたいのは、和菓子に合うものを集めたというお酒とのペアリング。和菓子と日本酒って合うんですよね、なんて思っていたら、それだけではなかった。「ワインやジンもいいですよ。山椒やフルーツ系の和菓子に、実はジンがぴったりで」とは、どこまでも楽しい。まずは難しいことなし、仕事帰りの一杯に、もちろんおやつや手みやげにも。和菓子を日々のすぐそばに。
「ひるね(anan限定アソート)」5個入り¥1,800(税込み)。左奥から時計回りに、ジン入り琥珀糖(寒天菓子)、苔玉(餡と求肥と青のりの菓子)、スパイス香る洲浜(豆の粉と水飴などを練った菓子)、あんこ玉、白味噌と和三盆のクッキー。受け取りは金・土曜のみで2日前までに要予約。12月限定。ほかに予約なしで買える定番の5個入りアソートもあり。そちらは、山椒とオレンジのチョコレート、ゆずの琥珀糖などが入る。
和菓子屋 かんたんなゆめ 日本橋別邸 東京都中央区日本橋室町1‐6‐7 GROWND nihonbashi 3F TEL:050・5362・1781 18:00~23:00(22:00LO)、土曜13:00~ 日~火曜休 日中は1階『HOTSAND LAB mm』で和菓子のテイクアウトが可能。詳細はインスタグラム@kantan.na.yume ※アソートの予約は電話またはインスタのDMから、「ananを見て」と伝えて。
チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
※『anan』2020年12月16日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 取材、文・chico
(by anan編集部)