「炭水化物は太る」という定説を覆す『やせるパスタ31皿』の著者、スギアカツキさん。
「太らないために選ぶべきは、食べたときに血糖値のコントロールが利く“GI値が低い”食材。パスタはほかの炭水化物に比べると糖質量もGI値も低いため、太りにくい主食を作ることができるのです。主食の置き換えダイエットなら、ポッチャリさんだけでなく、“少し体型を気にしている”くらいの女性でも、1か月でちゃんと効果が出ますよ」
またパスタは、和から洋まで多様な具材を組み合わせて味わえるところも、ダイエット向きの理由。
「肉や魚などのタンパク質は、満腹感も得られるし、美肌や美髪にも必須。野菜などの食物繊維は整腸作用があるうえ、糖質の吸収も抑えるので、たっぷり取り入れて美味しく味わいましょう」
なぜ、パスタがダイエットに最適なの?
1、GI値が低いから、真の“糖質対策”に。
実はパスタのGI値は、パンやご飯と比べて低いうえ、糖質量も少ない。「パスタを食べても、血糖値の上昇や下降が緩やかなので、インスリンが大量に出にくく、体に脂肪が蓄えられにくくなります。そのため、パスタなら、摂取する糖質量を抑えながら、太りにくい主食メニューを作ることができるのです」。また、パスタに合わせるオリーブオイルも、血糖値の急上昇や急降下を和らげ、吸収を遅くするので、ダイエットの味方に。
2、ソース&具材の工夫で“糖と脂肪”をセーブ。
パスタに欠かせないソースと具材次第で、満腹感を高めたり、糖質の吸収を抑えることができる。「スープスタイルにすれば腸が温まるため、満腹感を覚えやすくなります。また、茹でたパスタを冷やして冷製にするのもおすすめ。レジスタントスターチというデンプンが増え、糖質として吸収されにくくなるのです。具材はタンパク質や食物繊維を多く使い、量は従来の2倍以上に。ボリュームアップし、噛む回数も増えます」
3、炭水化物の満腹感で、ノンストレスに痩せられる!
ダイエットを長続きさせるコツは、できる限りストレスのない状態をキープすること。完全に糖質を摂らなければもちろん痩せるけれど、我慢していればリバウンドの可能性も。「パスタなら、しっかり満腹感を得ながら痩せることができます。さらに、10~20分で簡単に出来上がるので、作るストレスもなし。いろいろなパスタに使い回しできるソースを作りおきして冷凍しておけば、忙しくても毎日無理なく続けられますよ」
ここがポイント!
パスタは1食70gに!
1食の糖質量を白米茶碗1杯分と揃えると、パスタだと約70gに。通常1食分とされている100gだと、白米どんぶり1杯分の糖質量を摂ってしまうことになるので要注意! ソースと具材をボリュームアップして満腹感を得ながら、糖質をコントロールしよう。
なるべく毎日続ける!
続けるコツは、毎回作ろうとしないこと。作りおきができるソースなどは、たくさん作って冷凍しておこう。また、「やらなきゃ」ではなく、「やってみよう」と楽しむ気持ちも大切。好きなレシピを見つけて、ほかのものを食べたくなったら我慢せず気分転換して。
太らないカルボナーラ
生クリーム不使用! ギリシャヨーグルトと生ハムでリッチで満足感ある味わいに。
【材料/1人分】
パスタ…70g、生ハム…3枚、白ぶなしめじ…1パック(約50g)、卵黄…1個分、黒こしょう…お好み量、A[ギリシャヨーグルト…約50g、オリーブオイル…大さじ1、粉チーズ…大さじ2、しょうゆ…小さじ1/2]
【作り方】
(1)生ハムは手でちぎり、白ぶなしめじは石づきを切って小房に分ける。ボウルに卵黄とAを入れて混ぜる。
(2)パスタを茹でる。茹で上がる1分前に、白ぶなしめじを鍋に加え、時間になったら一緒にザルにあげる。
(3)(1)のボウルにパスタと白ぶなしめじを入れ、温かいうちに手早く和える。お皿に盛ったら黒こしょうを振る。
痩せポイント
生クリームの代わりに、高タンパク低脂肪の発酵食品であるギリシャヨーグルトを使用。カロリーも抑えられるうえ、腸内環境改善にも。また、ベーコンではなく生ハムを具材にすることで、余計な脂質をカットできヘルシーに。上品な香りもプラス。
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栄養素
パスタのカサ増しをする白ぶなしめじは、茶色いしめじに比べて苦味などのクセがなく、甘みがあるため、パスタに混ぜ込むと美味しく、食物繊維もたっぷり摂れる。卵黄やチーズは低糖質なのに濃厚な味わいに。生ハムはタンパク質がたっぷり。
スギ アカツキさん 食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍中。『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が好評発売中。Instagram:@sugiakatsuki Twitter:@sugiakatsuki12
※『anan』2020年2月5日号より。写真・ケニア・ドイ スタイリスト・大谷優依 取材、文・古屋美枝
(by anan編集部)