王冠や城みたいな大胆な形が目を引く「ビスキュイ・サヴォワ」。14世紀のフランス、サヴォワ生まれの生地を楽しむお菓子で、デザインとうらはらに味はシンプル。とはいえ「フワフワ」のひと言では表せない、「ファサッ」とした空気を抱いた弾力があり、それがどうにもクセになる。まわりの砂糖のシャリ感や卵のコクある風味が重なれば、たまらなく幸せな気分! パリのレストラン『ル・グラン・ヴェフール』では、このお菓子がコースのシメに必ず出る。250年以上続く名店を率いるシェフ、ギィ・マルタンさんはサヴォワ出身で、故郷のお菓子を伝えたい思いからのサービスとか。その思いは日本にも届き、長年交流がある『ザ・キャピトルホテル 東急』でも手に入るようになった。
「配合はそのまま。ギィ・マルタンさんいわく、100年前のレシピです」。そう話すペストリーシェフ・安里哲也さんはパリに渡り巨匠からその味を直伝された。生地は泡を潰さず、粘りが出ないよう混ぜる回数をできるだけ少なく。「香りが全然違うから」とその日の分だけ焼く。ライム皮を忍ばせるのもギィ・マルタン流。頬張れば仄かなライムの清香の中、卵や砂糖が醸す素朴な旨味に心がほどける。いつの時代も揺るぎないおいしい喜びがここにあった。
この秋からの新定番、ギィ・マルタンさん監修の「ビスキュイ・サヴォワ」¥800(税込み)。直径約15cm。確実に欲しい時は予約が安心。
ザ・キャピトルホテル 東急 ペストリーブティック「ORIGAMI」 東京都千代田区永田町2‐10‐3‐B2 TEL:03・3503・0208 11:00~20:00(土・日・祝日~18:00) 無休
チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。
※『anan』2018年12月5日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 取材、文・chico
(by anan編集部)
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