2017年の『バーフバリ 王の凱旋』日本公開から8年。その熱い盛り上がりを受け、監督自ら再編集した『バーフバリ エピック4K』の公開を機に、プラバースさんが初来日した。日本で今なお高い人気を誇る『バーフバリ』シリーズ撮影当時のお話を伺った。

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    「バーフバリ」は一生に一度のチャンス。自分のすべてを捧げました

    ── 『バーフバリ 伝説誕生』と『バーフバリ 王の凱旋』の2部にわたって製作された本作は撮影に5年かかったそうですが、その間、印象に残っているのはどんなことですか?

    プラバース 『バーフバリ』シリーズの物語を初めて聞いた時はとてもエモーショナルな気持ちになりましたし、撮影していた5年間は興奮しっぱなしでした(笑)。肉体的に疲れることはあっても気持ちはいつも晴れやかで、そのことが印象に残っています。

    この作品は美術とセットが大きな役割を果たしていますが、実際に端から端まで歩くと数分かかるほど巨大なんです。そんなセットが毎月新たに届く、まさにインド最大級の映画でした。撮影前はS.S.ラージャマウリ監督が説明をしてくれるのですが、特に戦いのシーンはとても興奮しながら話していましたね。『バーフバリ 王の凱旋』でバラーラデーヴァが王となり、バーフバリが彼に対抗するために軍を指揮するという話を聞いた時はなんてクレイジーなストーリーなんだと思いました(笑)。

    この映画に集中していた5年は、不安はひとつもありませんでした。なぜなら、自分にとってこの作品は一生に一度きりの大きなチャンスだとわかっていたから。だからその間、他の作品は断り、私は『バーフバリ』シリーズにすべてを委ねました。素晴らしい機会をいただいたからには、自分のすべてを捧げたいと思ったのです。

    ── 映画序盤にシヴドゥとして登場するマヘンドラ・バーフバリと彼の父であるアマレンドラ・バーフバリを演じていますが、この2人はどんな人物ですか?

    プラバース 私の撮影はアマレンドラの法廷シーンからはじまったのですが、それから4~5日経った頃には監督から「今の君の中にはもうアマレンドラがいるよ」と言われました。役を掴むまでは監督がつきっきりでディレクションしてくれましたし、何より当時は『バーフバリ』シリーズに専念することができたのが幸いでしたね。

    シヴドゥは部族的な家庭で育った素朴な青年なので、行動に制限がありません。アマレンドラは王になるために育てられたので、立ち居振る舞いや話し方にはすべてルールがあるんですよ。シヴドゥにはそういった制約はないけれど、運命に突き動かされて旅をし、山に登り、宮殿にたどり着く。そうやって次第に行くべき道が明らかになっていくんですが、道中は自由なんですよね。

    この2人を演じ分けることはそれほど難しくはなかったのですが、彼らがどんな人物で、何を思い、どう振る舞うべきなのか。そして物語が彼らに何を求めているかについては深く考えました。

    俳優になったのは、ある意味、運命のようなもの

    ── 俳優という職業を選んだきっかけはなんでしたか?

    プラバース 叔父(クリシュナン・ラージュ)も俳優なんですよ。幼い頃、撮影現場に遊びに行って、叔父が演技をするところを間近で見たことがあるんですが、自分には到底できないと思いました。私は“スーパーシャイ”なので(苦笑)。

    それが、どういうわけか俳優になり、20年以上も続けているということに私自身も友人たちもとても驚いています。だからある意味、導かれた運命なのかなと。でも、いろんな人物を演じる醍醐味を一度味わってしまうと他の仕事は考えられないですし、そう思えるくらい今は俳優という仕事にのめり込んでいますね。

    ── 俳優として、これから挑戦したいことや夢はありますか?

    プラバース 私は先のことをあれこれ考えて行動するタイプではなくて、すべての仕事を誠実に全うして、その中で少しずつ成長していきたいと考えています。実は最近、『The Raja Saab』というホラーファンタジー映画に初挑戦したのですが、そんなふうに今まで演じたことのない役や作品に出合うといつもワクワクしますね。

    ── 『バーフバリ』シリーズがきっかけでインド映画を観はじめたという方に、自身の出演作の中から観てほしい作品をおすすめしてください。

    プラバース 『カルキ 2898-AD』は日本でも公開されたのでご存じの方も多いですよね。『MIRCHI/ミルチ』と『ミスター・パーフェクト』は、いまだに私をその作品の役名で呼んでくれる方がいるくらい、ファンの方から人気が高いです。でも、どの作品も観ていただきたいですね。

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    Profile

    プラバース

    1979年10月23日生まれ、インド・チェンナイ出身の映画俳優。2002年『EESHWAR』で俳優デビューし、主演作『チャトラパティ』(2005)や『MIRCHI/ミルチ』(2013)がインド国内で大ヒット。その後『バーフバリ』シリーズで世界的に愛されるスターに!

    information

    『バーフバリ エピック4K』

    全世界に“バーフバリ旋風”を巻き起こした大ヒットインド映画『バーフバリ 伝説誕生』(2015)と『バーフバリ 王の凱旋』(2017)の2作品を、S.S.ラージャマウリ監督が自ら再編集。未公開シーンや新録ナレーションも加え、新たに1つの作品として生まれ変わった。公式サイト

    写真・泉山美代子 インタビュー、文・尹 秀姫

    anan 2483号(2026年2月10日発売)より
    Check!

    No.2483掲載

    惹かれる気持ち。

    2026年02月10日発売

    “好き”が溢れ出す恋い焦がれる想い、作品やキャラクターへのときめき、思わず心を揺り動かされてしまう物や人…そんな「惹かれる気持ち」を深掘りする特集。

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