7⽉19⽇(⼟)の新潟を⽪切りに全国ツアー「なにわ男⼦ LIVE TOUR 2025 'BON BON VOYAGE'」を開催中のなにわ男⼦。王道と冒険のエンターテインメントを詰め込んだ怒涛のステージからドームライブのサプライズ発表があった7⽉28⽇(⽉)公演をレポートします。


なにわの⽇(7⽉28⽇)、なにわ男⼦が願い続けてきたひとつの夢が遂に叶った──。⽣配信でドームライブ決定を発表したこの⽇は、横浜アリーナでの7DAYS公演中。全国9都市43公演、約45万3000⼈を動員する全国アリーナツアーの真っただ中だ。今回のライブのコンセプトは、最新アルバム『BON BON VOYAGE』と冒険の旅。ワクワクとときめきが溢れるなにわ男⼦のファンタジーワールドの幕が開けた。

冒頭では、なにわ男⼦がヴィラン(悪役)に…!? 鉄格⼦が張り巡らされたゴンドラに乗ってステージの上空に登場した7⼈。鎖でがんじがらめになった牢屋から⼿を伸ばしながら歌ったのは、ミステリー⾊の強い「The Answer」だ。まるで囚われた海賊のような物語性を感じさせるドキドキが⽌まらない登場シーン。その表情は、キリリと凛々しく、笑顔を封印。いつもはキラキラ王⼦様系の⾐裳のイメージが強い彼らだが、ダークな配⾊のワイルドな⾐裳も新鮮だ。なにわ男⼦の⾐裳を5~6年作ってきたという⻑尾謙杜さんがヴィランをテーマに考案したもの。1曲⽬から⼀気に⾮現実的な世界観に引きこまれる。

もちろん王道アイドルの煌めきを魅せつけるパートも! なにわ男⼦のメンバー紹介曲「Seven Stars 2025」ではそれぞれが⽢いキメ台詞やキュートな表情で会場のハートをガッチリキャッチ。⻄畑⼤吾さんが「あーいしてるよ」とキメ台詞を⾔えば、⼤⻄流星さんは、ほっぺハートを。⻑尾さんは「チューして♡」と可愛らしく攻める。道枝駿佑さんは頬をぷくっと膨らませて怒る表情で変化球を⾒せたかと思いきや、⾼橋恭平さんは投げキスを。藤原丈⼀郎さんは「俺の隣が空いてるで!?」、⼤橋和也さんは「いい加減、好きって気づけよ!」とドラマみたいなキメ台詞に胸キュン!

今回のみどころのひとつは、多彩なフライング。4パターンのフライング演出がある中、「Over The Horizon!」では、布フライングで軽やかに宙を舞った7⼈。藤原さんのように満⾯な笑みのメンバーもいれば、⾼所恐怖症の⾼橋さんはやや緊張気味!? 軽やかな空中の旅の後は、⼤⻄さんの「これから俺たちと⼀緒に最⾼の旅に出かけましょう」という合図で、真っ⽩なスーパーカー・728号に乗ってドライブ。7⼈全員が乗⾞すると、ガンガン⾞が揺れる場⾯も。到着したのは、728COLLEGEだ。なにわ男⼦のスクールカレッジでは、チェック柄がワンポイントになったスクールボーイズ⾐裳がキュート。まるで魔法学園のような学校で「皆踊ろう!」とチアダンサーたちが登場して⼀緒にダンスする楽曲も。可愛すぎるダンスでダンス対決は⼤⻄さんが優勝!

MCでは、なにわ男⼦のMCタイムですっかりおなじみとなった乾杯お兄さんが今年も登場。「去年、⼀昨年に引き続き乾杯お兄さんがここ横浜アリーナに来てくれています。僕が⼤きな声で『せーの!』って⾔ったら、『乾杯お兄さん』って叫んでください」という藤原さんの呼びかけで、会場全員が「乾杯お兄さ〜ん!」と声を揃える。すると、⾼橋さんが「はいっ、乾杯お兄さんです!」と乾杯お兄さんモードにスイッチ。「皆さん、僕と⽔、⼀緒に飲みたいですか? ⼀緒に乾杯したいですか? 喉渇いてますか?」と、観客をあおってから、「せ〜の、乾杯!」と乾杯コールをして、全員で給⽔タイム。

そして、⻄畑さんが「さあ、横アリ6⽇⽬でございます。我々、なにわ男⼦は7⽇間、1週間連続でここ横アリに⽴たせていただくという。今⽇が6⽇⽬。そして、なんといっても、今⽇はなにわの⽇!」と、記念すべき7⽉28⽇の“なにわの⽇”にライブができることに喜ぶ7⼈。この⽇は横浜公演の6⽇⽬ということで、「早いよ。ホンマに気づいたら、横アリおるよな。朝起きたら、横アリ(笑)」と、いつの間にかステージにいると笑わせる藤原さん。

この特別な、なにわの⽇はMC中にYouTubeの⽣配信を開催。配信前の待機の段階ですでに15万⼈が視聴する中、ライブで⾛り回って崩れた髪型のお⾊直しを始めるメンバーたち。「我々を世界の⼈たちが⾒てるからね」と道枝さんが気を引き締めると、⻑尾さんはひたすら前髪を直し、皆、整ったところで、「ビジュ、いいじゃ〜ん♪」と叫ぶ⼤橋さん。必殺ウィンクをするチャーミングな⻄畑さんの姿も。

そして、⽣配信は「どうも、なにわ男⼦でーす!」と挨拶をしてスタート。「我々、横浜アリーナでライブをしております。横アリ、盛り上がってるか?」と⻄畑さんがあおり、会場の熱気を視聴者に伝える。「こちら最⾼に盛り上がっております。本⽇7⽉28⽇なにわの⽇ということで配信させていただいてますけど。どうですか? みっちー」と⻄畑さん。道枝さんは「ちょうど4年前、ここでデビュー発表して。その時も⽣配信でね。そこから4年経ったと思うと早いですね」と、しみじみ。藤原さんは「デビュー⽇も結成⽇もあるけど、また違う僕らにとっても⼤事な⽇ですから。それを皆さんとこうやって喜びを分かち合えてるのは、嬉しいです」と感慨深げ。

司会進⾏係の⻄畑さんが「我々なにわ男⼦から重⼤発表がございます。こちらをご確認ください」とスクリーンに映し出されたのは、メンバーたちがある会場に集うドラマティックな映像だ。そこには東京ドームの⻘々とした芝⽣の真ん中に⽴つ7⼈の姿が…。そして、ドームライブの⽇程を発表。その瞬間、会場に割れんばかりの⼤歓声が響き渡る。感動の瞬間、タオルで⼝元をおさえていた藤原さんの⽬がウルウルしだし、タオルで涙をぬぐう。真っ⾚な⽬をした藤原さんに「丈くん!」と声をかけるメンバーたち。隣にいた⾼橋さんが藤原さんの肩を優しく抱きかかえる姿も。藤原さんの涙を⾒て、「丈くん、あかん! あかんて、俺」と思わずもらい泣きしてしまう⻄畑さん。そんな姿に⼤橋さんが「俺が進⾏しようか?」と優しい声をかける姿も。

東京ドーム公演は2026年1⽉12⽇・13⽇、京セラドーム公演は1⽉31⽇〜2⽉4⽇に決定。京セラに⾄っては、「初ドームで5⽇間連続です! 聞いた時、ビックリしました。本当に皆さんのおかげでございます」と⻄畑さん。藤原さんは「グループを組んで、SUPER EIGHTさんのバックについたじゃないですか。ドームで。その時に⼤倉くんがなにわ男⼦を紹介してくれて『なにわ Lucky Boy!!』をやって。終わってから⼤倉くんから『いずれは7⼈でドーム⽴てよ』っていう⼀⾔をいただきまして。そこから数年経って、なにわ男⼦が5周年に向けてまた新たな一歩を踏めるのは嬉しいですし、ドームは新たな1ページ。その1ページを皆さんと共有して、最⾼の景⾊をみんなと⼀緒に⾒たいので、ぜひドームでお待ちしております」。

⾼橋さんは「デビュー発表させていただいた時、爆泣きしたのをめっちゃ覚えてるんです。あの時に僕はもう涙を全て捨て去って。あれ以来、泣いてない。ホントは今さっきまで涙が出そうやったんですけど、(藤原さんと⻄畑さんの涙が)出たのを⾒て収まりました(笑)」と涙をこらえられたことを報告。すかさず「お前、メンバーの涙で冷めんなよ!」と突っ込む⻄畑さん。「丈くん泣いてる…うわぁと思ってパッて⾒たら、⼤吾も泣いてるやん(笑)。でも、皆で⽬指した場所だったので、嬉しかったです」(⾼橋さん)と笑顔を覗かせた。

「いや、すごく嬉しいですね」と話しだしたのは、道枝さん。「やっぱり事務所に⼊ってグループ組んでからずっと夢だった場所でしたし、先輩⽅のライブを観に⾏かせていただいて、いつかは⾃分たちだけで⽴ちたいと思ってたので、それが叶ってすごく嬉しいですし、ここからもっと⼤きい会場でできるように頑張りたいです。ドームができたのは、ホントに皆さんのおかげなので、ありがとうございます」。⼤⻄さんは、「やっぱりドーム公演は結成の時から夢として、たくさん⾔ってきましたし、夢っていうイメージが⼤きかったんですけど、いろんな活動する中で、皆さんの期待であったり、愛であったりを受け取るにつれて、使命のような感覚に。叶えられて嬉しいですし、ホールツアーをして、アリーナツアーをして、こうやってドームツアーまで⼀歩⼀歩皆さんと⼀緒に進んでいってる感じがすごく好きで、また⼀緒にもっと盛り上げていける気がするので、これからもよろしくお願いします」。

メンバーのコメントにじっと⽿を傾けていた⻑尾さんは「5周年の幕開けをドームでできるっていうのは、すごくいいスタートが切れるなと思います。今年の最初、アジアツアーを回らせていただいて、こうやってアリーナツアーを回らせていただいて。着々と皆さんと進んでいけているのが嬉しいです。これからの僕たちとの冒険もすごく楽しみにしてもらえると嬉しいです」。⻄畑さんは「初めて聞いた時はすごく嬉しかったし、最初は実感が涌かなかったんですけど。でも、⾊んな準備をする中でこういう映像も撮る中でドームが近づいてきてるんだなっていうのがすごく嬉しくて。先輩⽅のバックや事務所総出で⽴った時、なにわ男⼦で単独でドームに⽴てたらすごい幸せだろうなっていう気持ちでずっといたので、それが叶うのが嬉しいです。皆様にもっと恩返しできるように、まずはアリーナツアーを完⾛してドームに向かいたいです」。

そんな⻄畑さんの⾔葉に⼤きくうなずいていた⼤橋さんは、「いや、感謝感激ですね。皆さんがいるからこそ、こうやっていろんな発表もできるっていうのもあるし。最初にドームが決まったって聞いた時は、皆で『よっしゃあ』っていう声もあげたし、⽇程も聞いたら、東京ドーム2daysで、京セラドーム5daysっていう、ホンマになかなかない期間でこんなにやらせてもらえるんやって嬉しかったし。ドームに⽴ちたいというのは、僕たちの夢の⼀つやったので、それが叶えられて嬉しい。まずはこのアリーナを完⾛して、で、ドームも完⾛して、もうもっと上に⾏って、もう上に⾏きまくった最⾼地点は、やっぱり僕は宇宙やと思ってるので…。もうホントに宇宙でライブできるように、皆さんいっぱいついてきてください。宇宙⾏きましょう!」と宇宙イチのアイドルを⽬指す⼤橋さんらしさ全開のコメントが炸裂。全員のドームへの意気込みを語ると最後に⻄畑さんが「今後ともなにわ男⼦、精⼀杯頑張りますので、ぜひよろしくお願いいたします」と、まとめて配信が終了した。

後半には昨年から始まったファンに⼤好評のユニットコーナーも。⼤⻄さんと⻑尾さんの「TOYSTYLE」では、壊れたおもちやの世界が表現されており、シュールなぬいぐるみが登場。ポップなオレンジ×デニムの⾐裳に⾝を包み、可愛いコンビのふたりがキュートにダンス。⻄畑さん、藤原さん、⼤橋さんの⼤⼈チームは、純⽩スーツを着て往年のダンサブル歌謡曲をオマージュした「アダルティー」を熱唱。ダンサーをバックにつけて、ジャケットプレイでセクシーに肌⾒せする⼤⼈な演出も。⾚い薔薇を持って華麗にターンする表情は魅惑的でまさにアダルティ。道枝さんと⾼橋さんのユニット曲は「Devil or Angel」。デビルな⾼橋さんはブラックのファー、天使な道枝さんは真っ⽩なファー⾐裳と対照的な雰囲気で、⼿をからめ、抱き寄せるようなダンスで「こっちへおいで」と⾒る者を天国と地獄の世界への選択を誘う。ラスト、ギュッとハグしあう姿に会場から悲鳴が巻き起こった。

そして、9⽉3⽇発売の両A⾯シングルの新曲「アシンメトリー」と「Black Nightmare」も本ツアーで初披露も⾒逃せない。「アシンメトリー」では⽩いスモークがたかれ、疾⾛感たっぷりのダンスで魅了し、「Black Nightmare」では炎の特効がガンガン噴きあがる中、⼤迫⼒の攻めダンスで会場の熱気は最⾼潮に。「Thrill Drive」で宙づりのダンサーとのハンガーフライング、「Seven seas」では、メンバーの憧れだったというサークルフライングでステージの宙を⾶び交う姿は、冒険の旅を続ける7⼈の胸の⾼鳴りが聞こえてくるように壮⼤な世界観。ファンタジーランドのような夢の世界に会場に笑顔が溢れた。

なにわ男⼦との冒険を締めくくるアンコールでは、7⼈乗りの⾃転⾞でフライングして「サチアレ」を歌いハッピーな空気に包まれる。底抜けに明るく「サチアレー!! ありがとう」と叫ぶ⼤橋さん。「なんと、ただいまトレンド1位に“丈くんの涙”が⼊っています(笑)」(藤原さん)という報告も。夢だったドームライブというサプライズ発表で涙と笑顔に溢れたステージ。さらなる⾼みを⽬指す、なにわ男⼦の冒険の旅はこれからも続いていく──。

写真・くさかべまき 取材、⽂・福⽥恵⼦

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