これまでに10枚のアルバムを発売、さらには武道館単独ライブを行うなど、自称“国民の叔母”は、30年にわたり私たちを笑いの渦に引き込み続ける、その秘密を探ってみました。
みんなでひとつのことを作り上げるのは苦手。
――今年は大河ドラマにも出演され、「旭」という名の仏頂面が特徴の姫を演じて話題になりました。
「セリフがない役なら出てもいいよ」と三谷(幸喜)さんに伝えました、仲良しなので。するとちょうどいい役を作ってくださって。撮影のとき、カメラさんがニヤニヤしていたから、「私、そんなにブサイクだった?」と旦那さんに聞いたら、「そんなことないよ。普段の午前中の顔と一緒」だって。ヒドい(笑)。
――こんなに、いろいろな人から求められる理由は何でしょうか。
何でだろう…? そう、以前、おぎやはぎさんが私みたいになりたいと言ってて、理由を聞いたら、「いつも5~6番手だから」と。「うるせ~」って言ったんですけれど、そういうことじゃないですか? 期待もされず、落胆もされずという位置は気楽ではあるかもしれません(笑)。
――お仕事で辛かったことは?
『夢で逢えたら』という番組に出ていたとき、初めて挫折しました。“みんなで息を合わせて何かをする”ことができなくて。毎週、“次は頑張るぞ”と思うんだけど、気合が入ると噛んじゃって、もどかしかった。自信のなさは肥大するのに、顔では“平気です!”みたいなフリをして。そうして悩んでいたときに「みどり」という不細工なキャラが生まれて、持ち直せました。“もう、足をひっぱってないぞ”と安心しましたね。今も、みんなで何かをするのは苦手です。ワガママというか、昔から一匹狼みたいなところはあるかもしれないですね。あ、また自白しちゃいました、刑事さん…(笑)。
――でも、一匹狼の“狼”は誰かになった“狼”なんですよね。
そう、複雑なんです、刑事さん。
――ちなみに、清水さんは、誰かにモノマネをされた経験は?
今のところないかな。学生の頃とかに友だちが“清水さんの本の読み方”とか言って猫背にしているのを見たことはあるけど、本格的なものはまだ…。されてみたいですよね! でも、あんまりヒドかったら頭にくるよね、きっと。“そこは許してくれないんだ…”って、相手は思うでしょうね(笑)。