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【timelesz project #START①】佐藤勝利「いろんな想いが交錯する中で、僕にとって一番前を向いて進んでいける選択肢」
4月に改名し、新たなスタートを切った佐藤勝利さん、菊池風磨さん、松島聡さんの3人。Sexy Zoneとして過ごした12年間を“sz”の2文字に込め、timeleszというグループ名を発表した。同時に、5人で描いた夢を叶え、より大きなグループに飛躍するため、新メンバーを募集し公開オーディションをおこなうことも発表。候補生たちと対峙した今の想いを佐藤勝利さんに伺いました。
――審査では候補生のどんなところを重点的に見ていますか。
品があるかどうかです。いま表に立って活躍している方々は全員といっていいくらい、みなさん品があります。たとえば、山下(智久)くんはHipHopをやっても何をしても、必ずその音楽に持っている品や優しさが出ますよね。僕はそういう山下くんの人間性が大好きですし、timeleszに合うメンバーも、品や知性を感じさせる方だと思っています。
――品性を短時間で見極めるのは難しいのでは?
ある程度はわかります。タレント経験がある候補生は自分の見せ方をわかっている分、ちょっとわかりにくいかな。でも、ごまかされませんよ、僕。審査をしていてこれからどんどん伸びそうな片鱗を感じる候補生を見るとワクワクします。すでに表舞台で活躍している方たちは、それぞれのスキルで圧倒してくる。そういう方たちと一緒に戦える新しい仲間を自分たちで探しているところが、timelesz projectならでは。でも仲間は出会おうと思って出会えるものでもないから、僕らが引き寄せていかないと。
――お話を伺っていると、このオーディションにますます期待が高まります。
みなさん、どうなっていくんだろうと思いながらこのオーディションを見てくださるのでしょうけど、僕自身まったく先が見えていないです。究極を言えば、新メンバーがいなかったという可能性もゼロじゃないというか。このオーディションには僕も人生を懸けていますから、仮に風磨くんと聡ちゃんがいいと思う候補生でも、二人が僕を説得できなければ絶対に入れたくないし、それは二人も同じだと思います。そうしたことも含めて、本当に何が起こるのかわからない。その不安はあるけど、見え切ったレールの上を走るだけなら、このオーディションをやる意味はない。不安やドキドキがあるからこそ、誰も見たことのない、新しくて面白いものができると僕は信じているから。
――timeleszとして新たな道を切り拓こうとしている最中ですが、佐藤さんの言葉からSexy Zoneへの愛を感じます。
僕はずっとアイドルとしての自分に自信があったわけではなくて。アイドルになったのも親が応募したからだし、Sexy Zoneというアイドルグループとしての“印”をもらえたことで、アイドルになったというか。風磨くんの「誰かにアイドルだと思われたら、その人はアイドルになる」という言葉が記憶に残ってるんですけど、その誰かは、メンバー、家族、事務所、そして一番はファンの方です。僕はみなさんを信用しているだけで、自分で自分を信じるには不安がありすぎる。無理なんです。Sexy Zoneとしてここまでやってこられた道のりがあるから新しい仲間も引き寄せられると初めて思えるというか…。うん、そうですね、やっぱり僕はSexy Zoneでなければアイドルをやっていなかったんだと思う。
――そうした想いの中、3人でのtimeleszコンサートで心の整理は…。
ステージに立つ以上、整理がついてないと。中島&マリウスがいなくて寂しいです、だからメンバー集めますって意味わからないですよ。二人の代わりを選ぶなんて一番したくない。僕は、3月31日(の生配信)で“Sexy Zone”の幕は閉じたつもりです。だから、ツアーでどの曲を歌い、何を歌わないのか、みんなで議論して、いろんな決断をしました。幕を閉じたと言いながら、Sexy Zoneは受け継いでいきたい。矛盾してますよね…。
――それだけ複雑な心境だと。
このインタビューでは自分のペースで話せるので“Sexy Zone”というワードをいっぱい使っています。でも、コンサートの最後の挨拶という限られた時間ではどうしても想いを伝えきれないんですよ。僕がそういうことが得意じゃないから。得意になれよって話なんですけど…。なので、ファンの方の前では“Sexy Zone”というワードは口にしないようにしていました。Sexy Zoneを引きずっていると伝わってしまうかもしれないので。やっぱりステージに立つ側が寂しいよね、悲しいよね、悔しいよね、というままではダメだと思うんです。アイドルは、人に笑顔になってもらう存在であることは忘れちゃいけない。今までの道のりでいろいろありすぎた分、そうあるべきだと思います。
――ツアーでは菊池さんからSexy Zone時代からの夢である5大ドームや国立競技場についても言及がありました。
いろんな考えのファンの方々がいて、“その夢は5人で叶えてよ、夢をスライドさせただけ”と思った方もいたかもしれない。それでも、風磨くんは聡ちゃんや僕の想いまで背負ってくれていました。僕が言ったほうが納得してもらいやすかったかもしれないし、本当なら「5人でやりたい」「5人が好き」と言ってきた僕こそが言う役目だったのに。その言葉を受け取ってくれた方たちが“5人で続けてよ”と思うのは当然ですよね。そうできたら一番よかったと僕も思う。それでもオーディションをやるからには、いい仲間と出会い、僕の理想を超えたグループだと言えるようにtimeleszをします。そうする以外、納得してもらえるとは思っていません。
さとう・しょうり 1996年10月30日生まれ、東京都出身。今年4月に開幕した『Endless SHOCK』9月の博多座公演にも出演。レギュラー番組に『あべこべ男子の待つ部屋で』(日本テレビ)。
タイムレス 2011年11月16日、5人組アイドルグループ、Sexy Zoneとしてシングル『Sexy Zone』でデビュー。同グループ名での活動は2024年3月31日をもって幕を閉じ、4月1日より、「timelesz」に改名。現在は佐藤勝利、菊池風磨、松島聡の3人で活動する。6月19日timeleszとしての1st EP『timelesz』をリリース。メンバーは、ドラマやバラエティ、舞台など様々な分野で活躍中。現在、「timelesz project」として新メンバー募集オーディションを開催中(特設サイト https://timelesz-project.com/)。
『timelesz project ‐AUDITION‐』
オーディションの様子は9月13日よりNetflixで独占配信。現在、timelesz公式YouTubeで、現メンバーの3人自らがオーディションを行う様子が一部公開されている。その映像からは現場の緊張感溢れる空気が伝わってくるが、彼らがそれだけ真剣にこのプロジェクトに臨んでいるということ。メンバー決定は来年初頭を予定。その様子を追いかける配信が決定し、世界配信も予定されている。
※『anan』2024年9月18日号より。取材、文・小泉咲子 望月リサ
(by anan編集部)
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