おっとりとした雰囲気が印象的な石川紅奈さん。ウッドベースを弾きながら歌うと、色香漂うグルーヴ感と透明感のある歌声で聴く者を魅了する。ジャズ・シーンに新風を吹き込む、注目のアーティストだ。
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「高校1年生の夏に学校のジャズバンド部でウッドベースに出合いました。大きな楽器なので自分で鳴らせるのか不安でしたが、触っているうちに馴染んできて、音が鳴るときに体に響く感じがすごくいいなって」

その後、高校3年時に国立音大のオープンキャンパスでピアニストの小曽根真さんに演奏を聴いてもらったことをきっかけに音楽の道を志す。

「小曽根さんがリズム感を褒めてくださったことは、私が音大に進学する勇気になりました。もともと歌うことも好きだったので、卒業後はベースを弾きながら歌い始めました」

丸の内コットンクラブに出演した際に「オフ・ザ・ウォール」(マイケル・ジャクソンのカバー)を弾き語った映像をYouTubeで公開すると、海外からも絶賛コメントが寄せられた。

「あの曲がベースになることは確かになかなか想像しないアレンジかも。私のルーツはジャズだけじゃないので、カバーをするときもいろんな要素を組み合わせたら楽しいなと思っています」

ジャズの名門ヴァーヴ・レーベルからリリースされるデビュー作『Kurena』。今作にはカバー曲の他、オリジナル曲も収録されており、作編曲家としてのポテンシャルも発揮する。

「普段から生き物のドキュメンタリーを見るのが好きで、『シー・ワスプ』はクラゲが泳ぐ動画を見ながら書いたものです。『No One Knows』は日本で働くベトナム人女性たちの実話をもとに作られた映画『海辺の彼女たち』を観たことをきっかけに書きました。日常を過ごす中で心に響くものを曲にすることが多いです」

華麗なるジャズの音色を、ドキッとするような感性と大胆なアレンジで奏でながら、ソロとしてのキャリアを踏み出した。そんな彼女の制作の息抜きはドライブなのだとか。

「大きな楽器を運ぶので普段から車移動なのですが、運転が好きなので、時間があるとよくドライブしています。都内から長野や静岡くらいまで、すぐに行っちゃいますよ(笑)」

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1st mini Album『Kurena』。ベース&ボーカルのスタイルでジャズの魅力を大胆かつフレッシュに奏でる。スティーヴィー・ワンダーやチック・コリアのカバーも収録。¥2,530(ユニバーサル ミュージック)

いしかわ・くれな 高校時代にウッドベースを始め、在学中にピアニストの小曽根真氏に見出され、国立音楽大学ジャズ専修に入学。卒業後はソロのほか、音楽ユニットsorayaのメンバーとしても活動中。

※『anan』2023年4月5日号より。写真・土佐麻理子 ヘア&メイク・宮崎 睦 取材、文・上野三樹

(by anan編集部)

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