49歳の中年男性・ヒキタさんの妻・サチは、なんと33歳。一回り以上違うけれども、とてもお似合いのこの夫婦。子供は作らずやっていこうと思っていた二人でしたが、ある日ラーメン屋の帰り道、サチが真剣な顔でヒキタさんに訴えた。「ヒキタさんの子供に会いたい」。それをきっかけに不妊治療をスタートする二人を描くこの映画『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』。主演のアラフィフ男性を演じるのは、松重豊さん。
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「医療モノ、刑事モノ、事件モノ、いろんなジャンルがありますが、これはいうなれば“妊活モノ”。今までにあまり見たことがないジャンルの映画ですよね。しかも扱っているのが、あまり語られてこなかった“男性側の不妊問題”。僕もこの映画をやるにあたりいろいろと勉強をしましたが、不妊というと女性にすべてを押し付ける傾向がある中、実はフタを開けると、男性に原因があるパターンが半分くらいあるんですよ。それを、アラフィフの男性を主人公にして描くのは、問題提起の形としてとても興味深いと思いました」

出演が決まり、奥さん役は誰がやるのかなぁと思っていたところ…。

「まさかの北川景子さん!!(笑)『HERO』で上司と部下として付き合ってきた間柄だったこともあり、映画をご覧になった皆さんの目に、ちゃんと夫婦に見えるか、とても心配で。普段はあまり、クランクイン前に深く役作りはしないのですが、今回はいろいろ真剣に考えましたね」

撮影現場に、北川さんのご主人であるDAIGOさんがやってくる、なんてサプライズもあったそう。

「僕と北川さんは夫婦役なので、そういった空気感を作れるように、今回は出番待ちの時間にも北川さんと会話のキャッチボールを結構してたんです。で、そこにDAIGOさんがやってきたわけですが、なんかね、急に三角キャッチボールになっちゃって、これはどういう関係なんだ? みたいな、妙な、でも心地の良い時間が流れたのが、印象的でしたね。DAIGOさんは実生活で旦那さんですけれど、“いや、でもごめんなさい、この3週間は僕の妻なんで”っていう気持ちが湧いてきたりして(笑)。“うちの妻、素敵だよね?”“素敵でしょ?”っていう、ライバル心というか共犯関係というか。そこで北川さんが見せる自然な表情からも、夫婦としての演技のいいヒントをいただきました」

子供を妊娠するまで、ヒキタさん夫婦には山あり谷あり、様々な困難が訪れます。

「いろいろ考えさせられることも多い映画ですが、堅苦しい話ではないし、悲喜こもごもを笑いのオブラートに包んでいる作品です。肩の力を抜いて楽しんでほしいですね」

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『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』 原作は、『凶気の桜』の原作者としても知られる、小説家・イラストレーターのヒキタクニオさんの同名小説。不妊治療を始めたヒキタさんの精子は、なんと8割が動いていないことが発覚し…。10月4日より全国公開。©2019「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」製作委員会

まつしげ・ゆたか 1963年生まれ、福岡県出身。’92年に映画デビュー。放送中のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』出演。また、FMヨコハマ『深夜の音楽食堂』でラジオパーソナリティも務める。

※『anan』2019年10月9日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・増井芳江 ヘア&メイク・佐伯憂香

(by anan編集部)

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