意外? ザ・クロマニョンズ、チームワークの秘訣は…

エンタメ
2017.10.05
新作『ラッキー&ヘブン』をリリースするザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトさんと真島昌利さんに、制作の裏側について話をうかがいました。
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まだやり遂げた感がないから、気持ちは1stアルバムと変わらない。

新作をリリースする度に、まだ味わったことのないR&Rショーを体感させてくれるザ・クロマニヨンズ。新作『ラッキー&ヘブン』も、フレッシュな柑橘の飛沫を浴びるような瑞々しさを感じるアルバムだ。

「どんなアルバムにしようかって話し合いは、全然しないよ。普段から曲を作っているから、次のアルバムにはこれ入れたいなという曲を選んで、みんなに自分の曲を聴いてもらうことからはじまります」(真島)

「そうそう。それまでは世界中で自分しか知らない曲だから、聴かせるときは毎回緊張するというか、ドキドキするよ。くだらねえ曲だなぁとか、思われないかなって」(甲本)

発表するナンバーは、メンバー4人で30~40分のセッションを繰り広げるうちに、完成形に近づく。

「マーシーがギターを弾きだしたらオレが追っかけながら歌い、ドラムはリズムはこんな感じかなって叩き、ベースも合わせてついてくる。その積み重ねがアルバムになります。それはもう何十年もやってきた経験がそうさせる≪手くせ≫としか言いようがないんだよね」(甲本)

そうして生まれた12曲のメロディに魂を揺さぶられ、ビートに体ごと射抜かれ、何度も繰り返し聴きたくなる唯一無二のR&R。このアルバムを聴きながら、走り出したいような衝動にも駆られる。

MUSIC

「R&Rは何十年演奏してきても、リスナーとしてもまったく飽きない。早く家に帰って、あのレコードを聴きたいとか思ってる(笑)。何だろう、永遠に追い続けるもの? まだ何かをやり遂げた感がないんだよね。これだけ長くやってきても、オレはこんなにすごい作品を書いた、というものがない。だからファーストアルバムとまったく同じテンションでやれるんだと思う」(甲本)

10月26日からは本作を引っ提げた全国ツアーが始まる。全58公演という半年間に及ぶロングツアーだ。結成12年目を迎え、最高のチームワークを見せる4人のパフォーマンスは各地を盛り上げること必至。「いつも4人一緒にいるように見えるけど、年間で考えればツアーとレコーディングのときしか集まらないからそんなに多くもないんだよね。だからツアー中は一緒にいる瞬間を大事にしたいと思ってる」(真島)

ちなみにカレー好きで知られるふたり。ライブ前の昼ご飯は必ずカレーとか。またヒロトさんは開演前にバナナを食べてステージに立つそう。「そしてステージが終わったあと、4人で食べるご飯がすごくおいしいんです。ときどき誰か用事があって先に帰ることがあると、すごく寂しい。ご飯だけでも食べていきなよー、みたいな(笑)。でも、一緒にテーブルを囲みたいと思える人たちと、音楽を作り上げるのが、いいことなんじゃないかな」(甲本)

左・甲本ヒロト(V)、右・真島昌利(G)に加え、小林勝(B)、桐田勝治(D)の4人編成ロックバンド。THE BLUE HEARTSと↑THEHIGH-LOWS↓で活動を共にしてきた甲本と真島を中心に結成され、2006年デビュー。

11th ALBUM『ラッキー&ヘブン』。先行シングル『どん底』など全12曲収録。【通常盤CD】¥2,913※初回生産分のみ紙ジャケット仕様。【完全生産限定アナログ盤】¥2,913(Ariora Japan╱Sony Music) 10月11日発売。

※『anan』2017年10月11日号より。写真・野呂知功(TRIVAL) 文・北條尚子

(by anan編集部)

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