文 / 上村由夏
大切なのは筋力をつけるのではなく「弾力を取り戻す」イメージ
1日5分程度、簡単な骨盤底筋トレーニングを繰り返すことで、便秘の改善や尿漏れケア、生理ケアを含め、人に相談しにくい性交痛のケアの整えを目指すことができます。
膣トレーニングというと、筋トレのように筋肉を刺激して筋力をつけるイメージを持っているかもしれませんが、大切なのは「ふかふかの弾力を取り戻す」こと。骨盤の歪みや冷えが原因で、骨盤底筋周りの弾力を失っていたり、固まっている状態から弾力を取り戻すイメージをするとよいでしょう。
力を込めるのはNG! 膣トレーニングのポイント
難しく考えがちな膣トレですが、実はどこでも簡単に行えます。立っているときや座っているとき、意識して骨盤を床に対してまっすぐに立てるように、肋骨と腰骨を近づける意識を持つとよいでしょう。その姿勢から膣を下腹の方向へ引き上げる感覚でトレーニングするのがベスト!
ただ、意識しすぎるあまり、膣だけでなくお尻の穴やお尻全体にぎゅっと力を入れて引き締めてしまう人も……。実はそれでは骨盤底筋は刺激することができません。
ポイントは「優しく引き上げる」ことです。ぎゅっと力を込めるのはNG! 気がついたときに意識をしながら、膣の感覚を養うことがとても大切です。
膣の感覚を取り戻したい! 眠る前にしたい簡単“骨盤底筋”トレーニング
1.仰向けの姿勢から行います
2.両ひざを曲げて手で抱えましょう
3.全身の力を抜いてリラックスします
4.息を吸います
5.息を吐きながら両足の裏で床を踏み込み、お尻を持ち上げます
6.お尻を持ち上げたと同時に、膣を下腹の奥へ引き上げるようにしてみましょう
7.両腕は頭上へ持ち上げておろし、力を抜きます
8.リラックスした状態で、膣を引き上げるよう意識を集中させ、息を吐ききります
9.息を吸いながら元の姿勢に戻ります
10.5回程度行いましょう
お尻を持ち上げたところで5秒キープして、ゆっくりとお尻をおろすトレーニングを3セットでもOK!
感覚を目覚めさせることが大切
膣を鍛えるという感覚は、引き締めている、緩めている……この2つの感覚が分からないと効果が感じにくいかもしれません。
まずは感覚に集中すること。引き締める、引き上げる、とめる、緩めるこの4段階をゆっくり丁寧に行っていくことで、鈍感になった膣感覚を取り戻すことができるでしょう。
膣トレーニングは女性の体にとって大切なケアの一つ。年齢問わず今すぐに始めてほしいトレーニングです。毎日の意識と簡単なトレーニングの積み重ねで、膣の感覚を目覚めさせていきましょう。
©nortonrsx/gettyimages
上村 由夏
「マナヨガ」代表。
20代の頃、ストレス過多で喘息が再発。心身の調和こそ健康だと痛感し、ヨガセラピーを学び始める。また姿勢と歩き方から整え頑張らなくても、自然と痩せてキレイになっていく“マナメソッド”を発案。
現在は女性の体の巡りを目覚めさせるレッスンをテーマとし、エネルギーワークのエッセンスが残る古代ヨガをベースにした【マナメソッドセラピー】と【ゆる痩せマナメソッド】でボディ・マインド・スピリットの調和を大切にし外側も内側も本質的な幸せを見出セルレッスンを展開中。生徒は全国にわたり、個人レッスンはキャンセル待ちが出るほどの人気。