初めての湯治体験におすすめのプランも! 車なしでも行ける“現代湯治宿”3選

2023.6.28
シンプルステイで身も心も養生を。1泊から行ける、今どき湯治宿をご紹介します。

百年ゆ宿 旅館大沼

アーリーチェックイン付きプランは初めての湯治体験にもおすすめ。
2つの自家源泉を持ち、5つの貸し切り風呂をはじめ8つの温泉を楽しめる宿。1泊でも歓迎だが、湯治本来の良さを知ってほしいと湯守の大沼伸治さんが力を入れるのが、アーリーチェックインサービスとおむすびランチが付く2泊3日の「アジールプラン」。夕食は薬膳鍋を含む一汁五菜膳というヘルシーな内容だ。「丸1日分の空白時間があるだけで、湯治旅はぐっと豊かになります。お湯で心身の不要物をデトックスし、消化に負担のかからない食事で胃腸を整えて。肌が驚くほどすべすべになったという声もよく聞きます」。評判は上々で、女性のひとり利用も多いそう。

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予約制の離れの貸し切り露天風呂、「母里の湯」。

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創業100年以上の重みを感じる外観。

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本館のBタイプ(トイレなし)客室。他にトイレ付き客室や、リーズナブルな湯治館も。

宮城県大崎市鳴子温泉字赤湯34 TEL:0229・83・3052 アジールプラン(2泊3日)2名1室・1泊2食、露天入浴付き¥14,630~、スタンダードプラン2名1室・1泊2食、露天入浴付き¥15,180~。チェックイン14:00~ チェックアウト10:00 アクセス/JR陸羽東線鳴子御殿湯駅から徒歩5分。

宝巌堂(ほうがんどう)

ほどよい距離感と心づくしの野菜料理。マンスリーで通いたくなる湯治宿。
国内有数の天然ラジウム泉で、心地よい「ぬる湯」としても知られる新潟の栃尾又温泉。その共同浴場を囲む3軒の温泉宿のひとつがこちら。“心がほどける 五感を愉しむ”と謳うだけあり、素足に気持ち良い桐床が敷かれた館内は心安らぐ雰囲気。「なるべくお客様の時間を邪魔しないようにしています」という若女将の星智子さんの付かず離れずのサービスと、地場野菜づくしの手作り料理も、リピーターが増えている理由だ。連泊なら食事の量も宿泊料も控えめな湯治プランがおすすめだが、通常プランでも、メイン料理を減らしたらその分値引きするなど柔軟に対応してくれる。

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3つの共同浴場のうちの「したの湯」。思わず瞑想したくなる湯加減で、「2時間くらい入っている方も」(星さん)。

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1人泊用の客室も充実。

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食事はすべて手作り、夏野菜もたっぷり。

新潟県魚沼市上折立60番地乙 TEL:025・795・2216 おまかせプラン2名1室・1泊2食付き¥24,350、湯治プラン2名1室・1泊2食付き¥16,950 チェックイン12:50~ チェックアウト10:30 アクセス/JR上越線小出駅からバスで40分、栃尾又温泉下車。上越新幹線浦佐駅から季節バスあり。

ONSEN RYOKAN 山喜

湯治宿とホテルのメリットが融合。関東随一の薬湯で、心身を整えて。
古くから「下野の薬湯」と呼ばれ、効能豊かな温泉が湧き出る板室温泉。モダンな外観が目を引くこちらは全8室の小さな宿。珪藻土や土佐和紙などを使った客室にはすべて、1段高くなった布団スペースやローベッドが用意され、好きな時に寝転がれる。露天風呂のある大浴場の一角には、立ったまま深めの浴槽に浸かるという伝統的な入浴法を再現した「綱の湯」も。山菜など近郊で採れる食材を丁寧に盛り込んだ食事は、温泉で整った体に染み入るおいしさだ。旅館の温かみとホテルの使い勝手の良さが同居する現代の湯治宿は、首都圏からのアクセスのしやすさも高ポイント。

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2か所ある大浴場は、20時~24時の間は貸し切り可能に。右奥が「綱の湯」。

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小さなデスクも付いたツインルーム。

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朝食は、お腹に優しく滋養のある、地元のおいしいものを少しずつ。

栃木県那須塩原市板室844 TEL:0287・69・0011 2名1室・1泊2食付き¥19,800~(1名1室¥22,000~※オフシーズンのみ) チェックイン15:00~ チェックアウト11:00 アクセス/JR東北本線黒磯駅よりバスで40分、板室温泉下車。または東北新幹線那須塩原駅より送迎(要予約)。

※『anan』2023年7月5日号より。 取材、文・新田草子

(by anan編集部)