もしも“推し“に道を聞かれたら…!? 藤井美菜、オススメの語学学習法を伝授

2023.2.16
韓国エンタメブームが続く昨今。K‐POPや韓国ドラマをきっかけに、韓国語にも興味を持ち始めたけど、なんだか難しそう……。そんな方も多いのでは? そこで、韓国語をマスターした韓国語賢者・藤井美菜さんに、独自に編み出した勉強法や役立つアイテムを聞きました。

語学は地味だからこそエンジョイすることが大切。

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日韓の芸能界を行き来しながら活躍する藤井さん。韓国語を始めたきっかけは、大学の第二外国語。

「高校時代に、家族で“冬ソナ”にハマりました。大学で第二外国語を選ぶ時、韓国ドラマも楽しく見ているし、日本語と文法も似ているのでエンジョイして学べるのではないかと思い、韓国語を選択しました。大学では2年間、読み書き中心にみっちり学習。その後、“せっかくここまで覚えたのに、やめてしまうのはもったいない”と思い、語学スクールで会話を中心に学ぶことにしました」

スクールでは、日本語禁止。話したいことが先生に上手く伝わらず悔しい思いもしたのだそう。

「そんな時には、家に帰ってから先生との会話を思い出して、会話が進まなかったのはなぜなのかを考え、原因となった単語やフレーズを覚えるようにしました。それを次のレッスンで話してみると、ちゃんと伝わるようになっている。話せなかった挫折と伝わる喜びを交互に感じながら、ステップアップしていった感じです」

俳優ならではのこんな勉強法も。

「一人で勉強しているとイントネーションや発音の正解にたどり着かないので、ドラマや映画を観てセリフを真似したりしていました。日本人が発音しづらい音は、特に舌の動きを意識して何度も繰り返し練習していましたね。私が尊敬するソン・イェジンさんが主演する映画『私の頭の中の消しゴム』は、5~6回観たんじゃないかな」

契機になったのは2011年。ドラマ『恋するメゾン。~Rainbow Rose~』のオーディションで、“韓国語が話せる日本人”役を勝ち取った。

「趣味の一つだった韓国語が仕事に繋がるなんて夢にも思っていませんでした。頑張っているといいことがあるんですね。『恋する~』の撮影の時に2か月、’19年には『ドクター探偵』の撮影で1年、実際に韓国に住んだりもしました。撮影現場では監督をはじめ、スタッフの方々とのやり取りは全て自分で。けど、初めは通じないことも多くて、“生の韓国語”に触れる大切さを改めて感じました。韓国は台本が直前に変わることもしょっちゅう。事前に台本を読み込み、発音も完ぺきに仕上げていったのに、現場に着いたら新しい台本を渡されて泣いたこともありました。でも、そこで逃げても仕方がない。むしろその環境に身を置けたことで精神的にも鍛えられたので、感謝しています」

韓国語をマスターした先輩として、読者に伝えたいことは?

「たとえお仕事に繋がらなくても、世界が広がる、というか。韓国語を通して、韓国の方と深く繋がれるようになったのはよかったと思いますね。語学の勉強は地味だからこそ面白さを見つけることが大切。自分が楽しめる方法を探して、エンジョイし続けてほしいです」

MY TOOL 1

単語はとにかく書いて覚える! 撮影前は関連用語を予習。

MY TOOL 2

わからない単語はスマホにメモ。“自分だけの辞書”を作って復習を。

MY TOOL 3

台本は努力と思い出の結晶。ページを切って折るのが韓国流。

藤井さんのとっておき学習法

文法と単語はコツコツ学習。自分に合った継続できる学習法を見つけて。

語学の勉強を進めていくと、文法に向き合わなければいけない瞬間というのが誰にでも来ると思うんです。私も学び初めのうちは、大学の教科書を読み込んで、できるだけたくさんの文法と単語を頭に叩き込むようにしていました。特に私は、単語はひたすら手で書いて覚えたいし、文法も分析して理解したいタイプなので、とにかくコツコツ積み重ねていきました。『NHKラジオ まいにちハングル講座』のテキストも愛用していました。

スピーキング力UPには“妄想会話”が効果的! 脳内で好きに想像して!

意外と効果があったのが“妄想会話”。「突然韓国の方に道を聞かれた」のような、よくあるシチュエーションを設定して、声に出して“一人会話”をするんです。会話に詰まったら、単語や表現を調べてやり直し。妄想なので、相手は誰でもいいんです。なんなら、BTSでも少女時代でもいい(笑)。語学って“間違えたら恥ずかしい”という気持ちが大きな壁になると思うのですが、妄想だとその壁を取っ払えるのでオススメです。

K‐POPで“耳”を鍛えるなら、まずはダンスミュージックを聴くのがおすすめ。

バラードは歌詞が説明っぽかったりして文法的なハードルが高いと思ったので、一つ一つのフレーズが短くて頭に入ってきやすいダンスミュージックで、まずは聞く耳を鍛えました。“狂っちゃう”とか、普段使うかな? と思う単語も出てきますけど(笑)。ファッションに興味があるので、最近は韓国のファッション系インフルエンサーさんのYouTubeを“ながら見”したり、お風呂中のBGMにしたりして、楽しみながら学んでいます。

ふじい・みな 1988年7月15日生まれ。小学生の頃に芸能活動を開始し、俳優として活動。2012年、日韓合作ドラマ『恋するメゾン。~Rainbow Rose~』の出演を機に、韓国にも活躍の場を広げる。韓国での出演作にバラエティ『私たち結婚しました 世界版』、ドラマ『ドクター探偵』など。

シャツ¥35,200(ホウガ https://houga.jp) ビスチェ¥42,900(ラロ contact@laloh.jp) パンツ¥55,000 ネックレス¥64,900 バングル¥53,800(以上アニムス/シーイング seeingstaff@gmail.com) イヤリングはスタイリスト私物

※『anan』2023年2月22日号より。写真・Nae.Jay スタイリスト・西村茜音 ヘア&メイク・浜田あゆみ 取材、文・酒井美絵子

(by anan編集部)