意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「人口爆発」です。

想定外の早さで世界は人口が急増。いまから対策を!

society

2022年11月に世界の人口は80億人に達しました。現在、最も人口の多い国は約14億2600万人の中国ですが、今年、インドが中国を追い抜くと予測されています。1960年のインド人の平均寿命は41.42歳でしたが、’20年には69.89歳に。衛生環境が急速に改善し、医療技術の向上で乳幼児の死亡率も低下し、平均寿命が延びました。60年の間に平均寿命が28歳延びたというのはものすごい急成長ぶりです。’50年にはインドの人口は16億人を突破するといわれています。

さらに、人口が急増しているのがアフリカです。現在、アフリカの総人口は約14億人で世界人口の18%を占めています。それが’50年には24億人を超え、先進国は人口減少に傾いていますから、世界の4人に1人がアフリカの人になると予測されています。

世界は今、人口爆発の真っ只中にあり、食糧危機が迫っています。現に西アフリカでは干ばつや洪水などの気候変動で食糧生産ができなくなり、生産できる土地が奪われ、紛争地域が広がっています。今後20~30年の間にアフリカで10億人以上の人が急増、地球規模で人口が増えれば、当然抱えきれなくなるでしょう。

国連によると、’50年までに人口が大幅に増える国はインド、ナイジェリア、パキスタン、コンゴ民主共和国、エチオピア、エジプト、フィリピン、タンザニアです。予測では’50年のナイジェリアの人口は3億7470万人で、アメリカの3億7500万人に並びます。

現在の戦争の火種は、鉱物資源や民族的なアイデンティティに基づいた問題ですが、食糧を作れる土地の奪い合いが世界に広がれば大変なことになります。知恵を結集して、互いの繁栄のための持続可能な食糧確保、生産、共生のあり方を模索しないといけません。

人口が急増すると、学校も不足し、学ぶための資材も足りなくなります。教育を受けられないと、困難を乗り越えるための知恵を生み出すことも難しく、奪い合いや暴力に発展しやすくなります。子どもや孫たちの世代が穏やかに暮らせるようになるために、今から対処しておかなければいけないことを知っておいてほしいと思います。

hori

ほり・じゅん ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~)が放送中。

※『anan』2023年1月11日号より。写真・小笠原真紀 イラスト・五月女ケイ子 文・黒瀬朋子

(by anan編集部)

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

今日の暦
2026.4.
16
THU
  • 六曜

    ⾚⼝

⼼が騒がしく、つい焦って⼒ずくで物事を進めたくなるかも。ですが今⽇に関しては、勢い任せは逆効果。まずは深呼吸をして、揺れ動く感情を落ち着かせましょう。場当たり的な対応ではなく、問題の根本を⾒極めて⼀つずつ丁寧に対処することが⼤切です。冷静さと強さを併せ持つことで、⽬の前の壁は鮮やかに取り払われます。

ライフスタイル

Recommend

こちらの記事もおすすめ

泊まると街がもっと見えてくる! OMO7横浜&OMO5横浜馬車道
泊まると街がもっと見えてくる! OMO7横浜&OMO5横浜馬車道
Lifestyle
PR
「どうなる? 高額療養費制度」|お金の教科書Vol.89
「どうなる? 高額療養費制度」|お金の教科書Vol.89
Lifestyle
行き過ぎるとキケン? 堀潤さんと考える「公共性」について
行き過ぎるとキケン? 堀潤さんと考える「公共性」について
Lifestyle
昭和や平成の時代を彷彿させる! 大ブームの“レトロポップな雑貨”5選
昭和や平成の時代を彷彿させる! 大ブームの“レトロポップな雑貨”5選
Lifestyle

Movie

ムービー

Regulars

連載