骨盤底筋を鍛えて、内側から美ラインを作る。
O脚のせいで下半身が太って見える、姿勢が悪く下腹もポッコリしている…。そんな外見の悩みは、骨盤底筋が解消してくれるかも。
「骨盤底筋とはその名の通り骨盤の底にある筋肉。子宮や膀胱、直腸といった大事な臓器を支え、排泄をコントロールするという重要な役割を担っています。ところが現代の女性は、長時間のデスクワークや極端な運動不足により、骨盤底筋がゆるみやすい傾向にある。この骨盤底筋を鍛えるために、連携して動く周りの筋肉を刺激することで、下腹痩せ、くびれやヒップアップなどうれしい変化が現れます。その他に、生理痛の軽減、便秘改善といった女性トラブルの解消を期待できるケースも」(産婦人科専門医・高尾美穂先生)
あなたはいくつ当てはまる? 骨盤底筋“ゆるみ”チェック!
□電車で座っているときに膝が開く。
□椅子に座ると背もたれに寄りかかるクセがある。
□便秘がち。
□下腹がポッコリ出ている。
□O脚。
□猫背で姿勢が悪い。
骨盤底筋が衰えていると、日常の何気ない習慣や体型、体調の変化に現れます。該当する項目が多いほどゆるんでいる可能性大です!
骨盤底筋とインナーユニット
骨盤の底に開いた穴をハンモック状に塞いでいる「骨盤底筋」。腹部の前と側面を覆っている「腹横筋」。胸郭の下側を蓋するようについている「横隔膜」。骨盤に対して垂直方向に伸びる背中の「多裂筋」。インナーユニットと呼ばれるこれらは連動して働く筋肉で、カラダの深層部で胴体を支える仲間。正常に働けば骨盤が正しいポジションにキープされ、姿勢も美しくなる。
骨盤底筋をサポートする筋肉
骨盤底筋を鍛えるのを手助けする筋肉の代表格が、桃尻を作る「大臀筋」と、美脚の要である「内転筋群」。大臀筋はお尻の穴を締めながら鍛えることで骨盤底筋に間接的にアプローチでき、内転筋群は股関節を動かすことで、お尻にある「内閉鎖筋」を経由して骨盤底筋と連動する。大臀筋や内転筋群はカラダの中でも特に大きな筋肉なので、鍛えることで代謝アップにも!
まずは呼吸で骨盤底筋を実感しよう!
骨盤底筋は、息を吸うときに動く横隔膜と、連動して動くもの。そこでまずは「呼吸」を使って、腟と肛門の間のやわらかい部分(会陰)がカラダの内側に入る感覚を掴もう。ただしその感覚はとても微妙なものなので、最初はよくわからなくても大丈夫。まずは、骨盤底筋が動く仕組みを理解しよう。
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大きく息を吸う。
大きく息を吸うと、横隔膜が収縮して位置が下がり、胸に空気が入る。その動きに連動して骨盤底筋も下がる。
大きく息を吐く。
息を吐くと横隔膜がゆるんで元の状態になり、連動した骨盤底筋もゆるむ。繰り返して骨盤底筋を意識しよう。
たかお・みほ 産婦人科専門医、婦人科スポーツドクター。女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長。
※『anan』2020年2月5日号より。イラスト・別府麻衣 取材、文・黒澤祐美
(by anan編集部)