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「濡れない」は性欲障害!? 「セックス・セラピー」って何?

2019.8.18
海外ドラマなどで目にする機会が増えた、セックス・セラピストという存在。日本では、まだ馴染みがないが、セックス・セラピーとはどういう治療を行うのか。日本性科学会理事長であり、産婦人科医の大川玲子さんに教えてもらいました。

セックスがうまくできない人を、心理的療法で治す。

「セックス・セラピーは、性機能障害、つまり、セックスがうまくできない人への治療です。例えば男性なら性欲障害、勃起障害(ED)、早漏、射精障害です。女性では、気持ちよくなれない、濡れないといった性欲と性的興奮の障害、痛みや恐怖などで性交できない挿入障害、オーガズム障害があります。男性では、バイアグラのような薬物で改善する人も多いですが、女性にはこれといった特効薬はありません。もともと“セラピー”が欧米では精神療法であった流れもあり、セックス・セラピーは心理的な治療法を指すことが多いと思います」

大川さんの診療を受ける女性に多いのは、怖くて男性器の挿入を受け入れられないという悩みを抱える人。セラピストと婦人科医それぞれが、治療にあたる。

「身体的問題のある人はほとんどいませんが、なかには処女膜が少ししか開口していない人もいるので、その場合は婦人科医に確認してもらいます。そして、セラピストが“身体的には問題なく、女性器は伸展する力が大きいので、安心して臨めば挿入は痛くないものだ”と説明し、その人のできそうなことから膣への挿入練習をしていく“行動療法”を行います。性器を自分で触れることもできない人、指やタンポンなら挿入できる人など、それぞれに合わせた課題を家で練習してもらい、経過を詳しく聞く。その上で、婦人科医が診察で経過を確かめ、次の課題に進みます。ゴールは通常性交できることですが、性交できないために妊娠できない人が不妊治療を受けるための目標といえばいいでしょうか」

最近では、セックス・セラピストを題材とした作品も続々と登場している。楽しく、理解を深めてみよう。

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『セックス・エデュケーション』 セックス・セラピストの母を持つ男子高校生のオーティスは、同級生のメイヴに誘われ、生徒のリアルな性の悩みに答えるセックス相談クリニックを開く。Netflixオリジナルシリーズ『セックス・エデュケーション』独占配信中。

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『おしえて!ドクター・ルース』 セックスの悩みに答えるトーク番組で人気を博した90歳の現役セックス・セラピスト、ドクター・ルースのドキュメンタリー。LGBTQの人々や女性のために社会を切り開いてきた姿を描く。8/30~、新宿ピカデリーなどで公開。

おおかわ・れいこ 臨床的な研究や診療を通じて、性の健康と喜びをサポートする「日本性科学会」の理事長をつとめる。著書に『セックス・セラピー入門 性機能不全のカウンセリングから治療まで』(金原出版)がある。

※『anan』2019年8月14日-21日合併号より。取材、文・重信 綾

(by anan編集部)

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