窪田正孝「確かに男くさい現場ではありましたが(笑)」 刑務官役に挑戦!

2017.3.29
作家・大門剛明さんの小説を映像化した社会派サスペンスドラマ『ヒトヤノトゲ~獄の棘~』が放送中。
窪田正孝

舞台となるのは、高い塀で一般社会から隔離された刑務所。といっても、主演の窪田正孝さんが演じるのは受刑者ではなく、ひと癖もふた癖もある受刑者たちを厳しく統率する刑務官だ。物語は、窪田さん演じる武島良太が北関東のとある刑務所に着任する場面からスタートする。

「冒頭のシーンのロケは、実在する刑務所のすぐ外で行わせていただいたんです。塀の中には本物の受刑者の方がいるので、厳戒態勢というか、かなり独特な雰囲気で…。周囲を歩いてみても、塀の高さと冷たさに圧倒されるばかりでした」

“獄(ひとや)の棘”とは、塀の上に張りめぐらされる鉄条網を表す言葉。しかし、このドラマでは“刑務所を腐敗させた棘”という意味も同時に示唆している。

「作品全体を通して、音もなく静かに、さまざまな事件が起こっていきます。そこで武島が目の当たりにするのは、刑務所内でのいじめの黙認、所内での賭博など、正義とは程遠い刑務官の姿。閉ざされた刑務所で起こる一連の出来事は、まるで別世界のことのようですが、人間の弱さや強さ、醜さの表れという意味では共通する部分も多いと感じました。そんな、一般的なテレビドラマでは描ききれない重さが詰まっている作品だと思います」

窪田正孝

共演には小澤征悦さん、泉谷しげるさん、萩原聖人さんなど、言わずと知れたベテラン俳優が名を連ねる。出演者がほぼ男性で、しかも年上ばかりというのも、ドラマの撮影現場としては特殊なケースかもしれない。

「確かに男くさい現場ではありましたが(笑)、僕はなんとなく学生時代の部活を思い出していました。バスケ部だったのですが、いつも男子だけで校庭の外周を走っていたなとか、そんなことを。そもそも男兄弟で育っているので、気持ち的にはリラックスできていたと思います」

重たい手錠を携え、刑務所内を常に走り回っていたという窪田さん。撮影を重ねるごとに、刑務官の制服や掛け声もすっかり板についた模様。

「撮影中は帽子を深くかぶりすぎて、いつの間にかおでこに赤い痕がつくほどでした。常に受刑者のお手本にならないといけないので、無意識のうちにスイッチが入っていたのかもしれません。そういう意味では『止まれ!』『右向け右!』などの号令も、刑務官にとっては重要な仕事なのですが、僕が『進め!』と叫ぶと、神宮組組長役の泉谷さんをはじめ、受刑者の方が皆いっせいに進んでくれるのが不思議な感覚でしたね(笑)。シーンの撮影が終わると、『組長、ありがとうございます…』と心の中では恐縮するばかりでした」

くぼた・まさたか 1988年8月6日生まれ、神奈川県出身。映画『ラストコップ THE MOVIE』が5月3日(水)に公開。7月29日(土)には主演映画『東京喰種 トーキョーグール』の公開が控えるなど、話題作の出演が相次ぐ。

スーツ¥420,000 シャツ¥65,000 ネクタイ 参考商品(以上ディオール オム/クリスチャンディオール TEL:0120・02・1947)

「鍵のない牢がある」という北関東刑務所に足を踏み入れた新人刑務官の武島は、看守長の名久井から、腐敗を一掃するためのある指示を与えられる。『連続ドラマW ヒトヤノトゲ~獄の棘~』毎週日曜22:00~WOWOWプライムにて放送中。4月22日(土)24:00より第1話~第5話まで一挙放送。

※『anan』2017年4月5日号より。写真・内山めぐみ スタイリスト・大石裕介(DerGLANZ) ヘア&メイク・及川美紀 インタビュー、文・瀬尾麻美

(by anan編集部)


【人気記事】
「1日1食にしたら体調が良くなった」ミス・ワールド元日本代表のこわだり!
小嶋陽菜さんが「アイドルのままじゃいけないんだ」と思った瞬間
阿佐ヶ谷姉妹、大興奮! 「イケア」でお買い物してみた!!