どんより重い自分も受け入れていたわる。
もともと「ひとりで生きていく」気持ちが人一倍強かったという中元日芽香さん。何事も自分の力で乗り越えるべく、少々強情なところがあったのだとか。それが今年の春、結婚したことを機に、いい意味で肩の力が抜けたそう。
「これまでは、生理で不調でも、心が疲れていても、『話すことじゃない』と胸に秘めていました。でも夫と一緒に暮らすとなったら、共有した方がいい気がして。『今日は体調が悪いんだ』と伝えたら、いたわりの言葉が返ってきて、すごくラクになれたんです。普段はカウンセリングで話を聞く立場なのですが、自分も聞いてほしかったんだなぁと。それがわかってから、しんどいときは夫や友人を頼れるようになり、信頼が増しました。そして困っている人がいたら、自分も手を差し伸べられるように。余裕が生まれたんだと思います」
頑なさがやわらぎ、ブルーデーの過ごし方にも変化が。痛み止めを飲むなど「いつも通りに動くため」の対策から、ありのままを受け入れるケアにシフトした。
「痛みに引っ張られ、普段通りにできないことに抵抗がありました。でも今は、どんより重い体も自分なんだと受け入れ、頑張りすぎないように。好きな香りで癒したり、体を温めたり、自分をいたわるようにもなりました。夫にはLINEスタンプで自分の状態や不調を伝えています」
これからのライフイベントについて、夫婦の間で自然と話題にのぼることもあるという。
「子どもを授かれば、大きく生活も変わると思います。いずれにしても仕事はずっと続けて、家族も大事にして…。それくらいですが、ふんわりと考えてはいます」
これまで心理カウンセラーとして、さまざまな悩みに向き合ってきた中元さん。ここ数年で、女性たちの意識の変化も感じている。
「話の中に生理やPMSという言葉が自然と出てくるようになりましたし、パートナーや職場に体調のことを開示している人も増えた印象です。人知れず悩みを抱える人が、以前よりも減ってきているのだと思います」
そのうえで今後、より女性が過ごしやすい社会になっていくには、男女の歩み寄りがさらに必要だと思うとも話す。
「結婚して、男性は体調の波がほぼないと知って驚きました。女性のツラさを理解するのはむずかしいはずだよねと(笑)。でも、男性たちにはしんどそうな女性がいたら『大変そうだな』と心を傾けてほしいし、女性たちも『なんでわかってくれないの?』ではなくて、まずは身近な人からでも伝えていけるといいなと思います。みんながお互いの状況を想像して歩み寄れたら、また少し社会は改善されていく気がします」
生理や心身のゆらぎは、女性の生活と切り離せないもの。だからこそ、中元さん自身、楽しみながらフェムケアを取り入れている。
「新しく得た知識やアイテムをあれこれ試しています。最近のおすすめは、〈ワフィト〉の泡タイプ・デリケートゾーンソープ! 使い勝手がよく、香りにも癒され、『自分を大切にできている!』と満足感が高まります。コスメやファッションと同じ感覚で、自分らしく過ごすためのお気に入りを、みなさんも見つけてほしいです」
PROFILE プロフィール
中元日芽香
なかもと・ひめか 1996年生まれ、広島県出身。乃木坂46で活動し、グループ卒業後は心理カウンセラーに。著書に『なんでも聴くよ。中元日芽香のお悩みカウンセリングルーム』(文藝春秋)など。