
寝苦しい夜が続くこの季節。エアコンの設定や体温のコントロール法など熱帯夜でもすやっと眠れる、夏の快眠テクニックを教えてもらいました。
Index
お話を伺った方々
Profile
菅原洋平
作業療法士。国立病院機構でリハビリテーションに従事後、ユークロニア株式会社設立。薬に頼らない睡眠外来や、生体リズムや脳の仕組みをテーマに企業研修にも携わる。著書『「謎に眠い」を解きほぐす ―眠気の悩みをあきらめないセルフケア―』(オーム社)など多数。
小林義昭
内科医。こばやし内科クリニック院長。2002年、佐渡総合病院で睡眠無呼吸外来をいち早く設立。以来、睡眠時無呼吸症候群の分野で有数の診療実績を持つ。著書に『「やること多すぎ世代」の快眠図鑑~忙しくても“自然と眠れる”ルーティン50~』(小学館クリエイティブ)がある。
① 就寝1時間前からエアコンをつけて寝具を冷やす
心地よいひんやり感で体の熱を一気に解放

入眠してすぐに放熱が促進されると深部体温がスムーズに下がって深い眠りに入れる。「だからこそ夏は体を冷やすことより部屋や寝具を冷やすことが大事。寝る1時間前には寝室のエアコンをつけて、枕やシーツに冷風が当たるようにしておくと、寝床に入った瞬間に寝具が熱を取り去ってくれてすぐに眠れるはず」(菅原さん)
② 耳から上の頭部を冷凍タオルや保冷剤で冷やす
大脳の熱を冷まし心地よい眠りへ

「脳の温度が高いと睡眠に入りにくいので耳から上の大脳を冷やすことが夏の快眠のコツ」(菅原さん)。おすすめは冷たいタオルや保冷剤を枕の上にのせて頭に当てること。「霧吹きで水をかけたタオルを冷凍庫に入れるとキンと冷えたタオルが作れます。首が冷えると目が覚めてしまうので、あくまで耳より上に当てましょう」
③ 就寝中は28℃くらいに設定したエアコンを朝までつけっぱなしに
タイマーで切らずに冷房は一晩中ON

寝冷え予防や節電対策に寝室のエアコンを2~3時間で切れるタイマー設定にする人も多いはず。「でも睡眠の質でいえば、朝までつけっぱなしが最適解。寝室に入るまでに低めの温度設定で部屋を冷やしておき、寝入りに一気に体から放熱する。その状態をキープすべく、就寝中の設定温度は28 ℃とやや高めがおすすめ」(菅原さん)
④ 効率の良い放熱のために足首は冷やさない
寝る前の10秒シャワーや蒸しタオルで足首を温めて

頭寒足熱の法則は、睡眠にも当てはまる。「足首の後脛骨動脈を通る血液の温度が高めだと、足の裏からの放熱が促されて睡眠に入りやすくなるからです。寝る前、足首に10秒ずつシャワーを当てたり、蒸しタオルで足の裏を拭くと、放熱の助けになります。さっぱりとリフレッシュして気持ちよく眠りにつけますよ」(菅原さん)
ダメだとわかっていても手が伸びる「スマホ問題」はどうすべき?
見る時間を決め、ベッドには持ち込まない!

スマホは眠りを妨げる…とわかってはいるけどつい手が伸びる。どうしたらいい? 「光と情報に脳が刺激を受けてしまうので、せめて見る時間を決めて(小林さん)。場所を限定するのも効果的。「ベッドには持ち込まないのが鉄則。画面を白黒にすると視覚的刺激が減り、自然と興味が薄れます」(菅原さん)
anan 2508号(2026年8月19日発売)より
































