
セックス事情を調査するべく、25~39歳の女性300人、男性100人を対象にアンケートを実施。その結果を受け、2人の専門家が分析します。
Index
Q、セックスの経験があり、現在パートナーがいるまたは過去にパートナーがいたと答えた、女性196人、男性58人に聞きました。パートナーとセックスについて話しますか?
男性:YES…71%、女性:YES…52%
Q、セックスの経験があり、現在パートナーがいるまたは過去にパートナーがいたと答えた、女性196人、男性58人に聞きました。セックスについて、どのような話をしますか?(複数回答)

【反省と課題の振り返り】男性…17.2%、女性…9.7%
【相手の希望や要望】男性…56.9%、女性…47.4%
【自分の希望や要望】男性…44.8%、女性…35.7%
【頻度について】男性…17.2%、女性…20.4%
【したい時のサイン】男性…25.9%、女性…10.7%
【したくない時の意思表示について】男性…13.8%、女性…10.2%
【やめてほしいと思うこと】男性…12.1%、女性…19.9%
Q、セックスの経験があり、現在パートナーがいるまたは過去にパートナーがいたと答えた、女性196人、男性58人に聞きました。「性的同意」を取ったことがありますか?
※性的同意=性的な行為に対して、その行為を積極的にしたいと望むお互いの意思を確認すること
男性:YES…81%、女性:YES…56%
「男女の割合の差が思ったよりも大きい結果に。同意のない性的接触が性被害に繋がる事例も多く知られるようになり、積極的に同意を取ろうとする意識が男性の中で高まってきているのかも。性的同意は女性から男性へ、また同性同士においても同様に大切です。お互いに“したい”と思うことをする、ということを忘れずにいたいですね」(パレットーク編集長・合田文さん)
Q、セックスの経験がある女性234人、男性66人に聞きました。自分がセックスしたい時、その気持ちをパートナーにどう伝えますか?(複数回答)

【「しようよ」などストレートな言葉で遠回しな言い方で】男性…51.5%、女性…32.1%
【遠回しな言い方で】男性…22.7%、女性…13.2%
【ボディタッチで】男性…37.9%、女性…40.6%
【表情、仕草、態度で】男性…34.8%、女性…32.1%
【パートナーとの合図を決めている】男性…9.1%、女性…9.8%
Q、セックスの経験がある女性234人に聞きました。セックス中に“演技”や“感じているフリ”をすることはありますか?
YES…74%、NO…26%
Q、子供への性教育、どうしたいと思っていますか?(複数回答)
【なるべく早く始めたい】男性…19%、女性…15.7%
【小学校高学年までに自然に】男性…36%、女性…37.3%
【まずは親が家庭で】男性…15%、女性…23.7%
【学校に任せる】男性…14%、女性…12.3%
【しない】男性…7%、女性…6%
【関心がない】男性…25%、女性…17%
対話を重ねることが質の高い性的関係への近道
「[パートナーとセックスについて話さない]という女性が半数近くいるのは印象的」だと合田さん。[相手の希望や要望]を聞き[自分の希望や要望]を伝える程度で、[反省と課題の振り返り][やめてほしいと思うこと]など核心には触れていないことがわかる結果に。
「満足していない理由が[そもそも性欲が低い]や[気持ちよくない]からと答えた女性は比較的多く、セックスに対する関心の薄さやネガティブな経験が、話しにくさにも繋がっているのかもしれません」(合田さん)
「性交痛や自分がつらいと思うことは、些細なことでも相手に伝え、一緒に解決していく方法を探しましょう。その試行錯誤もまたセックスの楽しみです。“多少痛くても自分が我慢すればいいだけ”なんて思っていたら、関係自体が続きません。自分の存在も相手の存在も丸ごと大事にするのがセックスの時間なのです」(社会学者・高橋幸さん)
Profile
合田 文
株式会社TIEWA代表。クリエイティブで社会課題と企業課題の交差点になるようなコンサルティングを行う傍ら、ジェンダーやダイバーシティについて漫画でわかるメディア「パレットーク」編集長を務める。
高橋 幸
石巻専修大学人間学部准教授。専門はジェンダー理論、社会学理論。主著に『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど』(晃洋書房)、共編著に『恋愛社会学』(ナカニシヤ出版)など。
イラスト・カタユキコ 取材、文・成田リナ
anan 2458号(2025年8月6日発売)より
MAGAZINE マガジン

No.2458掲載
愛とSEX
2025年08月06日発売
平成景気のさなかの 1989 年。「女性ファッション誌」として、当時の女性の目線での SEX を特集。そのセンセーショナルな内容は、表紙を飾った金子國義さんのファッショナブルなイラストレーションと共に圧倒的支持を得ました。メンタル、フィジカル、メディカル、さまざまな視点から、愛と SEX をテーマに、時代の気分や社会状況なども反映させて特集してきました。現在も年間 50 冊以上の特集を刊行するanan の中で、一年を通じて最大部数を誇る名物企画。毎年、表紙とグラビアにご登場いただく方は、社会現象ともいうべき話題に。愛のある幸せな「SEX」を、年に 1 度、特集し続けています。