今の時代の色気について考察する今回の特集。その特集号の表紙を飾るのはAぇ! groupの末澤誠也さん。多様化する色気の“いま”を表現する3つのテーマとシチュエーションを用意しました。
まず初めに撮影したテーマは、“そのままの色気”。グレーのスウェットの部屋着姿で、ベッドルームでくつろぐリラックスした表情から、自然と滲み出る色気を撮影しました。「このカットは“恋人にしか見せない顔”をテーマに色気を切り取りたいです」と編集部からテーマを伝えると、すぐにこちらの意図をくみ取り、ベッドにゴロンと寝転がる末澤さん。レコードを選びながら歯磨きをしたり、メガネをかけてテレビを見たり、アコースティックギターを弾いたり、スウェットを脱いでTシャツに着替えたり…。「最近、家でギターも触ってるし、現実にかなり近いかも」と思わず末澤さんから言葉が出るほど、まるでリアルな休日をのぞき見しているようなプライベート感溢れるショットが連発! ただ末澤さんは一回起きたらベッドからは出て、ソファでゴロゴロする派だそう。撮影用にベッドの上にTシャツやリモコン、レコードなどさまざまな小道具を散らばらせていたのですが「こんなにベッドの上に全部を集めるのは、アカンなぁ」と末澤さんからのツッコミが入ると、スタジオ内は大きな笑いに包まれました。次のお着替えシーンでは、末澤さんがTシャツの前後ろを間違えて首を通してしまう場面が。そんなおっちょこちょいな姿に、今度はスタッフからのツッコミが入ると、照れた表情を浮かべる末澤さん。再び大きな笑いが起こり、和やかな雰囲気の中、撮影は進みました。ふとした笑顔から溢れるイノセントな色気と、Tシャツに着替える際にのぞく美しい肉体とのギャップにもぜひ注目してご覧ください。
次に撮影をしたテーマは“ジェンダーレスな色気”。白シャツにコルセット風のベルトを合わせたオールホワイトの衣装に着替え、中性的な色気をテーマに撮影をしました。「舞を踊るようなイメージでポージングを」と編集部からイメージを伝えると、腕を広げたり、視線を遠くに向けたりと、次々に世界観を表現する末澤さん。より幻想的なイメージを表現するために用意した蝶の標本をご本人にお渡しする際、「羽が折れやすいので、扱いには気をつけてください」とスタッフからお声がけをすると、そ〜っと慎重に蝶を指に乗せる末澤さん。優しく、丁寧な末澤さんの一面が垣間見られた瞬間でした。さらに、彫刻に口づける瞬間をイメージした、アーティスティックなカットも撮影。モニターを見ながら首や手の角度を変え、ベストな位置を探しながらの撮影だったので、お待たせしてしまう時間もありましたが、最後まで高い集中力で撮影に臨んでくださいました。まるで映画のワンシーンを切り取ったようなドラマティックなショットは必見です!
最後に撮影したのは、オールブラックでまとめたクールな装い。“一本気な色気”をテーマに、先ほどまでの柔らかな雰囲気とは一転、黒布&コンクリート壁の前に立ち、どこか追い込まれたようなひりつくハードボイルドな世界観で撮影を行いました。ネクタイを外したり、トレンチコートを翻したり、大胆に髪をかきあげたりと、王道にして最強のオトナな色気を表現してくださいました。ちょうど陽が沈みかける夕方の時間帯に最後のカットの撮影を行っていたのですが、沈む夕日の切ない美しさが末澤さんのアンニュイな表情とマッチし、武骨でありながらどこか儚さも感じられる素敵な世界観に仕上がりました。三様の異なる魅力を放つ色気に、思う存分酔いしれてください。
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撮影に登場した彫刻と白い蝶。指に止まった蝶が魔法をかけ、末澤さんにキスをされた彫刻が人間に…というファンタジーな裏設定を設けて撮影を行いました。