各国様々!? アメリカ・中国・韓国における、感謝にまつわる独特な文化や習慣とは?

ライフスタイル
2025.02.06

感謝の気持ちは万国共通。だけどその方法や習慣などは各国様々。多様な価値観や文化に触れて感謝を学ぼう!

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緊急開催! 海外経験豊富なみんなの“ありがとうカンファレンス”

編集M 神奈川県生まれ。ライターSと本カンファレンスを進行する。
Hさん(韓国) 東京・世田谷生まれ。韓国航空会社&韓国エンタメ企業に勤務。
Kさん(アメリカ) 英国&大阪&墺太利育ち。ニュージャージー州に1年駐在。
ライターS 山形県生まれ。本カンファレンスの進行役を務める。
Xさん(中国) 中国生まれ、東京・大塚育ち。中国・上海に4年駐在。

――海外経験豊富な3名を招集し、座談会を開催。それぞれ居住・勤務した経験があるアメリカ、中国、韓国での独特の感謝にまつわる文化や習慣について語り合ってもらった。

Kさん(アメリカ):アメリカ人は感謝上手。些細なことでも大げさなほどに感謝して、自分の想いを言葉や行動で伝える文化が根付いています。もちろん贈り物もよくしますが、それに対してお返しをすることはあまりなく、素直に受け取って終わりということが多いです。

Hさん(韓国):韓国は、日本同様にお返しへの意識が高いように感じます。最近現地の友人に聞いたのが、韓国のSNS「カカオトーク」にギフト機能があり、これがいま人気らしいのですが、ギフトをもらった相手にお返しをしていないと、「お返しせよ」のように表示されて促されるそう!

Kさん:え! それはアメリカでは考えられないかも~。

Xさん(中国):中国には「紅包(ホンパオ)」といって、ちょっとした感謝の気持ちを込めて赤い袋にお金を入れて渡す習慣が根付いています。日本でいう金一封の概念に近いものかもしれませんが、それが今、中国ではキャッシュレス化が急速に進んでいて、中国版LINEと呼ばれる「WeChat」に「紅包機能」が追加され、すでに一般的な常識になっています。韓国のようにお返し催促機能はないけれど、グループチャットにお金を送って、みんなで分け合うのが流行っています。

Hさん:中国の人はどんなことも主体的に動けるのが素敵。

Xさん:たしかに己のメンツを重んじる傾向がある(笑)。たとえば、自分の誕生日会を主催して友人を招いたり、仕事で成功した時も関係者を招いて火鍋などを自腹でごちそうしたり、自ら感謝を形で表すことが多い。

Kさん:それはアメリカも近いかも。自分の誕生日には同僚に食べ物を振る舞ったり、赴任などで地元を離れる時は自らパーティを開いたりしますね。

Hさん:ちょっと話がずれますが、韓国はプロポーズする時に、結婚指輪+ブランドのバッグが定番に。それをホテルのベッドの上に置いてSNSにアップするのが定着しつつあります。

Kさん:どの国もお祝いのインフレ化が進んでいますね。

――現地でその国ならではのおもてなしを受けて感動したことや、日本人にも真似できそうな習慣があれば教えてください!

Xさん:出張で中国内のいろんな地域に行くことが多かったのですが、出張先では、取引先・下請けなど立場関係なく、その地域に住んでいる人や地元出身の人が店選びから支払いまで担当するのが一般的でした。地元を知り尽くした人からのおもてなしは、心が温まるだけでなく、良い思い出にもなるので、日本にも広まったら面白いと思う。

Hさん:うわぁ、それ最高ですね! 私は以前、私の母親からタッパーにごはんを詰めたものをもらった時に、韓国人の彼から、空のままではなく、何かを詰めてお返しするのが韓国でも普通だと聞いて、日本にもあるけど改めて素敵な文化だなぁと思いました。

Kさん:アメリカ人はよく褒めます。たとえばプレゼンの後は、立場や年齢に関係なく「すごい」「よくできていた!」など、全力で讃えてくれるんです。こっちもうまくできたか不安な中で、そうやって声がけしてくれると緊張が一気に緩むし、純粋にうれしいですよね。

Xさん:アメリカ人は感謝上手で褒め上手なんですね。

Kさん:そうですね。お礼を言う時にも「Thank you」の後に、必ず何か一言付け加えて感謝を伝えます。たとえば、「Thank you. This means a lot to me.(私にとってとても大切なことなの)」など。少し大げさに聞こえるけれど、言われてうれしく思わない人はいない!

Hさん:どの国にも素敵な感謝の文化が根付いていますね。

Xさん:日本の文化を大事にしつつ、いろんな国の良い習慣を取り入れて、ありがとうの輪が広がっていくといいですね。

イラスト・なか憲人 取材、文・鈴木恵美

anan 2433号(2025年2月5日発売)より

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No.2433掲載2025年02月05日発売

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