水分の摂りすぎと腎臓の疲れが不調のモト。
また、老廃物の排出を担う腎臓にも注目したい。鍼灸師の寺林陽介先生は「現代人は塩分や添加物の多い食事、睡眠不足、冷えなどで、腎臓が疲れている人が多い」と指摘。腎臓のツボを揉むことで機能が回復して「水出し力」を上げることができる。
長年むくみに悩まされ、セルフケアで改善してきたというライフスタイルプロデューサーのAtsushiさんは、「デトックスや体の巡りを促す食材を取り入れて、食事からむくみを軽減することが可能です」と話す。生活習慣、マッサージ、食と3つのアプローチで水分がたまりにくい体に整えて、健康とキレイを手に入れよう。
夏に起こる、水分乱れによる絶不調サイクル!
運動不足や寝不足、暴飲暴食や体の冷やしすぎなど、不摂生な生活を続けると冷えが進んで血流が悪化。胃腸や腎臓の働きが鈍くなって代謝や免疫力も下がり、不調を引き起こす。「これを東洋医学では“水毒”と呼び、夏バテにもおおいに影響しています」(石原先生)
暑くて、家にこもり、動かなくなる。
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力をつけようと暴飲暴食になる。
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胃腸や腎臓に過度に負担がかかる。
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代謝が落ちて、むくみやすくなる。
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たまった水分が、冷房で冷やされる。
体内の水分は滞っていない!? 簡単チェックテスト。
むくみや冷え、軟便、多量の発汗や排尿は、体内に水分がたまっているサイン。湿度の高い日は皮膚からスムーズに水分を蒸発できず、水毒の症状が出やすいのでこちらも目安に。舌の側面にでこぼこがある場合も水分過多の可能性大!
【CHECK!】
次の項目のうち、1つでも当てはまったら生活を見直してみて!
□夕方になると、脚がパンパンになる。
□汗っかきだ。
□下痢気味、軟便である。
□トイレに1日8回以上行く。
□舌がぼてっとしている。
□雨の日は調子が悪い。
□肩こりや頭痛が気になる。
□体の冷えを感じる。
石原新菜先生 医師。イシハラクリニック副院長。漢方薬処方を中心とする診療を行う傍ら、ショウガや腹巻きなどによる温め健康法を提唱している。『病気にならない 蒸しショウガ健康法』(アスコム)、『水出し健康法』(幻冬舎ルネッサンス)など著書多数。
寺林陽介先生 鍼灸師、あんまマッサージ指圧師。六本木・寺林治療院院長。独自の「疲れとりマッサージ」が評判となり、著書『疲れをとりたきゃ腎臓をもみなさい』『死ぬまで楽しく食事をしたけりゃ胃をもみなさい』(共にアスコム)も話題。
Atsushiさん ライフスタイルプロデューサー。野菜ソムリエプロ、漢方養生指導士初級の資格を持ち、多数の書籍を出版。食から美しくなるレシピは多くの支持を受け、テレビ、雑誌、Instagram(@atsushi_416)などでも発表している。
※『anan』2023年9月20日号より。イラスト・kame 取材、文・熊坂麻美
(by anan編集部)