「もともと風水は、古代中国の思想に基づく環境学として発展しました。地脈や水脈など、さまざまな自然界の流れを読み取り、エネルギー値の高いところにお城や都をつくることで、時の権力者が財や富を得てきたのです。つまり、歴史の文脈に基づくしっかりとした理論のもとに成り立った学問なのです。それを時代の変化に伴い、個人レベルに落とし込んでいったのが、今の風水。気の流れをコントロールし、身の回りの環境を整えることで、さまざまな運気を上昇させることができます」
衣・食・住など、さまざまな方法で環境を整えることができるそう。その中でも、今多くの時間を過ごす“住まい”が大きな要に。
「風水で大切とされているのが、“良い気”をいかに取り込むかということ。そのためには掃除や片付けをして、気をスムーズに流し、空間をクリーンに保つことが先決です。清潔な空間には良い気が宿り、逆に汚れた空間には悪い気が滞ります。掃除をすると、気持ちがすっきりするのは、空間は人の心理状態を表しているから。だからストレスを抱えていたり、運気が落ちていると感じた時は、掃除をして気の流れを変えるだけで、良い波動を引き寄せることができます。また玄関やリビングなど、空間によって風水的な役割が異なり、呼び込める運気も変わってくるので、いま一番気になっている場所から取りかかると、いち早く効果を実感できるでしょう」
掃除や片付けなら、間取りや方位を気にせず、すぐに取り組むことができる。そのうえでラッキーアイテムで補うと、さらなる開運アップが狙える! 新生活の時期だからこそ、掃除や片付けを習慣化して、幸運をどんどん引き寄せていきましょう。
開運掃除術のポイント
POINT1:窓を開けて空気を入れ替える。
「良い気は外から入ってくるので、掃除を始める前に必ず窓を開けましょう。掃除中に発生した悪い気を外に出し、新しい気を呼び込めます」。忙しくて掃除ができない時も、空気の入れ替えはこまめに行うこと。
POINT2:掃除するなら太陽が出ているうちに。
「太陽の光は、陽の気を運ぶエネルギーの源。逆に夜は、陰のエネルギーが強く、気が停滞するので、太陽が出ている日中に掃除を行うと、良い気をたくさん取り込めます」。特に気が活発に働く午前中がベスト。
POINT3:ゴミや不要物はできるだけ溜めない。
ゴミは悪い気の温床。そのままにしていると、運気がどんどん低迷する。「溜めずにすぐに捨てるのが理想的。しかしすぐに出せない場合は、ふた付きのゴミ箱に入れるなどして、できるだけ密閉しておくこと」
POINT4:仕上げはきれいな布で。
掃除の最後に行う拭き掃除は、できるだけきれいな布を利用すべき。「せっかく掃除をして空間を整えたのに、悪い気のついた汚れたぞうきんで拭いてしまったら全てが台無しです。仕上げこそより丁寧に!」
POINT5:使いやすく整理整頓する。
乱雑に置いていると運気が乱れてくるので、整理整頓も欠かせない。「市販の収納アイテムなど、便利なものを利用して整理しやすい環境を整えておけば、掃除がしやすくなるだけでなく、気も巡りやすくなります」
POINT6:「こまめに掃除」を合言葉に。
「埃や髪の毛など、小さなゴミひとつでも、そこから悪い気が発生していきます。まとめて一気にやるより、こまめにやることが開運につながります」。お掃除ロボットなど、便利な家電もどんどん使ってOK。
紫月香帆(しづき・かほ)さん 開運セラピスト。幼い頃より占いや家相・風水に親しんで育つ。四柱推命、風水、九星気学、手相、人相などが得意。『幸運を呼び込む すごい!! おそうじ風水』(神宮館)など、著書多数。
※『anan』2022年4月13日号より。イラスト・別府麻衣 取材、文・鈴木恵美
(by anan編集部)