夏の胃腸は鍛えるよりいたわることが優先。
カラダにいいものをいくら取り入れても、ちゃんと吸収できなければ無意味というのは、体内美容の基本中の基本の考え。普段から、胃腸の消化力が低下している人が増加傾向にある中、特に夏は胃腸を弱らせる条件が揃っている。「室内外の温度差、睡眠不足などで自律神経が乱れてしまいますが、消化力に関わっているのも自律神経。自律神経が乱れれば自然と食欲は減退します」(貴子先生)
暑くて食欲がないからといって、冷たい飲み物や食べ物、栄養の偏った食事が増えることも問題。「冷たいものは胃の周囲の血流を低下させ、より消化力を減退させます。栄養不足も代謝や血流を滞らせるので、夏バテの悪循環に陥るでしょう」(山崎先生)
消化を促進するには、胃腸に負担をかけず、酵素や唾液などをサポートする方法を取り入れること。「疲れた胃腸は休ませるのも大事。ベースの腸内環境を整え、いたわってあげましょう」(山崎先生)
【消化力を減退させない8つの知恵】
1.腸内環境を徹底的に整えよ
胃と腸は互いに補完し合って働く、密接な関係にある消化器官。「ちゃんと食べているという人でも、血液検査をしてみると栄養不足に陥っている人も多いんです。食べたものがきちんと消化・吸収されないのは、腸内環境が乱れていることも大きな原因。悪玉菌が増えた腸は、消化に働く酵素を生み出す力が衰えます。便秘を放置しておけばさらに悪玉菌は増え、酵素不足に。消化力を上げたいなら、まずは腸内環境を整えて」(山崎先生)
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2.暑くても胃腸は冷やさず頭を冷やせ
胃腸のことを考えたら、飲み物は常温か温かい状態で取り入れるべき。「私が夏バテしないのは、暑い時でも玄米茶や紅茶など温かい飲み物で水分補給をしているからです。冷たいものを摂れば一瞬カラダは冷えますが、それはお腹が冷えただけ。胃腸周辺の血管が収縮して消化力が衰えます。火照ったカラダを冷やすなら、首回りや太ももなど、太い血管がある場所を冷やしたり、のぼせている頭を冷やすほうが効果的です」(貴子先生)
3.胃が弱っている時は生野菜を控える
「消化・吸収にはエネルギーが必要です。夏はいつもより消化力が衰えるので、弱った状態に負担のかかる食べ物を摂るのは胃腸をいじめるようなもの」(山崎先生)。脂の多い食品や刺激物などを避ける人は多いけれど、実は生野菜も要注意。「元々、人類には生野菜の消化に必要な酵素が備わっていません。お腹の調子が良くないなら、消化に負担のかかる生野菜を控えめにして、火を入れた状態でビタミンを補給しましょう」(山崎先生)
4.お腹が鳴るほど減ったら食べる
消化力を上げる食べ物を取り入れるより、本来の機能を取り戻すのが先決。「患者さんには、食欲が落ちている時は食べても消化されにくいから、無理に食べなくていいとアドバイスしています。そうすれば、胃腸を修復するほうにエネルギーが使えます。また食事時間を守ろうとせず、お腹がすいたら食べるという考えをしてみるのもおすすめです。その場合も、スープやおかゆなど消化しやすいものを食べましょう」(山崎先生)
5.クエン酸の力を借りるべし
「弱った胃は胃酸を出す力も減退しています。そこで食事の最初に酢の物を食べたり、搾ったレモン汁を水で割って飲むと胃が酸性に傾くので、胃酸の分泌が促進され消化力をサポートできます」(山崎先生)。貴子先生が取り入れているのが梅干しやもろみ酢。「唾液の量を増やして消化・吸収を助けてくれます。またどちらもクエン酸が豊富なので、疲労回復にも役立ちます」。ただ取り入れすぎると逆に刺激になるので、自分の胃と相談を。
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6.食事はよく噛み唾液をしっかり出すべし!
胃の消化力とは、胃酸を作る力。「食べ物をよく噛むことで脳に信号が送られ、カラダは消化・吸収モードに切り替わります。また、唾液にはでんぷん質を分解するアミラーゼという消化酵素が含まれていますが、しっかり噛まないと唾液は出ません。夏はサラサラしたものばかり食べがちですが、噛む食事を心がけることも大事です」(山崎先生)。同時に、口腔内の細菌バランスを整えると唾液が出やすくなり、腸内環境にも好影響が。
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7.減少しやすい消化酵素を作り出す力を復活
栄養素を吸収しやすくする役割の消化酵素。少ないと胃に負担がかかり胃酸が増えてしまうので、さらに胃に負担がかかるという負のスパイラルにはまる。「まずは、多くの消化酵素を作る腸内環境を改善させること。また、自分の胃腸が消化するのが苦手な食材を知るのも大事。一般的に肉類は消化・吸収に時間がかかりますが、個人個人で消化しにくいものも異なります。便秘や胃もたれの引き金になる食材が何か、一度確認を」(山崎先生)
レ・ダイジェスト
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8.食べ飲みすぎたらファスティングで16時間の強制休み
ファスティングして強制的に消化器官を休ませるのも手。ただ、間違った方法で行うと健康や美容に逆に悪影響があるので注意したい。「最近、一日の中で食べない時間を長めにとる間欠的ファスティングが注目されています。臓器をゆるやかなストレス下に置き、活性化させるのが目的です。もっともポピュラーなのは16時間。例えば長時間の睡眠も間欠的ファスティングのひとつ。比較的気軽にできるのも利点です」(山崎先生)
貴子先生 松倉クリニック代官山院長。形成外科医、美容皮膚科医。栄養療法を取り入れ、患者に合った美容法を提案。最新のコスメや美容情報にも精通している。
山崎まいこ先生 まいこ ホリスティック スキン クリニック院長。インナーケアを重視し、心にもつながるホリスティックな視点と、最新医療を取り入れたメニューが人気。
※『anan』2019年6月5日号より。イラスト・朝野ペコ 構成、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)
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