海外発グルメが多数トレンド入りしている2025年。フードの流行は、次から次へと進化中。ananトレンド大賞2025、フード部門から“フラン”をご紹介します。
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【フラン】シンプルな美味しさにフランスも日本も夢中
素朴な生地とクリームのコントラストを楽しんで
ヨーロッパ生まれの伝統的なカスタードデザート、フラン。スイーツライターのchicoさんによると、
「フランス菓子のフランとは、タルトやパイ生地にバニラ風味のクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)を流し込み、表面に焼き色がつくまでオーブンで焼き上げたもの。見た目はシンプルですが、だからこそフランス菓子の美味しさが詰まっている、そんなお菓子です」
家庭でも作られ、パン屋さん、お菓子屋さんにも並ぶという、手軽で普段着なおやつ…だったフラン。フランスで4~5年前より再評価され、その流れが日本にもやってきて、一昨年あたりから今年にかけ人気が高まっているそう。
「手の込んだガトーも魅力的ですが、一方で、フランのような素朴で心和む存在感のお菓子もあるという幅の広さがフランス菓子の魅力。シンプルなお菓子だからこそ、作り手によって味わいや食感に違いが出るのもいい。サクサクのタルト生地にとろっとしたクレーム・パティシエールのフランもあれば、ザクッとした生地にぷるぷるのクリームのコントラストが楽しいフランもある。バニラ風味以外のクリームを使ったり、生地をちょっとユニークなパイ生地にしたり…といった、個性的なフランが登場しているのは、日本ならではの楽しさですね。いずれも、シンプルで素朴だからこそ、お菓子の神髄が詰まったスイーツだと思います。常温で持ち歩けるタイプも多いので、手土産人気も高いです」
SUMMARY
・カスタードクリームと生地だけの素朴なお菓子。
・フランスで再評価され、その人気が日本に伝わった。
・シンプルだからこそお菓子の神髄が詰まっている。
タルトやパイ生地にカスタードクリームを注ぎ焼き上げた、素朴なお菓子。そんな普段着のおやつがフランスで4~5年前に再評価され、その熱が日本にも。材料も作り方もシンプル。だからこそ作り手の力量が試されるともいえ、そこに人気&楽しみのポイントが。

1、フラン・ヴァニーユ¥850(MORI YOSHIDA 東京店 TEL. 03-6454-0620)
2、奥・フラン・パティシエ バニラ¥1,000 手前2つ・表参道店限定のフラン・パリジャンボックス(バニラと季節のフレーバーの3個セット)¥2,000(PAQUET MONTÉ〈パケモンテ〉エチカ表参道)
3、フラン・オ・ショコラ¥756(ラルチザン・モデルヌ TEL. 03-5708-5560)
1、フランスでも高評価を得た、上品で至高のフラン
パリの優れたフラン10選に選ばれた、極上の味。「甘みのないサクサクのパイ生地にぷるっとしたクリーム。味わいは洗練されていて、私が思う理想的なフランです」
2、なんと駅ナカにフランが登場! 筒型のフォルムが魅力的
2024年に代々木八幡に登場したフラン専門店が、今年表参道の駅ナカに登場。「筒状のパイ生地の中にクリームが入っている個性的なフラン。味のバリエーションがあるのが楽しい」
3、濃厚なチョコレートの風味に思わずうっとり
「まったりした食感と、ビターなチョコレートのスッキリとした後味がとても美味しいです」
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Profile
chico
スイーツライター。弊誌にて「Food topics~chicoのお菓子な宝物」を連載中。雑誌、Webでの執筆に加え、特集や企画の監修などで活躍。
anan 2467号(2025年10月15日発売)より