LA MAISON DU CHOCOLAT(ラ・メゾン・デュ・ショコラ)
ショコラに描くとろけだすパリの夕刻。
ストーリーを秘めたショコラで、ニコラ・クロワゾーさんはいつだって私たちを叙情的なパリ散策へと連れ出してくれる。今シーズンは夕陽を浴びて黄金色に輝くパリへ! 昼から夜へ移り変わる明暗の妙を、ダークとミルクを混ぜたチョコレートで表現したり、太陽を追って咲くひまわりの種をプラリネ(※)にすることで、日没の陽の輝きを思い起こさせたり。4つのショコラで夕陽に染まるパリを描き出してみせた。とりわけ魅惑的なのが、胡椒の原種といわれるインド・マラバール産ブラックペッパー入りのプラリネと、バニラ香るガナッシュを重ねた一粒。ナッツの粒を少しだけ残したさくさくまったりとした口溶けの中、気高くスパイシーな胡椒の香りとバニラが合わさると、不意に温もりと妖艶が混ざり合う日没のシーンに誘われる。五感揺さぶるショコラで特別な夕どきを。
※プラリネ…ナッツをキャラメリゼして砕く、またはペーストにしたもの。それにチョコレートを混ぜたもの。
オ クール ドウ パリ
4粒入¥2,484
カリブ海のグレナダ島産カカオのダークとミルクを合わせた「クレール オプスキュール」、パリで採取されたハチミツ風味のガナッシュの「オール ドゥ パリ」などの限定レシピを収めたアソート。ボックスにはイラストレーター、ベルトラン・アズナールが描く夕暮れのパリが。8粒入、15粒入も。1月中旬発売(数量限定)。●丸の内店/東京都千代田区丸の内3‐4‐1 新国際ビル1F TEL:03・3201・6006 11:00~20:00 1/1~1/3休
PIERRE HERME PARIS(ピエール・エルメ・パリ)
ショコラ愛好家に捧ぐ、巨匠のクリエイティビティ。
寝ても覚めてもショコラにどっぷりな皆さんに朗報! ピエール・エルメ・パリが今季、さらなるユーモアと創造性に満ちたコレクションを発表した。テーマは“ショコラ アディクト”、つまり“ショコラ中毒”。箱には「このチョコ誰が食べちゃったの?」に、「知らなーい」と口元をチョコだらけにしてとぼける、ショコラアディクト系女子が描かれ、茶目っ気たっぷり。フランボワーズとスパイスがクラシカルなお菓子を思わせる「エルザ」などの新作の中でも、「ケツァール」は衝撃的。アマランサスシード(スーパーフードの一種)がプチプチと、かつてないショコラの食感を生み、噛むほどに、穀物の香ばしさから土や草を感じるボタニカルな風味へと変化。大地のアロマがベリーズ産カカオの野性味を際立たせていくよう。魅惑のショコラに耽溺しすぎぬよう、くれぐれもご注意を!
アソリュティマン ド ショコラ
14個入り¥5,832
深みの中で、華やぎとわずかな渋みをもつエクアドル産カカオが、熟れたマスカットのようなアロマを放つ「アシエンダ エレオノール」ほか、今季の新作4つのうち3つが入るボックス。ピンクの花はバラとフランボワーズ、ライチの名作ケーキ、「イスパハン」フレーバーの一粒。5~24個入りまで4サイズ展開。1/18~2/14。●青山店/東京都渋谷区神宮前5‐51‐8 ラ・ポルト青山1~2F TEL:03・5485・7766 12:00~19:00 不定休
LE CHOCOLAT ALAIN DUCASSE(ル・ショコラ・アラン・デュカス)
ハートも和み、躍る、柔らかなみかんの香り。
幾何学模様みたいなハートをかじればサクシャリと、軽快な食感でプラリネの香ばしさがわっと湧き立つ。パリでカカオ豆から作ったチョコレートを使い、東京で手作りする、『ル・ショコラ・アラン・デュカス』のボンボンショコラ。その中でも、深めの焙煎と丁寧なキャラメリゼから生み出すプラリネは格別だ。なんて、プラリネの深みに没入していると、次第にふわり、華やぐような柑橘感へ、香りがグラデーション。柑橘の中でもこの懐かしい風味は……みかんだ! 「パリでは今季、マンダリンオレンジのショコラを出すので、日本では有田みかんを使ってみました」とエグゼクティブ・シェフ・ショコラティエ&パティシエのパトリック・パイエーさん。みかんの皮入りプラリネは食後もあの、みかんそのものの優しい香りが続く。お馴染みのみかんの新たな喜びに、心も和む。
ペピクール ミカン
12個入り¥5,400
みかん香るプラリネ入りの「オ・レ(ミルク)」とみかんガナッシュの「ノワール(ビター)」の2種。「ノワール」はみかんの果汁と皮をガナッシュに。奥深いカカオ感にみかんの甘酸っぱさとほのかな苦味がとろけ出す。パリのイラストレーター、アガット・サンジェが描く、日本上陸5周年記念パッケージも愛らしい。2/14まで直営店にて数量限定。●東京工房/東京都中央区日本橋本町1‐1‐1 TEL:03・3516・3511 ブティック11:00~20:00
JEAN‐PAUL HEVIN(ジャン= ポール・エヴァン)
驚きと喜びに満ちた、ショコラのラブレター。
限りないショコラへの情熱を胸に、新たなスタイルを創造し続けるジャン=ポール・エヴァンさん。日本上陸20周年となる今期、“こんなのがあってもいいのでは?”をテーマに彼らしい遊び心を全開させている。「フランス語で句読点はとても重要。さまざまなトーンや意図を伝えてくれます。ラブレターならなおさらね」と、ショコラに躍らせるのは「ハート」と「,」や「“」などを組み合わせた記号。「瞬間の激しさ」を秘めた「!」デザインの一粒は、カルダモンの柔らかな香りがパッと広がり、いちごと調和。「…」ならオレンジキャラメルに、パンデピススパイスが余韻を残して「…へつながる感情」を妄想させる。さらには、モミの木の実入りプラリネなんて珍しい食材のショコラも(穀物的香ばしさの中で生姜のような爽味がクセに!)。常識に優しく一石を投じる、発見と喜びの世界へ。
ボンボン ショコラ パピヨネ
12個入り¥5,670
ライムとパイナップルのフレッシュさで、「軽やかで一瞬のひととき」を表現した「ヴィルギュル」(「,」をアレンジしたデザイン)ほか、12個のうち7個がバレンタイン限定新作。シュルレアリスムを思わせる、夢のようなイラストのボックスに収めて。4~50個入りまで幅広いラインナップ。2/28まで。●東京ミッドタウン店/東京都港区赤坂9‐7‐4 東京ミッドタウンガレリアB1 TEL:03・5413・3676 11:00~21:00 休みは施設に準ずる
BVLGARI IL CIOCCOLATO(ブルガリ イル・チョコラート)
人と自然を愛で満たす、未来へつながる原点回帰。
煌めく一粒が「チョコレート・ジェムズ」=チョコの宝石と呼ばれるのは、美しさからだけではない。宝石は自然からの贈り物であり、職人の技術で最高のジュエリーになる。カカオからチョコレートを作るのも同じこと、そんなブルガリの哲学が息づいている。新作コレクションはその原点へ。メートルショコラティエ・齋藤香南子さんが環境や生産者に思いを馳せて食材を選び、手をかける。フェアトレードカカオやヴィーガンチョコをセレクトするほか、「食材の全てが大切」という思いから、自然農法で育まれる神奈川県小田原「柑橘山」のグリーンレモンを丸ごとフリーズドライ。果実や皮はもちろん、種までを使い切る。舌に溶かせば、潜ませたジャスミンの華やぎと瑞々しいレモンが甘美に調和、種が醸すビター感が奥行きをどこまでも広げる。原点にして未来を味わった気分だ。
San Valentino 2023
4個入り¥5,200
オレンジ香るシチリア産アーモンドとフェアトレードカカオのプラリネショコラや、ヴィーガンのヘーゼルナッツプラリネなど、4つのチョコレート・ジェムズが入る。ボックスにはブルガリジュエリーのアイコンの一つ、扇形モチーフ「ディーヴァ」をデザイン。数量限定。●東京都中央区銀座2‐7‐12 ブルガリ銀座タワー10F ブルガリ ギンザ・バー内 TEL:03・6362・0510 12:00~20:00(日・祝日~18:00) 不定休
FREDERIC CASSEL(フレデリック・カッセル)
彩り溢れる日々を描く、目に舌にカラフルな6色。
赤、黄、緑に虹色まで、ショコラから溢れ出すほど鮮やかな色彩! ミレーやモネも暮らした“画家たちの村”バルビゾン(『フレデリック・カッセル』がある古都、フォンテーヌブローの近く)をイメージした美しいショコラは、それぞれの色が呼び覚ますカッセルさんの記憶を閉じ込める。黄色ならレモンママレード。「子供の頃、おばあちゃんがよく作ってくれたママレードが、僕をお菓子好きにさせたんだ」。かじるとキュンと甘酸っぱいレモンガナッシュに、レモンマジパンの素朴さが重なり、なんだか私たちにも懐かしい。橙色はバニラへの思いを包む。常に3~6種も使い分けるほどバニラ愛が深いカッセルさんが、数年前に新たに見つけたモーリシャス島のバニラをふんだんに。口にすればどこまでもふくよかな香りがとろけ出す。味わいまでも艶やかなショコラと、彩り溢れる人生を!
コフレ・バルビゾン
6個入り¥3,456
フランスでお馴染みのミックスフルーツキャンディ「アルルカン」のフレーバーを閉じ込めたガナッシュショコラ(虹色)や、リキュールの女王と呼ばれる薬草酒のボタニカルな香りと苦味がチョコとよく合う「シャルトリューズ」(緑色)など、6つの色から連想する味わいをアソート。1月中旬~。●東京都中央区銀座4‐6‐16 銀座三越 本館地下2階 TEL:03・3562・1111(大代表) 10:00~20:00 休みは施設に準ずる
※『anan』2023年1月25日号より。写真・草間智博 スタイリスト・日向 守 文・chico
(by anan編集部)