“チャージ&デトックス鍋”3つのテーマ
テーマ1:元気になる!
良質なタンパク質で筋肉量を増やし、疲労に負けない体に。鶏肉なら疲労物質の分解を促すイミダゾールペプチド、豚肉だと糖質のエネルギー代謝に必要なビタミンB1も補給可能。感染症予防のために、鮭などに豊富なビタミンDもぜひ。
テーマ2:燃やす!
冷え&脂肪燃焼力ダウンの原因は、血液不足と循環力の低下にあり。血液を作る材料である鉄分と亜鉛を、魚介類や赤身肉でチャージして。ラム肉や牛肉なら脂肪燃焼効果もアップ。しょうがや唐辛子など、温めて燃やす食材もたっぷりと。
テーマ3:溜めない!
食べすぎや飲みすぎで体に溜まりがちな不要物は、腸をしっかり働かせてデトックス。蠕動運動を促す食物繊維と、善玉菌を増やす発酵食品やオリゴ糖を。発酵食品の乳酸菌は熱で働きが弱くなるけれど、それも善玉菌には良い作用が。
ここでは、テーマ2の“燃やす!”に注目したレシピをご紹介します。アイデアが詰まったレシピを提案してくれたのは、料理家の堤人美さんです。
燃やす! “巡り”と“燃焼”にフォーカスした鍋。
鉄分と亜鉛が豊富な赤身肉や魚介類に、香味野菜や香辛料をプラスして、温め&脂肪燃焼力アップ。食べれば体が芯から温まるのを実感できるはず。
牡蠣の辛味トマト鍋
旬の牡蠣の栄養を丸ごといただく、トマトとチーズのピリ辛洋風鍋。
魚介類の中でも特に鉄分と亜鉛が多い牡蠣と、鉄分の吸収を助けるビタミンCが多いトマト、そして亜鉛が豊富なチーズのおいしい組み合わせ。豆板醤で辛味とうまみも加えた贅沢鍋、シメは少量のご飯でぜひリゾットに。
燃やす食材
1…パルミジャーノチーズ、2…にんにく、3…ミネラルやビタミンB群が豊富な牡蠣、4…カプサイシンが脂肪を燃やす豆板醤
【材料/1人分】
牡蠣…4~6粒、塩、こしょう…各少々、A[にんにく(粗みじん切り)…1かけ分、豆板醤…小さじ1/2]、キャベツ…2枚(160g)、トマト缶(キッチンばさみでざく切り)…200g、パルミジャーノチーズ(すりおろし)…大さじ2、白ワイン…大さじ2、味噌…小さじ2、オリーブ油…小さじ2
【作り方】
1、牡蠣は塩と片栗粉各少々(いずれも分量外)をふって軽く揉む。水で洗って水気を拭き、塩、こしょうをふる。
2、フライパンにオリーブ油とAを加え、香りが立つまで弱火で炒める。1を加えて両面を中火で1分ずつ焼き、白ワインをふる。
3、鍋に水1カップとトマト缶を入れて煮立たせ、2を加えて味噌を溶く。ひと口大に切ったキャベツも加え、煮えたらチーズをかける。
【作り方のポイント】
牡蠣は塩と片栗粉をまぶしてから洗い、臭みを除く。このひと手間でおいしさに差が出るので、ぜひはしょらずに。
牛肉のしょうがごますき焼き
甘み控えめの燃焼系すき焼き。仕上げのすりごまがポイント。
鉄分豊富な牛の赤身肉を使った、関西風すき焼き。しょうがの温め成分でぽかぽかになるだけでなく、すりごまのゴマリグナンには脂肪燃焼効果も。
燃やす食材
1…脂肪燃焼効果でも知られるすりごま、2…血流を良くし、体を温めるしょうが、3…鉄分多めの、牛赤身肉
【材料/1人分】
牛赤身肉(すき焼き用)…150g、長ねぎ…2本、砂糖…大さじ1、しょうゆ…大さじ1、酒…大さじ2、しょうが(すりおろす)…1かけ分、すりごま(白)…大さじ2、サラダ油…適量
【作り方】
1、長ねぎは斜め切りにする。
2、鍋にサラダ油を入れ、強めの中火で熱して牛肉を焼きつける。さらに長ねぎを加えて2分ほど焼きつけて、砂糖をふり、ひと呼吸おいてからしょうゆを回しかける。
3、酒をふって水1/4 カップを加え、煮立たせる。しょうがとすりごまを加えて出来上がり。
堤 人美さん 料理家。生まれ育った京都の家庭の味をベースに、ほっとするレシピを雑誌や書籍で発信。焦げをうまみとして楽しむテクニックが満載の新刊、『焼き煮込み』(学研プラス)が好評。
※『anan』2021年11月24日号より。写真・津留崎徹花 料理作製・堤 人美 スタイリスト・久保百合子 取材、文・新田草子
(by anan編集部)