フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『パントス by 3104』のパンと料理のペアリングコースです。
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パンは料理の箸休めではない。料理とパンは等価値で、パンが主役になることすらある。そんなパンと料理のペアリングコースを楽しめるのが、自由が丘の『パントスby 3104』だ。6席ほどのカウンターキッチンの小さなレストランで、日中は店先でパンを売り、夜は予約制でコース料理を提供する。

シェフはフランスで12年もの経験を積んだ中村聡司さん。リヨンに始まり、パリの一つ星レストラン『Neige d’ete(ネージュ・デテ)』ではヘッドシェフを務めたツワモノだが、なぜパンなのか? と聞けば「パンが大好きなんです!」と、どストレートな回答が。「そもそも学生時代フレンチトーストが大好きだったからフレンチをやろうと思ったくらいなんで」。思いがけず脱力な理由だが(笑)、フランス時代、バカンス返上で様々なパン屋で仕事を学んだ中村シェフのパンは唯一無二。特にプルルンとした食感にバターの香りが満ち満ちたブリオッシュは衝撃。コース料理では、特においしい中心部分を2種類の調理法で焼き上げ、クリームチーズとパルメザンチーズを合わせて提供。パンを超えて料理として完成された一皿だ。

魚料理や肉料理にも常にパンが帯同する中村シェフのコース。大トロ鰯の一品には、椎茸・山椒・味噌を閉じ込めたパンをペアリング。青魚と味わうことで一体化する椎茸や味噌の旨味、料理の一部として楽しめるパンの進化がそこにあった。

パンと料理のペアリングコース¥9,900より。パンだけのお皿やパンと楽しむためのお皿が提供される。日中はブリオッシュ(¥680)はもちろん、ジャガイモのピュレをたっぷり入れた絶品焼きカレーパン(¥390)などが並ぶ。

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パントスby 3104 東京都目黒区自由が丘1-3-2 ルーチェ自由が丘1F TEL:03・5729・0888 パンの販売10:00~20:00(売り切れ次第終了)、ディナーコース18:00~20:00(要予約・不定期営業) 月曜休

ひらの・さきこ 1991年生まれ。フードエッセイスト。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)

※『anan』2021年6月23日号より。写真・清水奈緒 取材、文・平野紗季子

(by anan編集部)

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