【ルール1】3種の食材を必ず摂ろう。
朝食で摂りたいのが「タンパク質」「主食(糖質)」「野菜・果物」の3つ。
「ただし糖質は比較的摂りやすく、一食に占める割合が高くなりがち。タンパク質と野菜・果物を多めにすると自然とバランスが整います」(料理研究家、栄養士・今泉久美さん)
食材1:タンパク質
体を作る“モト”。卵や乳製品が手軽。
「タンパク質は体を作る大事な材料。毎食欠かさず摂りましょう」。朝のタンパク質は特に、体温を上げ、夜に分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」の原料にもなる。「卵や乳製品、納豆など、手軽に食べられるものを上手に使って」
食材2:主食(糖質)
体を動かす大事なエネルギーとして適量を。
「糖質も、午前中動くためのエネルギーとして適量必要です。ご飯なら1膳、食パンなら6枚または8枚切り1枚が目安。ご飯は冷凍できるし、玄米フレークなど常温保存できるシリアルも便利です」。さつまいもやじゃがいもも主食代わりになる。
食材3:野菜・果物
不足しがちな食材だから意識して摂ろう。
栄養の吸収や代謝に必須のビタミンとミネラルも、野菜や果物でしっかりチャージ。腸を整え、食物繊維の補給にも役立つ。「野菜はかぶやもやし、葉物野菜などすぐに火が通るものを。ブロッコリーなどをまとめて茹でておくのもいいでしょう」
【ルール2】朝は塩分を控えめに。
「時間栄養学では、朝に塩分を多く摂ると日中血圧が上がりやすいとされています。むくみだけでなく、将来高血圧などの不調を招く一因にも。だしの出るうまみ食材や酸味を上手に利用して、朝の塩分を控える習慣を今から身につけましょう。白バルサミコ酢やレモン入りのオリーブ油もおすすめ」
【ルール3】噛める食材を取り入れよう。
噛み応えのある食材を意識して食べることも大事。「しっかり噛んで食事をすると、だ液が出て消化が活発になるだけでなく、咀嚼の刺激で脳も活性化。表情筋が元気になるので、表情も明るくなりますよ」。ご飯を玄米に代えたり、ヨーグルトにナッツをトッピングしたりするだけでも違うそう。
これら、栄養バランス、塩分、噛み応えの3要素が含み、調理時間が10分以内で済むレシピを一つご紹介します。
煮立てるだけの汁物で栄養補給
さば缶もやし味噌汁&塩むすび
さば缶はさっと煮ると良いだしが出て、野菜を加えるだけで栄養満点の味噌汁に。前日のさば缶の残りを使用しても。
材料/1人分
さば缶(小)…1/2缶(約50g)
さば缶の汁…大さじ2
もやし…1/3パック(70~80g)
にら…2本
味噌…大さじ1/2
粉山椒または七味…少々
温かいご飯…100~120g
塩…少々
焼き海苔…適量
作り方
- もやしはさっと洗って水気を切る。にらは3~4cm幅に切る。さば缶の身はほぐしておく。
- 小鍋に水150mlとさば缶の汁を入れ、さば缶の身ともやしを入れて中火にかける。煮立ったら蓋をして、弱火で1分煮る。
- にらを加えて味噌を溶き入れ、器によそう。粉山椒または七味を振る。
- 手を水で濡らして塩をなじませ、ご飯をにぎって塩むすびを作る。焼き海苔を巻いて3に添える。
今泉久美さん 料理研究家、栄養士。女子栄養大学栄養クリニック特別講師。この4月に、おからパウダーを使ったヘルシーなレシピブックを上梓予定。
※『anan』2021年4月14日号より。写真・津留崎徹花 料理作製・今泉久美 スタイリスト・白男川清美 イラスト・くぼ あやこ 取材、文・新田草子 撮影協力・UTUWA
(by anan編集部)