ポイントはカロリーより「低GI」 体にいいお菓子の選び方

フード
2018.10.29
ひと口食べるだけで、パワーチャージできる甘~いお菓子。せっかくだから、からだにいいものを意識してみませんか? まずは、正しい選び方から学びましょう。

管理栄養士の北嶋佳奈さんに教えていただきました。

お菓子

血糖値を緩やかに上げる。

おやつをカロリーだけで選んでいませんか? これは大きな間違い。「気にするべきは、そのおやつを食べた後の血糖値の上がり方です。血糖値が急激に上がると、瞬時に元気になれた気がしますが、再び急降下。余計に疲れを招く原因に。糖質が多くなりがちなおやつこそ、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる低GI食材を意識して選びましょう」

特にタンパク質を意識!

例えば、焼き魚定食と菓子パンが同じカロリーの場合、ランチで選ぶべきは定食。糖質と脂質が多く含まれる菓子パンの過剰摂取は脂肪を蓄積する原因に。「糖質や脂質に偏りがちなおやつは卒業。例えばフルーツの食物繊維、乳製品のタンパク質、ナッツの良質な脂質など、食材の栄養素に注目を。特に最近の女性はタンパク質が不足しがちなので、意識して摂取してほしいですね」

適量と時間を知る。

「おやつの適量は、1日200kcalまで。コンビニで増えている小袋タイプのお菓子を選ぶと、食べすぎを予防できますよ」。たとえ適量を守っていても、だらだらと食べていては夕食に響き、栄養不足につながる。「おやつ=間食。食事と食事のちょうど間に食べるのがベストです。やはりおすすめは、昼食と夕食の間。おやつと食事の間が空きすぎるのも避けましょう」

原材料チェックを習慣に。

「栄養価が高そうに見えるおやつでも、裏面の原材料表示を見てみると、果糖ブドウ糖液糖や植物油脂などがトップにきていることも。売り文句に惑わされないように、カロリーだけでなく、どんな栄養が含まれているのかを把握してください」。意外に見逃しがちなのが、ドライフルーツやナッツ。砂糖や油脂でコーティングされている場合もあるので、目利き力も身につけましょう。

栄養素別 おやつで狙いたい食材は?

タンパク質
チーズ、ヨーグルト、牛乳などの乳製品や、豆乳、おからなどの大豆系が狙い目。卵も高タンパクなので、プリンも良し。フルーツなら、タンパク質に加えミネラル豊富なバナナを選びたい。

脂質
天然のサプリとも称されるほど、ナッツ類は良質な脂質を含む。くるみは、コレステロール値を下げる効果のあるオメガ3脂肪酸が多い。ただし、カロリーが高いので摂りすぎには注意を。

食物繊維
腸の働きを促す不溶性食物繊維なら、豆類、果物を。腹持ちが良く、糖の吸収を穏やかにする水溶性食物繊維は、こんにゃく、寒天、昆布に。ドライフルーツは、加糖なしのものがベター。

ミネラル
カルシウムは、乳製品、ココナッツ、ナッツ類、小魚に多く含まれる。亜鉛はココアやビーフジャーキー。鉄を摂りたいなら、アサイーやキヌアなどのスーパーフードに着目を。

ビタミン類
果物類はビタミンが豊富。ビタミンCは加熱や切っておくことでも損失があるため、まるごと生で食べられる果物がおすすめ。ほか、くるみにはビタミンA、アーモンドにはビタミンEが。

北嶋佳奈さん 管理栄養士、フードコーディネーター。美容、健康に関するレシピを提案。著書に『デパ地下みたいなごちそうサラダ』(宝島社)。

※『anan』2018年10月31日号より。イラスト・ボブa.k.aえんちゃん 取材、文・野村紀沙枝

(by anan編集部)


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