ロングブーツ
スタイルアップを叶えてくれる武骨な厚底ブーツがトレンド。
昨年までショート丈やハーフ丈に人気が集中していたブーツも、今年は2000年代のギャルファッションに欠かせなかったロング丈がビッグトレンドに。
「2000年代は脚にぴったりフィットするストレッチブーツなど、フェミニンなタイプがマスでしたが、今季は厚底でゴツゴツとしたトラックソールをはじめ、武骨なデザインが支持を集めています。昔のように黒や茶だけでなく、カーキやワインレッド、そしてニュアンスカラーまで、カラーバリエーションが充実しているのも今季ならでは」(スタイリスト・番場直美さん)
「人気の背景には、Y2KファッションのひとつとしてZ世代の間で流行中のミニスカートとバランスがとりやすいことが挙げられます。なかでもトラックソールなどの厚底タイプが支持を集める理由は、スタイルアップして見えるから。脚が盛れるので、大胆なデザインにも抵抗がない人が多いです」(ACROSS編集部編集長・高野公三子さん)
そんなトレンドの武骨なロングブーツを大人世代が取り入れるには?
「1のように素肌は見せず、ミディ丈のスカートからブーツ半分を覗かせるようにコーディネートすると、品の良さをキープしつつも、今年らしいバランス感になります」(番場さん)
1、人と差のつく淡いイエローのブーツは、プラットフォームで安定感も◎。同色のワンピースとワントーンでコーディネートしても素敵。ブーツ¥13,900(チャールズ&キース/チャールズ&キース ジャパン https://charleskeith.jp/) ワンピース¥59,400(タン contact@tanteam.jp) ピアス¥29,150(バー ジュエリー/ビームス ウィメン 原宿 TEL:03・5413・6415)
2、トレンド感と歩きやすさを兼備したごつめのトラックソールが決め手。ヒール高8cm ブーツ 参考価格¥40,700(ガニー ganni.com)
3、洗練されたフォルムと深みのあるワインレッドで、レディな装いにマッチ。ヒール高6cm ブーツ¥52,800(カルチェグラム/デュプレックス TEL:03・5789・3109)
4、ストレッチタイプでぴったりフィット。ヒール高6cm ニーハイブーツ¥26,400(モリーニ/ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム TEL:03・3401・5001)
アームウォーマー
袖コンシャスブームで人気再燃。コーディネートもより自由に。
「2000年代に流行ったアームウォーマーといえば、ほとんどがノースリーブニットや半袖ニットとのセット。そして、装飾もほとんどなく、ボリュームも控えめなものが多かったと思います。でも今は、とにかくデザインや色の種類が豊富。なかでも手元に視線が集まるボリューミーなタイプが人気です」(番場さん)
そのブームの背景にあるものとは?
「数年前にトレンドを席巻したのは、Y2Kとは正反対ともいえる、究極のシンプルを追求したノームコアスタイル。その反動で、今の若者たちはよりデザイン性が高く、遊び心の利いたアイテムを求める傾向が。近年はボリュームスリーブなど、袖コンシャスなトップスがたくさん出ていますが、アームウォーマーもその延長にあるアイテムとして人気を集めているのだろうなと思います。また、今はレイヤードブームでもあり、持っているものに重ねるだけという手軽さも売れている理由でしょう」(高野さん)
「シアートップスの上から重ねたり、ジャケットの上から重ねたり、レイヤードの仕方もかなり進化しています。こんなふうに、コーディネートの幅が広がったたことが、2000年代との大きな違いかもしれません」(番場さん)
1、左右が後ろで繋がったデザインでボレロ感覚で着こなせる。アームウォーマー¥31,900(タン) トップス¥34,100(コトナ/アルファ PR TEL:03・5413・3546) 中に着たリボンキャミソール¥14,300(フィーニー TEL:03・6407・8503) デニム¥17,600(ローラス/ジャック・オブ・オール・トレーズ プレスルーム) ブーツ¥13,900(チャールズ&キース/チャールズ&キース ジャパン) ネックレス¥9,680(オトロ アクセソリオ/ビームス ウィメン 原宿)
2、ループの毛糸をボーダー状に編み上げ、ボリューミーなルックスに。アームウォーマー¥22,000(ラインヴァンド/ラインヴァンド カスタマーサポート customer@leinwande.com)
3、左右で配色が異なるユニークなデザイン。アームウォーマー¥41,800(ヤンヤン/リディア TEL:03・3797・3200)
4、鮮やかなパープルで着こなしの差し色に。アームウォーマー¥2,420(タビオ TEL:0120・315・924)
ふじわら・さくら 1995年12月30日生まれ、福岡県出身。シンガーソングライター。シンドラ『束の間の一花』(日本テレビほか)に出演。シングルEP『まばたき』が発売中。
番場直美さん スタイリスト。スタイリストの白男川清美氏に師事したのち、2005年に独立。現在は本誌のAntennaページをはじめ、さまざまな雑誌や広告等で活躍。モデルや俳優からの支持も厚い。
高野公三子さん ACROSS編集部編集長。渋谷、原宿、新宿にてスナップとインタビューで「定点観測」し、東京の若者と文化を研究。編著に『ストリートファッション1980‐2020 定点観測40年の記録』(PARCO出版)。
※『anan』2022年11月16日号より。写真・森川英里 スタイリスト・番場直美 ヘア&メイク・山口恵理子 取材、文・恒木綾子
(by anan編集部)