ジョニー・デップの創作への欲求がぎゅっと詰まった展覧会「A Bunch of Stuff - Tokyo」。2024年秋にニューヨーク・ウェストチェルシーで初めて開催された本展は、今回の東京が海外初開催!


素材に段ボールやプラスチックなども使った試行錯誤の跡が残る作品の数々。

ジョニー・デップといえば、誰もが知るハリウッドスター。そんな彼に、アーティストとしてもこれほどの才能があったとは。そう思わせてくれる本展は、2024年秋にニューヨーク・ウェストチェルシーで初めて開催され、多くの来場者から高い評価を受けた。東京は海外初の開催地となる。

ジョニー・デップにとって絵を描くことは、映画や音楽で有名になる前から個人的に行ってきた密かな趣味のようなものだったという。そんな彼の頭の中への旅に誘うように、“チケットを買って人生に乗ろう”の言葉から展覧会がスタートする。

本展ではデップが30年以上前から描き溜めた100点以上の作品に加え、私物の家具や画材など貴重なアイテムが初めて国外に持ち出される。会場はこれらに合わせて、オリジナルで空間を設えている。

最初の展示空間「ザ ホワイトボックス」では、彼が世界中に構えるアトリエスタジオや、20代から現在に至るまでに制作した60点以上の作品が自宅から集められ、5つの異なる空間で展示される。各空間は光や音、絵の具の匂いなど、印象的なアイテムが記憶に残る斬新な演出に。私物やメモ書きなど本邦初公開の資料も点在しており、彼の試行錯誤の断片を目にすることができる。

さらに後半の展示「ザ ブラックボックス」では、本展のハイライトともいえる没入型の映像空間が登場。彼の作品が映像化され、音響とともに巨大スクリーンに映し出される。モノローグと映像では、彼の記憶や死生観などがデップ本人の声で語られ、まるでジョニー・デップという人物の半生を追体験するかのよう。その美しさは息をのむほどだ。

例えば、亡き愛犬〈ムー〉など、展示の中で度々登場するモデルも多く、それらからインスピレーションを得たオリジナルグッズがショップで購入できるのも嬉しい。

ジョニー・デップが長年描いてきたドローイング作品を中心に、彼の人生観や時どきの感情、素材や手法の追求など、創作への欲求がぎゅっと詰まった本展。スクリーンで輝いている華やかなハリウッドスターの姿とはまた違った、彼の内面の深淵を知ることができるはずだ。

ジョニー・デップが実際に自室で愛用しているデスクも展示。来場者なら誰でも実際に座ってOK。

数多くのモデルやモチーフの中でも自画像は特に種類が豊富。その時どきの自分の感情を映している。

スクリーンに360度広がった没入型の映像空間では、絵が動き出し、数々のモチーフの意味も明確になる。

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information

「A Bunch of Stuff - Tokyo」

高輪ゲートウェイNEWoMan高輪South 2F“+Base 0”(プラスベースゼロ) 東京都港区高輪2-21-2 開催中~5月6日(水)10時~21時(入場は閉館の1時間前まで) 無休 大人3190円ほか https://www.abunchofstuff.com/ja/

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文・山田貴美子

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