よく見ると怖い…とある恐怖心の展示物

開催前から大きな注目を集めていた『恐怖心展』がついに開幕! 人が感じるあらゆる恐怖心を、その対象によって4つのセクションに分けて展示しているこの展覧会。anan編集部は、7月16日に行われた先行体験会で会場にお邪魔してきました。日頃から怖いもの、不気味なものに心惹かれている編集&ライターが、その展示の様子や感想をレポートします。


参加者

Profile

編集N

ホラーを愛する編集者。映画、小説、ゲーム、すべて好き。

編集K

最新のホラーエンタメに詳しく、イベントにも足繁く通う。

ライターS

ホラー特集の記事を担当。稲川淳二さんに感銘を受ける。

短くも共感を覚える梨さんの文章

編集K

先行体験会、大盛況でしたね! 注目度の高さをあらためて感じました。そして、「存在」「社会」「空間」「概念」と4つのエリアに分けて恐怖心が展示されていて、その順番も含め、すごく見やすかったです。いきなり「概念」だと頭に入ってきづらかったかもなと。

編集N

展示の仕方、秀逸だったよね。あと、展示空間も素敵でした。壁の質感やカーテンの素材感が、シンプルだけど上質な感じで、こだわりを感じた。

編集K

過剰に怖くしようとしていない感じが良かったです!

編集N

展示物もバリエーション豊かだったね。空間を大きく使った展示もあれば、映像作品もあるという。「鏡」のところは、シンプルに足元が軋む感覚が嫌だったな…。自分が展示物に入っていける、体験できる感じが楽しい!

ライターS

展示物に添えられた文章の、梨さんが手がけたストーリーもさすがでした。文章自体は短いのに、その恐怖心を抱いている人の気持ちや背景、理由が伝わってきて面白かった。二人は何が嫌だった?

編集N

私は「電話」かな。そして、梨さんの文章を読んで、なるほどな〜と思ったというか共感できたところがあって。あと、「巨大物」に不安を感じるのも「わかるわかる!」ってなった。

編集K

「微生物」のところに展示されていた「小学生保健だより」は心惹かれましたね。懐かしいという気持ちもあり、当時の「うわ〜」って気持ちもあり…。

ライターS

一度知っちゃうと戻れない怖さがあるよね。私は「先端」に対する恐怖心があるから、尖っているものが並んでいる展示は嫌だった〜(笑)。逆に、腕に針を刺される映像が流れる「注射」の展示を見た時は、昔は絶対だめだったのに、今は平気になっていることに気づいたんだよね。入院していた時に毎日、採血されていたことで慣れたんだと思う。克服できる恐怖心もあるんだという発見が面白いなと。

編集N

何に恐怖心を覚えるかということは、自分のアイデンティティや生活と結びついているんだなと実感できるよね。これだけたくさんの恐怖心が展示されていると、自分ではあまり意識していなかったものにも気づかされるというか。

それぞれ、何に対する「恐怖心」の展示なのかは、ぜひ、会場で確認を!

1/1

みんなで話しながら鑑賞する楽しさも!

編集K

一緒に行った人たちと、自分が何が怖いかについて話すことの気持ち良さもありました〜!

編集N

鑑賞している人たちが、「私はこれが嫌」「これは大丈夫!」と言い合っているのもいいなと。自分だけでなく一緒に行った相手に対する新しい発見もありそうだなって。あと、フォトスポットも秀逸!

ライターS

シンプルなのにインパクトがあって、絶対に撮りたくなるという。

編集N

きっとSNSに黒丸の顔の人たちが溢れるんだろうね。

ライターS

怖い!(笑)

編集N

映像の展示もあったけど、リアリティのあるところがさすが! 没入できました。

編集K

ちょっとしたさじ加減で冷めちゃいますもんね。ちょうどいいところをキープしていて素晴らしい。とある映像に出てくる“パクチーズ”とかね…。

ライターS

絶妙すぎてじっくり見入ってしまったよね。映像に出てくる人たちが一体誰なのか、本当に気になる。

編集K

あの人たちの衣装とかもすごかった。Tシャツの雰囲気とか、絶妙なリアリティがあって…!

編集N

展示と現実の境目がどんどんなくなっていくような感覚を味わえていいよね。どれもすごく手が込んでいて、作り手のこだわりに感銘を受けたよ。

ライターS

あと、グッズコーナーのガチャガチャも、ぜひ、やってほしい。100円で、ちょっと嫌な気持ちになれます。

編集K

じっくり見たくなる展示だから、時間に余裕を持って観に行くのをオススメします!

五感で味わえる、「廃棄に対する恐怖心」を表した「ゴミの山」は圧巻!

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この展覧会を手がけたホラー作家の梨さん、株式会社闇の頓花聖太郎さん、テレビ東京プロデューサーの大森時生さんへのインタビューはこちら

開催中!

information

『恐怖心展』

  • BEAMギャラリー 東京都渋谷区宇田川町31-2 渋谷BEAM 4F
  • 7月18日(金)〜8月31日(日)
  • 11:00〜20:00(最終入場は19:30) 会期中無休
  • 2,300円(期間有効券と日時指定券があり)

チケットなどの詳細は公式サイトをチェック!

文・重信綾

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多くの人が抱いている共通の概念やイメージに働きかけて、何らかの情感を沸き立たせることに関係した日です。それによって感じ方の違いや偏見、固定観念があったことに気づくかもしれません。「これはこういうもの」「あの人はこういう人」という思い込みが視野を狭め、生き方を制限してしまっていないか、要チェックです。

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