グローバルボーイズグループ・RIIZE(ライズ)が、5月19日韓国で初のフルアルバム『ODYSSEY』をリリース。これに先立ち、約40分の特別映像『RIIZE PREMIERE』を発表し、5月14日にファンコミュニティプラットフォーム「Weverse」で初公開した後、5月15日~18日の期間限定で、韓国・中国・日本・タイの4ヵ国27劇場にてプレミア上映を開催。本記事では、5月15日に都内で開催されたプレミア上映の鑑賞レポートをお届けします。

『RIIZE PREMIERE』は、アルバムに収録される全10曲をトラックリスト順に映像化したシネマティックフィルム。音楽、映像、スキット、コメンタリーが融合し、“初のフルアルバム”という一つの大きな節目に向けて準備してきたRIIZEのストーリーとグループのアイデンティティを感じることができる作品となっている。

日本での上映会は一日限定で行われ、全8回に抽選で各回50人ずつ計400人のファンが招待された。劇場内は、メンバーのキャラクターぬいぐるみやネーム入りうちわなど、思い思いのグッズを手に持ちながら、上映開始を今か今かと待ちわびるファンたちの楽しそうな声で溢れていた。

上映時間になると、「映画館にお越しの皆さん、こんにちはRIIZEです!」という挨拶とともに日本語でのコメント動画が映し出される。「いち早くお届けしたいと思い、『ODYSSEY』 のプレミア上映を企画してみました」(ショウタロウ)、「僕たちと一緒に楽しむ準備はいいですか?」(ソンチャン)と呼びかけ、いよいよ本編が始まる。

ウンソクの「長い長い旅に出ることにした 答えを求めて」というナレーションから、イントロにあたる1曲目「Odyssey」の映像が流れる。メンバーが一人ずつ映し出された後、彼らが乗ったバンが出発。夜空に輝く満天の星が降り注いでくるシーンで終わり、旅の始まりを予感させる。

スタートの次は加速の局面へ。バッグを持つような振り付けがポイントの「Bag Bad Back」のMV、実写とアニメーションを組み合わせた「잉걸 (Ember to Solar)」のトラックビデオと続き、力強いパフォーマンスと疾走感のあるメロディーが、RIIZEの旅路を加速させていく。この2曲は公式YouTubeチャンネルを通じて先行公開されており、2つの映像を合わせた再生回数は1400万回再生を突破している。曲間には、MV撮影のために米・LAに向けて出発するRIIZEの姿が映し出され、アルバムにまつわるビハインドストーリーもトラックリストのように順を追って描かれていく。

4曲目は、今作のリード曲「Fly Up」。同曲のMVはオールLAロケで撮影された。LAは、プロローグシングル「Memories」とデビュー曲「Get A Guitar」のMV撮影を行った地であり、デビュー前の2023年8月にグループとして初めてステージに立った「KCON LA 2023」の開催地でもある。そんなRIIZEの“始まり”を象徴する場所に、今回、新人から人気アーティストへと成長して戻ってきたのだ。

軽快なサウンドに合わせて、制服風の衣装に身を包んだRIIZEがメガクルーと共に躍動感いっぱいに踊る「Fly Up」は、まるで青春ミュージカルドラマを観ているようなMVに仕上がっている。2023年8月に公開したパフォーマンスビデオ「Siren」の振り付けを手掛けたJosh Priceら過去にLAで出会ったダンサーたちも出演しており、彼らと息の合ったダンスを披露するRIIZEからは、成長に裏付けられた余裕が漂う。

続く5曲目「Show Me Love」は、かわるがわるオープンマイクを掴んで歌うメンバーたちの“わちゃわちゃ”が楽しめる映像となっている。メンバーのナチュラルな表情やLAの広大な自然の中を一列になって駆け抜けるシーンなどから、「Memories」を想起したBRIIZE(ファンダム名)も少なくないはず。

舞台は再び韓国へと移り、ダンスレッスンやレコーディング風景が映し出される。よりよいものを届けたいというプレッシャーからか、レコーディング中にアントンの目から悔し涙があふれる場面も。こうした苦悩や葛藤をいくつも乗り越えて、RIIZEは成長し続けているのだろう。

『RIIZE PREMIERE』の後半は、アントンの父で有名作曲家のユンサンが制作に参加した6曲目「Passage」、アニメーションMVを採用した「Midnight Mirage」、「One Kiss」に続く2曲目のファンソング「모든 하루의 끝 (The End of the Day)」が続く。躍動感にあふれていた前半から落ち着いたムードへと変わり、フルアルバム完成に向かう旅が終盤へ向かっていることを知らせる。

1月に東方神起のデビュー曲「Hug」のカバーをリリースしたRIIZEだが、リパッケージ盤を除くフィジカルの新譜は11ヵ月ぶり。一人ずつカムバックを控えた心境を語るシーンでは、「頑張って準備して早く会いたい」(ウンソク)、「長い間舞台をしていないからみんなすごく渇望していると思う」(ソンチャン)と、前向きな緊張感と期待が強く伝わってきた。

6人の自然体な空気感が収められた「Inside My Love」と、ボーカルが引き立つメロディアスなナンバー「Another Life」を通じて、最後のトラックまで幅広い魅力を見せたRIIZE。「Another Life」のラストを飾るアントンの「RIIZE WILL CONTINUE TO RISE」というナレーションが、『ODYSSEY』から再び新たな旅へと歩み出すことを予感させ、約40分の『RIIZE PREMIERE』は終了。エンドロールではBRIIZEに向けたメッセージも公開された。

ショウタロウ「RIIZEとBRIIZEの旅が始まる。行こう!」

ウンソク「僕たちの初のフルアルバムなので、たくさん準備したから楽しみにしていてね」

ソンチャン「もっと多くのものが待っているから、楽しみにしてたくさん応援してね!」

ウォンビン「長く待たせたね。待った分BRIIZEが誇らしく思えるように準備したから期待して!」

ソヒ「長い間待ってくれてありがとう。待ってくれた分だけ素敵な姿をたくさん見せるよ!」

アントン「初のフルアルバム『ODYSSEY』をついにお見せすることができてとてもうれしいです。これからも一緒にしましょう」

2023年のデビューから一気にスター街道を駆け上がり、2024年は初のミニアルバム『RIIZING』発売、初のファンコンツアー開催と過去のチャプターを成功裏に終えたRIIZE。今回、『RIIZE PREMIERE』を通じて自身最大規模のプロモーションを展開した彼らは、2025年もさらなる高みを目指して走り続ける。

RIIZE(ライズ)

profile

2023年9月4日に韓国でデビュー。グループ名は、「成長する(Rise)」と「実現する(Realize)」を合わせた造語で、「一緒に成長して夢を実現し、進んでいくチーム」という意味が込められている。日本では、2024年9月に日本1stシングル「Lucky」でデビュー。2025年7月より日本全国5都市を巡るアリーナツアー「2025 RIIZE CONCERT TOUR [RIIZING LOUD] IN JAPAN」を開催。

1stフルアルバム『ODYSSEY』

information

アルバムタイトル『ODYSSEY』は、RIIZEの活動理念である“リアルタイム・オデッセイ”の延長線上にある。デビュー2周年を目前に控え、さらなる飛躍を遂げようとするRIIZEの「ノンストップ成長史」を記録した1枚。タイトル曲「Fly Up」を含む“エモーショナル・ポップ”ジャンルの全10曲で構成。

■輸入盤 好評発売中

■日本限定盤(日本限定特典付き) 2025年7月2日(水)発売

取材、文・轟友貴

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