髙石あかり、主演映画『ゴーストキラー』で見せた難易度の高いアクションへの向き合い方

エンタメ
2025.04.22

髙石あかりさん

映画やドラマなど多くの話題作に出演し、強い存在感ときらめきを放つ髙石あかりさん。主演映画『ゴーストキラー』で見せた難易度の高いアクションへの向き合い方や、日々のスキルアップ事情を教えてくれた。

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圧倒的な華やかさに、意志を感じるまっすぐな瞳。見る人に強い印象を残す俳優の髙石あかりさんは、いま最も注目を集める若手俳優の一人である。現在公開中の主演映画『ゴーストキラー』では、大学生の松岡ふみかを演じている。ある朝、帰宅途中に転んで立ち上がろうとした際に見つけた薬莢を拾ったことをきっかけに、元殺し屋だという男の幽霊・工藤英雄に取り憑かれてしまう。彼の手を握ることで力が乗り移るという状況の中、二人は次第に心を通わせ、それぞれの敵と立ち向かうことに。

「台本を読みながら、映像になった時にどうなるんだろうと想像するのが楽しかったと同時に、うまく演じられるのかと、ちょっとした不安もありました。ふみかは、私たちと同じような感覚を持っていながらも、怖いものに一歩近づいて立ち向かうことができる性格です。とんでもない優しさを持ち、それゆえに正義感も強い。すごく素敵な人だなと思いました」

今作を手がけるのは、さまざまな作品でアクション監督を務めてきた、園村健介監督。脚本は、髙石さんの代表作の一つである『ベイビーわるきゅーれ』シリーズを手がけた阪元裕吾監督が担当しており、「以前から一緒にお仕事をしていた皆さんとの現場は、リラックスしながらもいい意味でプレッシャーもあって、刺激をいただきました」と振り返る。そして、最大の見どころの一つであるアクションシーンの撮影は、かなりの苦労があったそう。

「園村監督が作ってきたアクションを最初に見た時は、無理だ、できるわけありません! って思いました(笑)。監督は優しい方ですが、“この動きのここが美しい”など強いこだわりがあり、私たちにはわからない繊細な部分を見ていらっしゃるので、『もう一回』と何度も繰り返し撮影したシーンも。他のスタッフの方から聞いたのですが、監督は、“これは難しいかな”と思ったらすぐに別の動きを提案されるらしいんです。でも、私に対しては、もっと掘ることでいいものが生まれると思ってくださったそうで、凄まじい愛だと感じながら『もう一回』をやりました。難しいことや苦しいことが、のちに実になるもの。本当に濃くてありがたい時間でした」

今作でのアクションが難しいのは、ふみかだけでなく、幽霊である工藤の人格も背負いながら動かなければならない点にもある。

「2つの人格を交互に演じるといっても、ある程度の時間を経てではなく、1秒くらいのスパンで切り替わっていくので。ふみかと工藤、それぞれの感情や話したいことがあって、頭で考えながらやると追いつかないし、かといって考えなければ、“ただ動いているだけ”になる。塩梅がすごく難しかったです。自分の中で事前に組み立てていったものを本番で壊すというか、一回忘れるとか、そういうことを考えながらやっていました。頭の中が大忙しで、頭がパンクして一切動かなくなる瞬間があって。少し休憩時間をもらい、外に出て空気を吸っていたら、自然と涙が出てくるという、ショートするみたいな、いま思い返しても初めての不思議な感覚でした。アクションをいただいてから体に馴染むまでのスピードは、少しずつ速くなっている気がしています。2~3日かかっていたものが、もらった日じゅうには…という感じに。そして、振りや動きを超えたアクションをお見せするには、最終的にはパッションや感情が一番大事だと、少しずつ理解してきました。アクションをしている時にだけ溢れ出るアドレナリンや感情があり、それを体感するためにも、今後もやり続けたいなって」

アクションシーンの撮影における技術や意識の高まりを感じているという髙石さん。では、最近、プライベートにおいてスキルアップしたこととは?

「自炊です。といっても、私は“今日はオムライス!”とか何かのメニューを作ろうとするのではなく、冷蔵庫にある食材を使って作るタイプで。最近、栄養にまつわる本をよく読んでいて、“こういう栄養素があるから体にいいんだな”と学んだ食材を買っておいて、使うようにしています。もう少ししたらドラマの撮影のために大阪で一人暮らしをすることもあり、今年一年は本当に健康第一になるなと思って、自分でちゃんと体調管理ができるように、まずは日々、口にする食べ物から変えたいなと。もともと、食べることが大好きで、目の前に何かあれば食べちゃうんですけど(笑)。その時に得られるものとは違う幸せ、ちょっとした満足感、達成感みたいなものも、自分で作って食べることによって感じられている気がします。冷蔵庫に絶対入っているものは、にんじん。スティックにしてよく食べています。夜遅く帰ってきて疲れすぎている日に、爆食したらダメだと思い、にんじんを丸ごとかじっていたこともあります(笑)。栄養についてはもっと学びたいし、休日にお弁当を作って冷凍しておく“冷凍弁当”というものが気になっているので、今度、挑戦してみたいです」

PROFILE プロフィール

髙石あかりさん

たかいし・あかり 2002年12月19日生まれ、宮崎県出身。主演映画『ゴーストキラー』が公開中。声優を務める映画『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』が5/1~、映画『夏の砂の上』が7/4~全国公開。2025年後期のNHK 連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインを演じる。

ジャケット¥92,400 スカート¥41,800 シューズ¥42,900(以上アキコアオキ TEL:03・5829・6188) イヤリング¥46,200(ケンゴ クマ プラス マユ/ヴァンドームヤマダ TEL:03・3470・4061) リング、人差し指¥88,000 中指¥49,500(共にヴァンドーム青山/ヴァンドーム青山本店 TEL:03・3409・2355) その他はスタイリスト私物

写真・山越翔太郎 スタイリスト・金田健志 ヘア&メイク・住本 彩 取材、文・重信 綾

anan2443号(2025年4月16日発売)より

MAGAZINE マガジン

No.2443掲載2025年04月16日発売

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学びへの意欲が高まる春にぴったりのトピックスを集めた「自分を高めるスキルアップ!2025」特集。スキルアップを続ける小森隼さん(GENERATIONS)と武田梨奈さんのインタビュー、ChatGPT入門、野菜を育てるスキルを手に入れる方法、劇的成長が狙える大学院への道、趣味をスキルアップさせる愉しみなど、新しいチャレンジへの背中を押してくれる一冊です。さらに、初著書『半分論』が4月14日に発売される村上信五さんが今作に込めた想いを語るスペシャルな企画も。CLOSE UPには、B&ZAIのみなさんと、俳優の髙石あかりさんが登場します。

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