「日本を率いることは自分の夢だった」 なでしこジャパン、初の外国籍監督と世界一を目指す!

エンタメ
2025.02.19

世界一への再出発だ。2023年のFIFA女子ワールドカップ、昨年のパリ五輪でいずれもベスト8の壁に阻まれた、なでしこジャパン。両大会とも正確な技術と連動性を披露し、内容では世界に高く評価されたが、惜しくも結果に結びつけることはできなかった。’11年には佐々木則夫監督(現JFA女子委員長)に率いられて華麗なパスサッカーで女子W杯を制し、初めて世界の頂点を極めたが、以降はスピードとパワーを兼備した欧米各国の進化に苦しめられる時期が続いている。

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なでしこジャパンが初の外国籍監督に率いられて再出航。

パリ五輪までチームを率いた池田太監督が大会後に退任。昨年10月の国際親善試合は佐々木氏が監督代行として指揮を執り、並行して入念に新監督探しを進めてきた。そこで白羽の矢が立ったのが、デンマーク出身のニルス・ニールセン氏だ。

同氏は母国デンマークやスイスで女子代表の監督を歴任し、’23~’24年にはマンチェスター・シティ(以下シティ)で女子テクニカルダイレクターを務めた。シティではなでしこジャパンの大黒柱でもある長谷川唯の移籍契約に関わり、清水梨紗や藤野あおば、山下杏也加といった日本人選手の獲得にも携わったという。近年は女子も大多数の代表選手がヨーロッパへ活躍の場を移しているだけに、代表レベルでもクラブレベルでも女子サッカーを熟知し、ヨーロッパの最前線で戦ってきた新指揮官の経験と知識は、なでしこジャパンにとって心強いものとなりそうだ。

なでしこジャパンにとっては初の外国籍監督となるが、「日本人の性格や特性を見ながら密なコミュニケーションをとれ、なでしこを熟知していて課題を把握し、世界も知っている」(佐々木委員長)として招へいを決定。12月に行われた就任会見でも“人格者”と思わせるような真摯な対応と言葉、世界一奪回への明確なビジョンが並んでいた。

その船出となるのが、2月21日からアメリカで行われるシービリーブスカップだ。「日本を率いることは自分の夢だった。特長を持った選手たちを組み合わせて、ポジティブな選手選考をしていきたい。夢に向かって、勇気を持って、世界一に返り咲きたい」と意気込む新監督が舵を取り、なでしこが新たな旅に出る。

長谷川 唯選手
抜群のセンスを誇る日本の司令塔。昨年9月には2年連続で世界最優秀選手“バロンドール”候補にノミネート。

藤野あおば選手
昨夏のパリ五輪中に、20 歳の若さでシティ移籍を発表。日本の女子W杯最年少ゴール記録も持つアタッカー。

山下杏也加(あやか)選手
圧倒的な存在感と鋭いセービングでゴールを守る、なでしこの正守護神。パリ五輪終了後にシティへ移籍。

ニルス・ニールセン監督
「指導現場に戻りたい」と希望してシティのTDを退任したところに、なでしこ監督就任のオファーが届き快諾。

INFORMATION インフォメーション

2025 SheBelieves Cup

2/21(金)7:00 vsオーストラリア女子代
2/24(月)4:00 vsコロンビア女子代
2/27(木)12:30 vsアメリカ女子代表
日時は日本時間。NHK総合、ABEMAで放送。

写真・つのだよしお/アフロ 長田洋平 森田直樹/アフロ スポーツ 文・青山知雄

anan 2435号(2025年2月19日発売)より

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