ご当地映画で大怪獣が大暴れ!? 春とヒコーキ・ぐんぴぃ初主演映画『怪獣ヤロウ!』

エンタメ
2025.02.07

『怪獣ヤロウ!』

ご当地映画といえば、その土地の名所や特産品を盛り込みながら心温まるドラマを綴るのが常道だ。でも、最近、俳優としても活動の幅を広げている「バキ童」こと、お笑いコンビ・春とヒコーキのぐんぴぃの初主演映画『怪獣ヤロウ!』は、そんな先入観を覆す“ご当地大怪獣映画”。

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ありきたりをぶっ壊せ! ご当地映画で大怪獣が大暴れ!?

主人公の山田一郎は、岐阜県関市役所の観光課職員。「怪獣映画の監督になる!」という少年時代の夢を忘れ、情熱とは無縁の日々を過ごしていたなか、市長の鶴の一声で動き出したご当地映画の監督を務めることに。しかし、伝統を重んじる市長が求めるのは、職員の言葉を借りれば「ありきたりのご当地映画」。それでも地元の人たちが盛り上がり、一郎も撮影で充実の日々を送っていたのだが…。それがなぜ、「ご当地怪獣映画」へとなだれ込み、市政を巻き込んだ大混乱を引き起こすことになるのか? 劇場で楽しんでいただきたいそのへんの紆余曲折には、ツッコミどころもある。でも、一郎の情熱が生んだ怪獣そのものをはじめとした発想の斬新さには、とにかくテンション上がりまくり。

タイタンで爆笑問題らのマネージャーを務めてきた八木順一朗監督は、関市出身。自身も怪獣映画の大ファンだそうで、「怪獣ものを作りたい」という長年の夢を本作で実現したことになる。もちろん、製作費やVFXのスケールは、ハリウッドやあの世界的な超有名怪獣映画とは比べものにならない。でも、この手作り感に溢れる怪獣映画愛には、怪獣映画ファンならずとも子ども時代の記憶が蘇る。なにより、ご当地映画のありきたりをぶっ壊す発想のぶっ飛び加減には、観ているこちらまでエネルギーが湧いてくるのだ。ご当地映画に欠かせない協賛各社の製品の見せ方も、とっても斬新。ポジティブな笑いのエネルギーとともに登場するアイテムのかずかずに、協賛企業の方々もきっとお喜びのはず。

INFORMATION インフォメーション

『怪獣ヤロウ!』

ご当地映画の監督を任された観光課職員の山田一郎。窮地に追い込まれた彼の選択は? 監督・脚本/八木順一朗 出演/ぐんぴぃ、菅井友香、手塚とおる、三戸なつめ、平山浩行、田中要次、麿赤兒、清水ミチコほか 全国公開中。Ⓒチーム「怪獣ヤロウ!」

文・杉谷伸子

anan 2433号(2025年2月5日発売)より

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