昨年デビュー15周年を迎え、記念プロジェクトバンド《MIKARANMARU》の活動やアンプラグドライブ、初のアコースティックツアーなど、アニバーサリーイヤーに様々なライブを堪能させてくれた。
「振り返ると、歌いっぱなしの一年でしたね。とにかくできるだけライブの形を模索しながら、確立したい一年だったので、みんなに聴いてもらえることが、こんなに楽しいんだってことが分かり、本当にいい一年だったな、と思っています」
そして待望のニューアルバム『TOUGH』が完成。実に4年ぶりのオリジナル作品になり、この4年間のヒットシングルに、新曲と合わせて14曲が収められる。新曲の中でもとりわけ驚かされるのがタイトルと同名の「TOUGH」。彼女には珍しいヘビーなR&Rナンバーだ。
「私が言いたかったことがそのまま歌詞になっていて、いろんな不満を持つ人たちにすっきりしてほしい曲。いつもより低くて重い声で歌っているのは、ちょっとドスをきかせたかったんです。実は曲自体は6~7年前から温めていて、ここだ! というときに出したかった隠し玉。このアルバムには絶対に入れたいと思ったし、タイトルにしたかった」
中島さん自身が「I’m TOUGH」ということ? と聞くと、「そうです!」と即答。まさにいまの私、私そのもの、という正直な心情が込められているのだろう。
「この4年間、いろいろなことがあり、私自身、考え方も変わりました。昔はライブの前には、こわい、どうしようと常に不安だったのに、いまは一番楽しいものに変わりました。それは結婚して、ダンナが強くしてくれたことが大きいですね。彼はアスリートなので、信じられないぐらいメンタルが強いんです。彼には心を強くするトレーニングとして、『なりたいことを言葉にするだけで変わるよ』と教えてもらいました。今日は思いっきり歌えるとか、楽しい日になるよ、と言葉に出してみると、本当にそうなったの。おかげで『ライブって楽しい』という気持ちが先に来るようになりました」
それが「I’m TOUGH」と言える素敵な理由。愛の力は偉大なのだ。そして16年目のスタートとなった最新シングル『恋をする』も、中島さんのキャリアの中では異色の曲。
「デビュー当時に歌っていた『TRUE EYES』のようなポップで分かりやすい恋愛ソングを歌いたいと思っていたら、まさにそんな曲だったんです。一緒に泣きましょう、という歌には自信があるけど、いま、全く逆のポップソングを歌うことで、中島美嘉は立ち直ったと感じてもらえると思うんです。以前なら、この作品に対して少し苦手意識を持ってしまったかもしれないけど、この曲を明るく歌う私を見てほしかった。このアルバムで元気な中島美嘉が帰ってきたと感じてもらえたら、勝ち! だと思っています」
中島さんの歌声から伝わってくるタフでいるためのメッセージを、このアルバムで受け取ってほしい。
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