岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ロングセラー」です。
okazaki

長い間ずっと好きなものといえば、僕には長年憧れている車があります。それはトヨタのランドクルーザー“70”。トヨタのジープをルーツに持つランドクルーザーは、国産SUVの人気車種のひとつ。なかでもランクル70はヘビーデューティ系ランドクルーザーとして1984年に初登場以降、多くのファンを獲得してきました。何がいいかといえば昭和の時代から変わらない、角ばった車体です。今、主流になっている走りを重視したツルッとした流線形のデザインとは一線を画す、ゴツゴツとしたレトロ感のあるフォルムがとても味があって好きなんです。そんなランクル70は過去にも再販されていたのですが、昨年の秋に9年ぶりに外観だけでなくインテリアのデザインもほとんど変わらずに再再販がされることになりました。もちろん僕もこれは手に入れたい! とエントリーをしようとしたのですが…、日本中(どころか世界中)に熱心なランクル支持層が多数いてオーダーが殺到。工場で生産できる台数は限られているので、新参者の僕は抽選に参加するところまでも辿り着けませんでした…。いい作戦ではないのですが、どうしても手に入れたかったのでディーラーさんに相談の電話をする際、「岡崎体育といいますが…」とアーティスト名をあえて名乗らせていただき著名人効果を期待しましたが、ランクル人気の前ではまったく意味なく「無理ですねー」とあっさり返されてしまいました。僕が憧れの車のオーナーになるには、もう少し待たないといけないようです。

こういう状況は音楽のジャンルでも同じことがあるのではないかと思いました。リバイバルブームや古い楽曲がリマスターされて新たに発売されるなど、若い世代が昭和の時代の音楽に触れて「これ、好きかも」と開眼する。でも、掘り下げていこうとすると、もうそのジャンルは長年愛好している“古参ファン”がすでにいてハードルがすごく高くて仲間に入りにくくなっていたり、新参者がレコードなどの“レア盤”を入手するのは困難だったりする…。若者が昔からあるものに魅力を感じることで、楽曲や作品の寿命は延びていくのだと思います。だから、できるだけたくさんの人に愛されるものは、新しいリスナーやファンに門戸を広げていてほしいなあと個人的には思います。まあでも、なかなか手に入りにくいからこそ魅力的に感じる、というのもあると思いますが。

おかざきたいいく 4月14日のKT Zepp Yokohamaを皮切りに、6月2日のZepp DiverCity(TOKYO)まで、全国6か所でのZeppワンマンツアーを開催!

※『anan』2024年2月21日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND) 文・梅原加奈

(by anan編集部)

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