人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。6月のゲスト、デザイナー・コシノジュンコさんの4回目のお話は、日本文化の魅力と、それを伝えることのお話。その流れで、意外なテーマパークに夢中らしい…?!
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自分にしかできない、“使命”のような仕事をしたい。

3年前の秋、伝統芸能の能とファッションを融合させたショーを開催しました。たまたまお招きいただいた能に私が夢中になったことがきっかけで、能とファッションという全く接点のないものを合体させ、互いに刺激をし合ったらどんな世界が生まれるのか…。ランウェイは能舞台にお囃子、モデルはウォーキングではなく足袋で摺り足。プロジェクションマッピングを使い、見たこともないショーを作り上げる。とても楽しい経験でした。

私もこれまでたくさんの仕事をしてきましたが、この年齢になり、自分にしかできない“使命”のような仕事をしたいと、改めて強く思います。その一つが、日本文化を海外に発信すること。かつての日本は外国に憧れるのがあたりまえでしたが、改めて見つめ直すとこの国にも素敵な文化がたくさんある。羨望の眼差しで海の向こうを見る時代は過ぎ、今は自信を持って外に発信していく時期に来ているのではないでしょうか。

「日光江戸村」の本気に、魅了されてしまいました。

私には19歳の孫がいまして、彼の友達がよく遊びに来るんですが、若い人たち、おもしろいのよ。その中に一人「江戸時代に生まれたかった」と言う歌舞伎役者の卵がいて。それがきっかけで私も江戸時代に改めて興味が出まして、実は最近よく、日光江戸村に行ってるんですよ(笑)。正直、私も行くまでは「江戸っぽいテーマパークでしょ? 行かなくても分かるわよ」って思っていたんですけれど、全然違った。実は私は、もともと忍者好きでもあるんですけれど、あそこは中にいる誰も彼もが全員本気で、全くチャラくない。忍者とか、すごいですよ。本当におもしろい。ちなみにその江戸好きの男の子に「江戸、あるわよ?」と誘ったんですが、「忙しい」とのことでした(笑)。

いつかあの空間で、ファッションショーをやるのもいいなと思ってます。でもあちらは相当本気でやってますから、こちらも生半可な気持ちじゃダメ。頑張らないとね(笑)。

コシノジュンコ デザイナー。大阪府出身。19歳でデザイナーの登竜門といわれる「装苑賞」を受賞し、1978年パリコレクション初参加。以降、世界的に活躍をする。近著にエッセイ集『コシノジュンコ 56の大丈夫』(世界文化社)が。

※『anan』2023年7月5日号より。写真・内山めぐみ ヘア&メイク・上田美江子

(by anan編集部)

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