「高校時代に経験できなかった制服での“青春”が楽しかったです」
「青春や恋愛だけでなく、命の大切さが描かれていて、そこがいいなって思ったんです。いま自分が生きているのも当たり前じゃないんだって、あらためて気づかせてくれる作品で、原作を何回も読んじゃいました」
演じたのは、転校したばかりで友達のいない“ぼっちJK”の萌衣(もえ)。偶然、シャイで真面目な消防士・蛯原(岩本照)と知り合い、一歩踏み出す勇気をもらう。その「成長していく過程を大事に演じた」と話す。
「少女漫画原作ですが、描かれているのは私たちの日常とそんなにかけ離れてないんです。私も人見知りでしたから、萌衣に学生時代の自分を重ねたりして…。ただ、JKの独特のテンションってあると思うので、それを思い出すのに、撮影の前に地元の友達と電話しました。私、高校は通信制だったから、制服でガッツリ“青春”ってあまりなかったので、学校でのシーンは本当に学生時代みたいで普通に楽しかったです」
萌衣の衣装に関しては、生見さんが提案し採用された部分も。
「終盤のショッピングモールのシーンでは、最初ロングパンツをはく予定だったんです。でも萌衣は、アクセサリーにも気を遣っていたりとおしゃれだし、ハツラツとした感じも出るので、キャラクター的にもそこはミニだと思って、コソッとミニがいいですって言いました」
それだけ萌衣という役について考え、大事にしていたということ。
「萌衣は、思ったらすぐに行動に移すところがすごいですよね。蛯原さんに“好き”をちゃんと伝えるところは超かわいいし。このストレートさが欲しいなと思っていました」
岩本さん演じるシャイな蛯原とのピュアすぎる恋も気になるところ。
「岩本さんは、お会いしたときから、座長っていうか、なんかリーダーって感じでした。周りをよく見ていて、みんなに優しくて。消防士の訓練のシーンでは、実際にロープを何回も登って大変だったと思うんですが、普通にやっていらして。本当に消防士の方みたいだなと思いました」
自身は役に影響されて、撮影中はストレートな性格になっていたとか。
「役に入り込むっていうと大袈裟ですけど、引きずっちゃうことはあるんです。基本的にめっちゃポジティブなんですが、演じている役で少しネガティブになったりすることがあったり、普段は言わないような言葉がたまに出ちゃったり。自分も知らない意外な自分が出てきたりするのでお芝居って面白いなと思います」
『モエカレはオレンジ色』 萌衣(生見)は、転校してから友達ができずにいた。そんなとき、超シャイで真面目な消防士・蛯原(岩本)と知り合い、恋心を募らせる。そして蛯原も真っすぐな萌衣に徐々に心を開いていくが…。監督/村上正典 脚本/山岡潤平 出演/岩本照、生見愛瑠、鈴木仁、上杉柊平、浮所飛貴、古川雄大、藤原大祐、永瀬莉子ほか 7月8日全国ロードショー。©2022「モエカレはオレンジ色」製作委員会
ぬくみ・める 2002年3月6日生まれ、愛知県出身。’12年にモデルデビュー。昨年、ドラマ『おしゃれの答えがわからない』で女優デビューと同時に初主演。ドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』にも出演。
シアーニット¥9,790 ワイドパンツ¥13,750(共にアクテ TEL:03・4400・6195) イヤリング¥9,900(プラス ヴァンドーム/プラス ヴァンドーム ジェイアール名古屋タカシマヤ店 TEL:052・566・8322) インナーはスタイリスト私物
※『anan』2022年7月13日号より。写真・土佐麻理子 スタイリスト・伊藤ミカ ヘア&メイク・吉田美幸(B★side) インタビュー、文・望月リサ
(by anan編集部)