人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは歌手の森山良子さん。ラストとなる第4回は「不確定な未来だからこそ、強い姿勢を保ちたい。」。
moriyama

今年で歌手生活が55年になりました。今でもコンサートでリクエストが多いのが、『涙そうそう』『さとうきび畑』。皆さんももしかしたら聴いたことがあるかもしれない、沖縄が舞台の曲です。『さとうきび畑』は21歳のときにいただいた歌で、当時は平和な時代に、戦争も知らない、しかも表現力もない私が歌える歌ではないと思いました。

繰り返し歌ってきた中で今感じるのは、今も、世界のどこかで紛争が起きていて、いつ私たちも加担するか、巻き込まれるか、何が起こるかわからない、ということです。愛する人を失う悲しみは、どんなに時間が経っても、決して小さくならないんですよね。

先のことは予測がつかない、だからこそ、未来に対して強い姿勢を持っていかねばならないと思います。私は反戦歌手ではないですが、だからこそ、この歌と出合った意味、そして課されたものがあると感じています。この先もずっと、歌い続けていきたいです。

20~30代の女性にまず伝えたいのは、“眉毛は絶対抜いちゃダメ!”ってこと!(笑) 私の若いときには細眉が流行ったので、抜いて抜いて抜きまくっていたら、ほとんど生えてこなくなっちゃった。おかげでお化粧に時間がかかる! とにかく、眉毛は抜かないこと。いちばん大事なのはそれ(笑)。

あとはね、みなさんは今、叱られたり、傷ついたり、いろんなことを吸収したりしながら、社会の中で育っている時期だと思います。数々の出会いがあると思いますが、人を見るときって、ついつい嫌なところに目が行きますよね。でもそんな時間はもったいない。“この人と出会えてよかった”と思う人に出会えたら、どうしてその人がステキなのか、吸い取りましょう。人はいくつになっても成長できると感じます。自分らしく生きるのが一番。でも、決めつけず、様々な出会いの中から育てられていく面もたくさんある。皆さんのこれからを応援しています。

もりやま・りょうこ 歌手。1948年生まれ、東京都出身。’67年『この広い野原いっぱい』でデビュー。写真は2016年のライブより。森山さんのライブは、歌の素晴らしさは当然ですが、実はかなりトークが面白いと評判です…。

※『anan』2021年3月31日号より。

(by anan編集部)

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

エンタメ

Recommend

こちらの記事もおすすめ

Today's Update
津田寛治「こんな現場に関われて幸せだなって思います」 映画『津田寛治に撮休はない』
津田寛治「こんな現場に関われて幸せだなって思います」 映画『津田寛治に撮休はない』
Entertainment
Today's Update
職場の、家族の悩みが再びリアルに刺さる! ドラマ『晩餐ブルース Special』が優しく突きつけるもの
職場の、家族の悩みが再びリアルに刺さる! ドラマ『晩餐ブルース Special』が優しく突きつけるもの
Entertainment
PR
さよなら大阪松竹座! 総勢92名“チーム関西”の卒業式。一夜限りの奇跡の公演にファンが涙
さよなら大阪松竹座! 総勢92名“チーム関西”の卒業式。一夜限りの奇跡の公演にファンが涙
Entertainment
異端かつ時代の寵児、SORAYAMAが極めた光の写実表現。空山基の大回顧展
異端かつ時代の寵児、SORAYAMAが極めた光の写実表現。空山基の大回顧展
Entertainment

Movie

ムービー

Regulars

連載