ゲス乙女が新アルバム! 川谷絵音「メロディには切なさが絶対必要」

エンタメ
2020.05.13
ゲスの極み乙女。のニューアルバム『ストリーミング、CD、レコード』は、ジャズ、ヒップホップ、R&Bといった音楽性が色濃く、自由に振り切ったトラックが印象的だ。それでいて切ない歌のメロディが際立っていて、絶妙なバランスで“ポップアルバム”となり得ている。
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「前々作の『達磨林檎』から閉じる方向に向かってるなって思ったから、その分、開かなきゃなって。だから今回キャッチーだけど、ポップスに寄りすぎてはいなくて。良い塩梅を探せるようになった手応えがあります。僕にとってメロディには切なさが絶対必要。すごく明るいメロディってあまりピンとこなくて(笑)。だから意識せずともそういうメロディの曲になっちゃうんです」(川谷絵音・Vo&Gt)

ちゃんMARI史上最も歌パートが多い上ラップに挑戦していたり、ほな・いこかのボーカルとしての魅力も開花し、高い演奏力を含めて、4人それぞれの音楽家としての力量が存分に発揮されている。

「『哀愁感ゾンビ』の歌は、レコーディングではいっぱいいっぱいでしたが、仕上がりが良くて安心しました。配信シングルでリリースしてる『秘めない私』は、ライブでは独自のダンスを踊ってて。歌を楽しんでいる証拠です(笑)」(ほな・いこか・Dr)

「『問いかけはいつもためらうためにある』でラップをやったんですが、最初どうしていいかわからなくて(笑)、日本のフィメールラップを聴いて練習しました。でもそうやって歌で新しい挑戦をすることによって、新しい視点で楽器を弾けるようになったり、こういう歌なら楽器はこうしようとか相乗効果がありましたね」(ちゃんMARI・Key)

「演奏はむしろ“攻めてほしい”というのが川谷のディレクション。だから個人的には全曲攻めました。例えば『人生の針』のベースのアレンジはセクションごとにダイナミックに変化しています。ただどんなに攻めても、曲としてのキャッチーさを失わない川谷の歌やディレクションの力を改めて感じました」(休日課長・Ba)

複数の音楽プロジェクトの活動を並行して行っている川谷絵音をはじめ、俳優業など幅広く活動している4人。それぞれにとって「ゲスの極み乙女。」はどんな場所?

「私は今、音楽をできる場がゲスの極み乙女。しかないので、“音楽を楽しめる場所”ですね」(いこか)

「ひとりで音楽を作ってる時は、自分の家で静かに過ごすみたいな感覚なんです。でもみんなとワイワイした時間を共有できるのがすごく嬉しい」(ちゃんMARI)

「僕もみんなと音楽ができるのは楽しいし、ベーシストとして挑戦する場所ですね」(休日課長)

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「僕にとってはゲスの極み乙女。も含めてどれも方向性が決まってないのが良いところ。タイムトラベルすると過去が全部変わっちゃうみたいなことと一緒で、人間って選択の一個一個で全部が変わる。だから選択肢を増やしてて。自分の行動ひとつひとつがそれぞれに与える影響が大きいので、自分も変わっていかないと進んでいかない。その悪戦苦闘中です」(川谷)

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メジャー5thフルアルバム『ストリーミング、CD、レコード』。全曲配信中。【Deluxe Edition(CD+DVD/CD+Blu‐ray)】とアナログが6月17日発売。DVD/Blu‐rayにはライブ映像が収録。(Warner Music Japan)

げすのきわみおとめ 左から、ちゃんMARI(Key)、休日課長(Ba)、川谷絵音(Vo&Gt)、ほな・いこか(Dr)。2012年結成。’14年ミニアルバム『みんなノーマル』でメジャーデビュー。’15年第66回NHK紅白歌合戦出場。

ちゃんMARIさん・ジャケット¥52,000 シャツ¥39,000 パンツ¥39,000(以上BELPER TEL:03・6721・0566) vintageのイヤリング¥5,000 vintageのリング¥7,500(共にLUIK TEL:03・5712・3520) 休日課長さん・ジャケット¥80,000 ブルゾン 参考商品(共にyoshiokubo TEL:03・3794・4037) メガネ¥42,000(DITA/オプティカルテーラークレイドル青山店 TEL:03・6418・0577) 川谷さん・ジャケット¥52,000 ブルゾン¥65,000 シャツ¥27,000(以上yoshiokubo) いこかさん・ジャケット¥52,000 ワンピース¥48,000(共にG.V.G.V./k3 office TEL:03・3464・5357) ピアス 参考商品(VITA FEDE/ワールドスタイリング TEL:03・6804・1554) その他はすべてスタイリスト私物

※『anan』2020年5月20日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・市野沢祐大(TEN10) ヘア&メイク・久保純子 取材、文・小松香里

(by anan編集部)

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