東京で金メダルを目指す「AKATSUKI FIVE」。
いよいよオリンピックイヤー。東京五輪でメダルが期待される選手や競技はいくつもあるが、5人制の女子バスケットボールもそのひとつ。代表チームは、2月6日からの世界最終予選に挑む。
「日本は開催国枠で、2018年のワールドカップ優勝国のアメリカとともに既に東京五輪の出場は決まっています。しかしそれ以外の参加14か国は、残り10の出場枠をかけて真剣勝負をしてくる。日本は、最終予選に勝ち進んだそれらの強豪国と戦いながら自分たちを高めていく。チーム強化のためにはすごく意味のある大会です」と、バスケットボール総合情報サイト「バスケット・カウント」編集長の鈴木健一郎さん。
日本代表ヘッドコーチのトム・ホーバスは、3年前の就任当初から、「目標は金メダル」と公言。日本は現在アジアカップを4連覇中で、昨秋のアジア・オセアニア予選では世界2位のオーストラリアにも勝利。その強さの理由を鈴木さんに伺った。
「以前は、とにかく背が高くてフィジカルが強い、ゴール下を制するセンターの選手が最も重要でしたが、NBAでも近年強いチームは、大きい選手がゴール下で勝負するだけでなく、外に出ていって3Pシュートを打つんですね。相手のセンターが大きいだけで俊敏でないと、追いつけません。そうするといつでもフリーで打てる。3Pで得点を重ねて、攻め勝つのが今のトレンド。日本代表の戦い方もそれと同じなんです。もう一つのキーワードはスピードです。守備から攻撃への切り替えを早くして、速攻で相手を置き去りにする。独走からのレイアップは止められても、後に続く2人目3人目の3Pは防げません。日本は全員速くて走れる。そして全員打てる。今はどのポジションでも3Pを打てないと代表に入れないといわれています。トム・ホーバスが3年かけて、選手を発掘し、シューターを育て、この攻撃スタイルを築きました。また、ディフェンスでも身長や身体能力の差に、ダブルチームを駆使するなど組織力を磨いて対抗してきました」
日本はリオ五輪では準々決勝で世界最強のアメリカに敗れベスト8だったが、東京では開催国なのでシードの上位になれるはず。予選リーグを1位で抜けて、決勝までアメリカと当たらない反対の山に入れれば…金メダルも現実味を帯びてくる!(※1)
※1 7月時点で予選ラウンドBでアメリカ戦が決定しています。7月30日(金) 13:40~。
※『anan』2020年2月5日号より。写真・ゲッティ・イメージズ アフロ
(by anan編集部)
※2020年1月29日配信