――昨年放送されたテレビ番組で、しいたけ.さんは三浦さんをリーディングされたそうですが。
しいたけ.:その節は無礼があったかもしれませんが…(汗)。
三浦:いえいえ、無礼なんて全然ありませんでしたよ。
しいたけ.:よかった、ほっとしました。今日もここに来る前に三浦さんをリーディングしたんですけど、どこからどう説明したらいいのか。それぐらい変な方で…。
三浦:あはははは!
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しいたけ.:三浦さんは、運命的におもしろいタイプなんです。そういう人って、人生の中で立ち止まることができないんですよね。自分の人生に対して異様に飽き性で、死ぬような体験をしてからまた生き返る、みたいな。
三浦:そうですか!
しいたけ.:それに人間って自分の中にいくつか部屋を持っていて、「ここはまだ開ける準備ができてない」などと調整していたりするんですけど、三浦さんは「この人、絶対に気が合う」という人が現れると、全部の扉を開けてしまう。
三浦:危ない。騙されそう(笑)。
しいたけ.:そうなると、その人に埋め尽くされて死ぬ思いをするというか。でも、その状況に打ち勝って、むしろ成長につなげることもできる。スポーツの世界でいうと、コーチの教えを全部受け取ってしまう、みたいな感じです。
三浦:「一度死ぬ」というのは強いワードですが、言い方を変えると教えに染まるとか、そこから復活するっていうことは、ピンとくるところがすごくある。やっぱり浮き沈みが激しい瞬間っていうのは自分にもありますし、だけどそれがあったからこそ生まれる表現や挑戦欲みたいなものは、この2~3年で大きくあったと思います。
――その間、ミュージカル『キンキーブーツ』(2016年初演)などに出演されていますが。
三浦:作品に入っちゃうと全力で進んでいけるタイプなので、作品で浮き沈みすることはないですね。それより、本当に悩んだり、沈んだりするのって、プライベートのことが多くて…。これから先、プライベートは軽やかにいきたいと思っているんですけどね(笑)。
しいたけ.:三浦さんは、カラー心理学でいうと黒なんです。黒を持っている人は、「炎の渦中に自分がそんなに首を突っ込まなくてもいいんじゃないか」みたいな感じになって、悩みはだんだん薄れていきます。ただ、なれ合いとか社交辞令には全然同意ができなくて、とくに仕事だとそれがある種の攻撃性として表れてそうで。そういうネガティブな力も必要とする人なのかなって思います。
三浦:…(苦笑)。いや~、でも今回の『ホイッスル』では、ネガティブなエネルギーをあんまり出したくないんですけど、たぶん「そんなんじゃダメだ」というような思いにかられる瞬間も、けっこう出てくる気がします。
しいたけ.:それはなぜですか?
三浦:荒訳された台本を読む限り、ストーリーが難しいんですよ。それをどうやって、お客様の心に響くエンターテインメントにするのか。きちんとお芝居を構築して、だけど突飛な演出も必要だろうし。そこでわりと自分の意見や、いろいろディスカッションしたいことも出てくると思う。でも、そこはやっぱり中心人物を演じる一人として、しっかりコミュニケーションをとっていけたらなって思っています。
――三浦さんが演じる「男(ザ・マン)」は、どんな人物ですか?
三浦:キャラクター設定としては、ある田舎町に逃げ込んできた脱獄犯なんです。でも、名前は語られないし、なんで捕まったのかもプロットに記されていない。それに彼が歌い上げる歌には、抽象的なワードがちりばめられている。そんな男の半生を自分の中でどう想像するかが、大事だと思っていて。心の中には、やるせないものが渦巻いているんじゃないか、とか。難しくはありますが、そうやって作っていったほうが、きっとおもしろいよね、と思っています。
しいたけ.:ますます三浦さんは黒ですね(笑)。というのも、黒は「行きつくところまで行く」という人なんです。難しい役柄や、難しいとされる事案しか、最終的に黒は発見してこないんです。人生の選択肢においても「どうしてそっちを選ぶの!?」と言われる難しいほうを選びたい。従順な馬よりも、暴れ馬と一体化したい方です。
――そんな黒の人が持っておくといい色ってありますか?
しいたけ.:青とか水色ですかね。これ申し訳ないんですけど、黒の人は30~32歳ぐらいが転機で、今までの生き方に対して罪滅ぼしをしたくなるんです。自分勝手でごめんなさいっていう。「平和をまといたい」みたいなモードに入るので、そんな時にはクールな青や、大人の対応が得意な水色をそばに置いておくといいと思います。
黒と相性がいいのは、壊し屋である白の女性。
――三浦さんはしいたけ.さんに何か聞きたいことはありますか?
三浦:なんだろう。黒と相性がいい色とか? 人としてお付き合いするうえで。友人ももちろんなんですが、たとえば女性で!(笑)
しいたけ.:それは白なんです。
三浦:えー! 白なんだ。
しいたけ.:白は、頭のいい中学生みたいな人なんです。合理的で、無駄を嫌う。だから、たとえば黒は失敗も大事な経験だと思っているけど、白は「なんでそんなバカなことしているの」って思っちゃう。それに白は潔癖なところがあるので、黒が部屋にため込んだものを気づかぬうちに全部捨てちゃったりするんです。それが半分はムカつくんですよ。でも、だんだん心地よくなってくる。白は白で、黒と付き合っていくうちに黒の部分も出てくるから、二人は親友のような関係になれますよ。
三浦:白がいいんだ。どうなんだろう。僕は自由にさせてくれる人のほうが…(笑)。なんだかんだ指摘されると、「だまっててー!」ってなっちゃうと思います。
――では、黒を自由にさせてくれるタイプは何色ですか?
しいたけ.:多少、黒を持っている人。黒はやっぱり物事の過程を大切にするので、それを語り合いたい人同士になると思います。
三浦:うん、そういう人好きです。
しいたけ.:黒路線に行くのか、白路線に行くのか、それも僕は運命だと思いますよ。三浦さんのように運命がおもしろい人って、人生の次のステージに行くタイミングで、「この部屋潰して、こっちの部屋を増築しましょう」みたいな強力な人と出会わされるんです。
三浦:難しいですね…。
しいたけ.:好きに生きていれば大丈夫。自ずと壊し屋が来るので。
三浦:頭のいい中学生みたいな人かぁ。(昨年のアンアンの「カラー心理学」特集を見て)気になる子には、このテストをやってもらうことにしますね(笑)。
みうら・はるま 1990年4月5 日生まれ、茨城県出身。2020年3月7日から、日本初上演のミュージカル『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~』に出演。
ジャケット¥77,000 シャツ¥39,000 パンツ¥34,000(以上LITTLEBIG TEL:03・6427・6875) シューズ¥50,000(WH/オリエンタルシューズ TEL:03・6804・3280) その他はスタイリスト私物
しいたけ.さん 占い師。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究する傍ら占いを学問として勉強する。著書に『しいたけ占い 12星座でわかるどんな人ともうまくいく方法』(小社刊)、『しいたけ.の12星座占い 過去から読むあなたの運勢』(KADOKAWA)など。しいたけ.公式サイトhttps://shiitakeofficial.com/
※『anan』2019年11月27日号より。イラスト・100%ORANGE 写真・小笠原真紀 スタイリスト・TAKAO(D-CORD LIMITED) ヘア&メイク・AZUMA(M-rep) インタビュー、文・保手濱奈美 撮影協力・PROPS NOW
(by anan編集部)