
ドラマ化もされた池井戸潤さんの小説『民王』が、なんとミュージカルに。内閣総理大臣の父と入れ替わった大学生の息子を演じる有澤樟太郎さんにインタビュー。
「人間力が試される役に声をかけていただけて嬉しいです」
内閣総理大臣の父と政治に、何の関心もない大学生の息子。その心と体が、ある日突然父と入れ替わったら? ドラマ化もされた池井戸潤さんの小説『民王』が、なんとミュージカルになる。
「政治を題材にしたコメディで親子の物語なんです。エンタメとして楽しめる作品ですが、真実味のある言葉が書かれていて心に刺さる部分がしっかりある。池井戸さんはミュージカルがお好きだそうですし、角野(隼斗)さんの楽曲にもミュージカル愛が込められていて、新しさを感じられる作品になっているのが素敵だなと思っています」
主演を務める有澤樟太郎さんは、もちろん息子の翔役。
「最初は正直、またダメ男の役なんだと思ったのですが、原作を読み進めていくとすごく素敵な人でした(笑)。人間力が試されると思いますが、そういう役に声をかけていただけたということが嬉しいです」
確かに、『キンキーブーツ』や『ヒーロー』で演じていたのも不甲斐ないキャラクター。それでも、なんだか憎めない愛すべき人物に仕上がっていたのは、有澤さん自身の人間力に違いない。今回2度目の共演となる竹中直人さんからは、すでに“親友”と認定されているほどだ。
「とても知的な竹中さんですが、ユーモアがあってサービス精神が旺盛なところが素敵なんですよね。僕は、本番でも瞬発的に思いついた愉快なアドリブで笑わせてくださるのが大好きなんです」
大ベテランに愛されるのは、「好きだなと思った人にはガツガツいっちゃう」という人なつっこさ。
「最近、素敵な俳優の方の芸を盗みたい気持ちが高まって、ご本人に直接話を聞くことにハマっているんですが、みなさんとても気軽に答えてくださるんですよ。例えば、『季節を感じるといい』とか、『役のイメージに合う俳優さんが演じているのを想像する』とか、それこそ有料級のお話をいろいろと(笑)」
それを真正面から素直に受け止め、着実に自分のものにしていったからこそ現在の活躍につながるのだろう。
「去年デビュー10周年で30歳になって、今、気持ちがすごく初心に還っているんです。だからあらためていろんなことを学びたいし、積極的に新しい挑戦に向かっていきたいと思っています。そういうタイミングで、新作のミュージカルをやらせていただけるなんてすごく嬉しいです。どこまでやれるかわからない不安も含めて楽しんでいけたらと思います」
Profile
有澤樟太郎
ありさわ・しょうたろう 1995年9月28日生まれ、兵庫県出身。近作に、ミュージカル『レイディ・ベス』、ドラマ『親愛なる夫へ~完璧な妻の嘘~』。来年のミュージカル『モーツァルト!』への主演も決まっている。
information

ミュージカル『民王』
ある日突然、総理大臣・武藤泰山(別所)と、息子の翔(有澤)が入れ替わってしまう。やむなく、翔が国会に出席するが、内容を理解できていない首相への批判が起こり…。
9月6日(日)~10月6日(火) 東京・シアタークリエ 原作/池井戸潤「民王」(文春文庫/角川文庫) 脚本/ツバキミチオ 音楽/角野隼斗 演出/永井誠 出演/有澤樟太郎、別所哲也、豊原江理佳、林瑠奈(乃木坂46)、山崎大輝、上川一哉、福田転球、一路真輝、竹中直人ほか 全席指定平日1万3500円ほか 東宝テレザーブ TEL. 0570-00-7777 大阪・福岡公演あり。https://www.tohostage.com/tamiou/
anan 2509号(2026年8月26日発売)より































